DRP創薬を行う Veneno Technologies、シードラウンドの第三者割当増資による資金調達を実施
PR TIMES / 2022年1月25日 11時45分
Veneno Technologies株式会社(本社:茨城県つくば市、代表取締役:吉川寿徳)は、SBIインベストメント株式会社、筑波総研株式会社、SBI地域活性化支援株式会社を引受先とする第三者割当増資による2億円の資金調達を完了
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令和4年1月24日
DRP創薬を行う Veneno Technologies、
シードラウンドの第三者割当増資による資金調達を実施
Veneno Technologies株式会社(本社:茨城県つくば市、代表取締役:吉川寿徳)は、SBIインベストメント株式会社、筑波総研株式会社、SBI地域活性化支援株式会社を引受先とする第三者割当増資による2億円の資金調達を完了したことをお知らせします。
調達した資金は、採用・組織体制の強化、当社独自のペプチド創薬プラットフォーム技術のさらなる発展と、DRP機能性ペプチドを基盤分子とする自社創薬パイプラインの研究開発に投資し、DRP創薬を一層推進して参ります。
■資金調達の目的
Veneno SuiteTMは、
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当社独自のDRP創薬一気通貫技術で、天然のDRP*を鋳型に人工的に加速進化させ作成される巨大な遺伝子ライブラリと、そのライブラリから高速で効率よく目的とするDRPを探索できるスクリーニングシステム、そして、多様なDRPを短期間で効率よく製造できる技術からなります。
(*DRP: Disulfide Rich Peptide)
今回の資金調達により、これら技術を更に磨き上げ、DRP創薬(医薬、研究試薬、農薬、バイオスティミュラントなど様々な創”薬”)を加速します。これまで創薬困難とされてきた膜たんぱく質などの標的や、それに関与する難治性疾患に対し新たな薬剤を提供することで、医療の進歩に少しでも貢献することが当社のミッションです。
DRP創薬の新たな展開に向けて、この度の資金調達により以下の点を中心に強化いたします。
DRP創薬を進める高度な研究員の登用、研究所の新規開設
DRP焦点化ライブラリ (“DRP SpaceTM”)の拡充
DRP高速探索システム(“PERISSTM”)の強化とパイプライン拡充(共同研究の推進)
DRP製造技術(“Super SecreteTM”)の開発(高効率な少量多品種製造技術の確立)
DRP分析技術の開発
■本ラウンドにおける投資家一覧
SBI 4&5投資事業有限責任組合(ファンド運営:SBIインベストメント株式会社)
筑波SBI地域活性化ファンド投資事業有限責任組合(ファンド運営:筑波総研株式会社、SBI地域活性化支援株式会社)
【Veneno Technologies株式会社 代表取締役社長 吉川寿徳のコメント】
「当社は“毒液から医薬品を”をモットーに、高機能性ペプチドDRPを用いた創薬を中心に事業を進めています。今回の資金調達で、当社独自の大規模ライブラリと高速スクリーニング技術、さらに高効率なDRP製造技術にさらなる磨きをかけ、我々の目標であるDRP創薬を加速します。抗体医薬に次ぐ新たな創薬基盤分子として、DRPによる新たなパラダイム構築に向け、具体的な一歩を踏み出せるものと期待しています。」
【投資家からのコメント】
【SBIインベストメント株式会社 投資部 マネジャー 長谷川 洵 氏】
「Veneno Technologiesは、DRPと呼ばれる機能性ペプチドを医薬品に仕上げる画期的技術を開発しており、従来技術では医薬品の標的とすることが難しかったタンパク質に対して、高い活性・選択性を持つペプチドを創出することが出来ます。Veneno Technologiesが保有する技術のポテンシャルを感じ、共に新たなモダリティ開発に挑戦したいと思い、今回出資させていただくことになりました。今後、当社技術によって多くの画期的な新薬が生み出されることを期待しています。」
【筑波総研株式会社 コンサルティング部 主任研究員 鈴木 雅人 氏】
「Veneno Technologies株式会社様は、DRPと呼ばれる中分子を早く安価に大量製造できる技術を有し、これを活用してまだ医薬品標的の残されたイオンチャネルをターゲットとする医薬品の開発を進める創薬ベンチャーです。国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)発の今後の成長が期待できるベンチャー企業であり、本出資が地域活性化に貢献することを期待しています。」
