Society5.0時代の新しい農業を実現する高知県「IoPクラウド」が始動
PR TIMES / 2021年1月20日 12時15分
~テクノロジーで「もっと楽しく、もっと楽に、もっと儲かる」農業へ~
高知県は、JA高知県、高知大学、高知工科大学、高知県立大学、IoP推進機構、高知県工業会、高知県IoT推進ラボ研究会等による産学官連携のもと、「もっと楽しく、もっと楽に、もっと儲かる」農業の実現を目指して、デジタル技術を活用した農業のためのプラットフォームとなる仕組みを構築しています。このたび、そのプラットフォームの核となるデータ連係基盤「IoP(Internet of Plants)クラウド」が始動したことを発表します。
この取組には、東京大学大学院情報学環 越塚研究室、九州大学、デジタルハリウッド大学および農研機構等の大学や研究機関、並びに株式会社NTTドコモ、富士通株式会社および四国電力株式会社をはじめとした企業から、すでに様々な形での参画をいただいています。
今後もこの協働の輪を広げ、「IoPクラウド」を核としてSociety5.0時代におけるデータ駆動型の新しい農業を確立し、発信していくことで、高知県施設園芸農業の発展、関連産業群の集積と発展、県内大学の魅力向上の実現を目指します。
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「IoPクラウド」の役割
「IoPクラウド」とは、IoT(Internet of Things)で接続した農業ハウス内の機器のデータや、高知県全体にわたる農産物の個々の出荷に関するデータなどを、リアルタイムで一元的に集約するクラウド型のデータベースシステムのことです。例えば、生産現場である農業ハウス内の温度、湿度、CO2濃度、カメラ映像、機器の稼働状況などのデータのほか、JA高知県が持つ農産物出荷量のデータ等がリアルタイムでアップロードされ、互いに関連づけられてデータベースに集約されます。
これらのデータを最大限に活用することができれば、生産者は要因分析、環境制御ノウハウの磨き上げ、グループでの情報共有、遠隔での監視および制御、自動制御などを行うことができ、自身やグループの技術向上を実感・共有しながら、これまでより戦略的に、効率よく収穫高を上げることが可能となります。
さらに、「IoPクラウド」は、生産者が直接その機能を利用するだけでなく、
・高知県やJA高知県による、データの分析に基づいた詳細で即時性の高い栽培指導
・大学等研究機関による、植物体の生理に基づいた成育予測などの研究の実証と実装
・民間企業による、より優れた機能を備えた(スマートな)農業用機器やソフトの開発
など、産学官連携で多方面から生産活動を支援する仕組みの核となるものであり、その始動は「もっと楽しく、もっと楽に、もっと儲かる」農業の実現に向けての最初の一歩といえます。
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[画像2: https://prtimes.jp/i/72923/1/resize/d72923-1-270032-1.png ]
「IoPクラウド」API¹の公開
「IoPクラウド」では、連携(データのやりとり)が可能な機器やソフトウェアの開発を促進するために、そのAPIを公開します。企業は、自社製品を「IoPクラウド」のAPIに準拠させるだけで、製品のIoT化、クラウド適応および標準的なセキュリティ水準を達成することができます。また、「IoPクラウド」の一部をテストベッド²として活用することができ、クラウドを自社で保有していなくとも製品を開発することができます。
APIの公開により、高度な農業用機器やソフトウェアの市場拡大を図るとともに、その高度化を通じて、生産現場でのさらなる作業効率化を図ります。
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[表2: https://prtimes.jp/data/corp/72923/table/1_2.jpg ]
今後の展望
「IoPクラウド」の強みは、AWS³など最先端のシステムとセキュリティ技術が使われていることもその一つですが、何より、数多くの農家の現場のデータがリアルタイムに集まってくることにあります。例えば、出荷に関するデータの集約は当初から約3000戸の農家のデータが対象となっており、令和5年には県内農家のほぼ全てにあたる約6000戸を目指しています。これほど多くの農家がクラウドシステムでつながるのは高知県が初めてであり、日本最大規模といえます。
将来的にはこの一連の活動によるデータ収集や活用のためのノウハウやシステム基盤を、他県や他の一次産業にも広く展開し、日本のSociety5.0の推進に貢献していきます。
今後も、多くの企業、大学、自治体、農家の参画をお待ちしております。
¹Application Programing Interfaceの略で、あるサービス(今回は「IoPクラウド」)を使ってやりたいことを、プログラミングで実現するための通信とデータと使い方の取り決め。
²実際に製品を使用する環境と同等の環境を備えた、テストのための実証基盤。
³Amazon.com,Inc.が提供するクラウドコンピューティングサービス、Amazon Web Service。
おわりに
「IoPクラウド」の戦略立案に関しては、高知県IoPプロジェクト⁴のスーパーバイザーである東京大学情報学環の越塚登学環長、同じくスーパーバイザーであり幅広い業界でDXを推進する株式会社INDUSTRIAL-Xの八子知礼代表に監修をいただいています。
[画像4: https://prtimes.jp/i/72923/1/resize/d72923-1-287947-7.png ]
⁴『高知県Next次世代型施設園芸農業に関する産学官連携協議会』によるプロジェクト「”IoP(Internet of Plants)”が導く「Next次世代型施設園芸農業への進化」のこと。
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