CO2削減効果で地球温暖化問題解決に貢献!新素材「合成高分子系ナノファイバー」を使用した農業用断熱資材の量産化体制を整備
PR TIMES / 2019年2月8日 15時40分
~建設機械向けフィルターに使用される素材を農業資材へ活用~
ヤマシンフィルタ株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長 山崎敦彦、以下、ヤマシンフィルタ)は、新素材「合成高分子系ナノファイバー」を使った農業用断熱資材の量産化体制を整備しました。 本製品は、農林水産省の「農林水産業・食品産業科学技術研究推進事業(27013C・・温室における冬の省エネと夏の環境改善はナノファイバーが解決する)」において3年間(H27年度~H29年度)で実施した共同研究プロジェクトにおいて得られた成果を活用して開発しました。本プロジェクトでは、ナノファイバーを使用した多層断熱資材が、省エネルギー化の推進、生産の安定化とともに生産者の経営環境の改善に貢献しうることを実証しました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/41768/1/resize/d41768-1-284011-3.jpg ]
◆ナノファイバーを使用した多層断熱資材が省エネ化など生産者の経営環境改善に貢献
多層断熱資材は、優れた断熱性を有し、省エネルギー化に有効であることが知られ、同時に断熱性は冷房負荷の軽減、冷房コストの削減に有効であると考えられています。特にナノファイバーを多層断熱資材の中綿として利用した場合、多層断熱資材の収束性の向上や重量の低減とともに、断熱性を更に向上する効果が期待できます。
こうした背景を踏まえ、ヤマシンフィルタでは、建設機械向けフィルターの「ろ材」用に開発した合成高分子系ナノファイバーを多層断熱資材の中綿として使用した、農業用断熱資材の量産化体制を整備しました。本製品は利用することにより二酸化炭素(CO2)削減が見込まれ、省エネルギー化の推進、さらには生産者の経営環境の改善に貢献することが期待されます。また、農林水産省でとりまとめた「施設園芸 省エネルギー生産管理マニュアル(改定第2版)」(http://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/ondanka/pdf/manyual-kaitei2.pdf)のコラムでも紹介されるなど、今後の普及が期待されます。
◆ナノファイバーとは?
[画像2: https://prtimes.jp/i/41768/1/resize/d41768-1-934920-7.jpg ]
近年、注目を集めている「ナノファイバー」は、多層断熱資材の中綿として利用することで、多層断熱資材の収束性の向上や重量の低減とともに断熱性をさらに向上させる効果が期待できます。
ナノファイバーは、「直径が 1~1000nm※ (より狭義には 1~100nm)で、長さが直径の 100 倍以上ある繊維状物質」と定義されています。(右写真)
ナノファイバーは、従来の繊維より極めて細く、同じ素材で製造した場合でも従来の繊維には見られない高強度、高耐熱性などの優れた特性を発揮することが期待されます。
また、ナノファイバーは、自動車や家屋、衣類などの断熱・防音材などに使用できるなど利用範囲が広いことから、施設園芸(温室)のための保温資材として利用する以外にも用途があります。
[画像3: https://prtimes.jp/i/41768/1/resize/d41768-1-700524-2.jpg ]
◆農家経営を圧迫する化石燃料に代わる、保温性を高めた省エネ多層断熱資材
[画像4: https://prtimes.jp/i/41768/1/resize/d41768-1-502122-0.jpg ]
施設園芸は、暖房に多くの化石燃料を使用しており、農林水産業に占める使用割合も非常に多いのが現状です。また、農家経営を圧迫する要因となることから省エネルギー対策が重要です。被覆資材の断熱性を高めた多層断熱資材の利用は、温室の保温性を高めることができ、省エネルギー対策として有効な方法です。
ナノファイバー断熱資材は、温室の内部被覆に用います。また、遮光率が高いことから、
自動開閉装置によって日中は開放し、夜間に展張することで夜間の暖房時や冷房時の断熱を図り ます。暖房時には、温室内の熱が被覆面から放熱されるので、放熱面となる天井、側面および妻面に展張することで、より高い省エネルギー効果が得られます。
《プロジェクト研究総括者コメント》
農業・食品産業技術総合研究機構
西日本農業研究センター 傾斜地園芸研究領域
傾斜地野菜生産グループ長 川嶋 浩樹 氏
施設園芸は、新鮮で多様な野菜、花などを安定的に供給する役割を担っていますが、冬の生産に欠かせない暖房は、化石燃料に大きく依存しており、特に省エネの推進が大きな課題です。高い断熱性を有する多層断熱資材は、従来の被覆資材と比べて大幅な省エネが可能であり、施設園芸において必要不可欠な資材になると考えられます。
ナノファイバーの使用によって薄くても高い断熱性を有する多層断熱資材ができたことで、省エネが一層進むものと期待されます。
◆「YAMASHIN Nano Filter™ 」について
[画像5: https://prtimes.jp/i/41768/1/resize/d41768-1-304771-4.jpg ]
ヤマシンフィルタは自社で量産化に成功した合成高分子系ナノファイバー(以下、「YAMASHIN Nano Filter™ 」)を新たな分野への展開を図る革新的な素材と位置付けています。
「YAMASHIN Nano Filter™ 」が有している吸音性・断熱性・不燃性という特徴を生かすことで、幅広い分野への技術応用が可能となります。また、消臭・殺菌という新たな付加価値を加える技術の開発も進んでいます。
このように、優れた特性と加工の自由度を生かし、既存素材が抱えていた様々な課題を解決します。
◆ヤマシンフィルタについて
[画像6: https://prtimes.jp/i/41768/1/resize/d41768-1-518567-1.jpg ]
建機用油圧フィルタで国内シェア70%と圧倒的な強みを発揮する、作動油や潤滑油の濾過用フィルタの専業メーカ。売り上げの90%が建機用のフィルタとなっており、高い品質と豊富な実績が評価され、グローバル展開する大手建機メーカーでも数多くの製品が採用。今日も世界中の建設現場で、建設工事の遅滞に直結する建設機械の故障を防ぎ、効率的な社会インフラの整備に貢献しています。
会社名:ヤマシンフィルタ株式会社(旧 山信工業株式会社)
所在地:神奈川県横浜市桜木町1-1-8 日石横浜ビル16F
代表者:代表取締役社長 山崎 敦彦(やまざき あつひこ)
設 立:1956年4月5日(昭和31年4月5日)
事業内容:機械用フィルタ、産業用フィルタ、プロセス用フィルタ及び関連部品の製造・販売
資本金:5,435百万円
ホームページ:http://www.yamashin-filter.co.jp/ja/index.html
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