Veneno Technologies株式会社について
Veneno Technologies株式会社は、DRP機能性ペプチドの研究開発を加速し、先進的で持続可能な医療と社会への貢献を目指し設立されました。当社は、国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)で長年研究されてきた革新的なDRP探索技術と、現在研究開発を進めているDRP製造技術の統合により、新薬や研究試薬、農薬、バイオスティミュラントなど、様々なDRP創薬の研究開発をリードします。なおVeneno Technologies社は、産総研による技術移転措置により、特許実施許諾契約を締結し、産総研技術移転ベンチャーの称号を付与されております。
会社概要
会社名:Veneno Technologies株式会社(ベネイノテクノロジーズ)
所在地:茨城県つくば市吾妻二丁目5番地1つくば市産業振興センター
設立:2020年7月9日
事業内容:DRP創薬技術 Veneno SuiteTM による、イオンチャネルやトランスポーター、GPCRなどの膜タンパク質に対するペプチドDRPの探索、研究、開発として、医薬事業とバイオケミカル事業を展開
URL:https://veneno.co.jp/
【注釈】
※1 ジスルフィドリッチペプチド(Disulfide-Rich Peptide = DRP):
分子内に3つ以上のジスルフィド結合を有し特徴的な構造を持つ、20から60アミノ酸残基程度のペプチドの総称です。DRPはバクテリアからヒトにいたるまで、広く自然界に存在する強力な生理活性ペプチドで、動物の毒液中に含まれ多くの研究がなされています。動物は、このDRPを毒液の主要成分として用い、微量でも強力に作用するようDRPペプチドを進化させてきたことから、DRPは高活性で高選択性を有するイオンチャネルや受容体などに対する天然の作動薬として、その優れた機能を獲得しています。また分子内の複数のジスルフィド結合により固く締まった分子構造を有し、直鎖状ペプチドなどと比較しても熱や pH、分解酵素に対し高い安定性を有するなど非常にユニークな特性を持った分子で、新たな創薬基盤分子として近年注目されています。
既存の薬剤分子の主流である低分子化合物や抗体では、その分子特性からイオンチャネルやGPCRに対する薬剤分子を設計するのが難しく、既に上市されている低分子薬剤でも副作用が問題になることがあります。一方、DRPは優れた天然のイオンチャネルやGPCRなどの作動薬として、従来から医薬品や診断薬などへの応用が試みられてきましたが、DRPはその複雑な分子構造から化学合成が難しく、また、膜タンパク質を標的とする際の効果的なドラッグスクリーニング手法(分子探索手法)が限られている為、有用な機能性成分としての期待に反し、その実用化が遅々として進んでいない課題があります。
※2 Veneno SuiteTM
DRPの機能性ペプチドとしての有用性に着目し、国立研究開発法人産業技術総合研究所で開発された膜タンパク質を標的とするDRPの探索手法と、簡便で安価な合成法を組合せ構築したDRP創薬システムです。Veneno SuiteTMは3つのコア技術から成ります:
(1) DRP SpaceTM:大規模なDRP焦点化ライブラリ作成技術
(2) PERISSTM:ペリプラズミックディスプレイ法による高速スクリーニング技術
(3) Super SecreteTM:大腸菌分泌法による製造技術
※3 イオンチャネルやトランスポーター、GPCRなどの膜タンパク質
細胞が生命活動を行うには、細胞内外の環境を一定に保ち、また無機イオンや生体代謝に関与する多くの水溶性有機物質など、細胞膜(脂質二重層膜)を透過できない分子を通過させる必要があります。この特別な「通路」が、膜タンパク質から成るイオンチャネルであり、トランスポーターと呼ばれます。
一方、Gタンパク質共役受容体(G protein-coupled receptor、GPCR)は、細胞外の神経伝達物質やホルモンを受容してそのシグナルを細胞内に伝える役割を有し、細胞内外の恒常性維持に関与しています。イオンチャネルやトランスポーター、GPCRには様々な種類が存在し、多くの疾患に関与しているため、重要な創薬ターゲットです。
【本リリースに関するお問い合わせ先】
Veneno Technologies株式会社
info@veneno.co.jp
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