株式会社DHQ、国立循環器病研究センターと「タキシフォリンの認知症予防/治療に関する共同研究」の実施検討を開始
PR TIMES / 2024年4月1日 10時15分
~抗血小板薬シロスタゾールと食品成分タキシフォリンの組み合わせによる、認知症予防/治療の新たなアプローチ~
株式会社DHQ(本社:埼玉県さいたま市/社長:吉岡禎三)は、この度、国立研究開発法人国立循環器病研究センター(以下、国循)から、タキシフォリンの用途に関する特許出願に係る発明「認知症の予防及び/又は治療のための薬剤」の独占的実施に関する優先交渉権(他者より先に優先的に導入等の交渉ができる権利)を付与されたオプション契約を締結致しました。これに伴い、国循と共にタキシフォリンの認知症予防/治療に関する共同研究を開始に向けて検討することになりました。
今回の特許出願は、日本国内で既に承認されている抗血小板薬「シロスタゾール」と、抗炎症作用が注目されている食品成分「タキシフォリン」の併用による、新たな認知症予防/治療用途に関するものです。
【脳の老廃物排出機能に着目した認知症予防/治療薬の開発】
脳アミロイド血管症(CAA)は、脳出血や脳梗塞を引き起こす可能性がある疾患であり、認知症全体の60~70%を占めるアルツハイマー病と密接な関連があります。しかし、現時点では有効な治療法は確立されていません。最近では、アルツハイマー病の抗体医薬投与時に起こる副作用であるアミロイド関連画像異常(ARIA)とも関連があることから、CAAは非常に注目されています。CAAの発症要因の一つは、アミロイドβ(Aβ)という物質の排出障害です。Aβは本来、脳から排出されるべきですが、うまく排出されないと脳内の中小動脈壁に沈着します。
このAβの沈着が、IPAD(経動脈壁内排出)経路※1という神経細胞由来の老廃物を脳外へと排出する経路と重なることが確認されています。シロスタゾールとタキシフォリンの併用療法は、IPAD経路の働きを活性化することで、Aβの排出障害を改善し、CAAの治療につながる可能性があると考えられています。この併用療法は、安全性が高く、患者への経済的負担も少ないため、新たな認知症予防/治療薬として期待が高まっています。
(シロスタゾール)
シロスタゾールは、ラクナ梗塞等の脳梗塞後の再発予防薬として使用されている抗血小板薬。
国循の研究により、シロスタゾールがTg-SwDIマウス※2の脳内の Aβ 沈着量減少、及び認知機能障害を改善することが確認されています。
(タキシフォリン)
タキシフォリンは、ダフリアカラマツなどに含有されるカテコール型フラボノイドの一種。優れた抗酸化作用、抗糖化作用を有する事が知られています。
シロスタゾールのAβの沈着量減少とタキシフォリンのAβオリゴマー化の抑制の双方を組み合わせることにより、脳内のAβ排出促進に相乗作用を生むことを国循が明らかにしました。
この特許は、アルツハイマー病の進行原因の一つであるアミロイドβ排出障害に着目したものです。また、既存医薬品「シロスタゾール」と食品成分「タキシフォリン」を組み合わせた革新的な技術です。(株)DHQは、この特許を実用化するために全力を尽くしています。
さらに、(株)DHQはタキシフォリンの医療分野での応用可能性を探求し続け、これにより人々の健康と福祉に関わる社会的な問題の解決に貢献して参ります。
※1 脳内の老廃物、特にアミロイドβを排出するための経路であり、その機能障害はアルツハイマー病や脳アミロイド
血管症(CAA)の発症と関連しています。
※2 アルツハイマー病や、脳アミロイド血管症の研究に使用されるトランスジェニックマウス。
【国立研究開発法人国立循環器病研究センターについて】
・所在地:大阪府吹田市岸部新町6番1号
・理事長:大津 欣也
・概要:「病院」「研究所」「オープンイノベーションセンター」の3部門からなり、3部門の一体運営が大きな特徴です。成人、小児の心臓病、血管病および脳卒中などに代表される循環器病対策を総合的に推し進めています。
・病院規模:入院病床数550床
・公式サイト:https://www.ncvc.go.jp/
【株式会社DHQ概要】
株式会社DHQは2008年に創業。タキシフォリン原料の世界トップメーカーであるアメチス社とラビトール(R)の独占輸入契約締結。国内初のタキシフォリンサプライヤーであり、タキシフォリン事業のリーディングカンパニーとして日々成長を続けています。
・本社所在地:埼玉県さいたま市西区佐知川308番地5
・代表者名:吉岡禎三
・事業内容:タキシフォリンの輸入・販売、タキシフォリンを使用した商品開発
・自社サイト:https://www.dhq.co.jp/
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