【調査レポート】キャンプブーム終了?コロナ禍を越えて見えてきたキャンプ市場の新たな動向
PR TIMES / 2023年8月12日 14時45分
今回の調査では、20~60代の1,085人を対象に、コロナによってキャンプに行く回数や、キャンプ用品の購買額・頻度がどのように変わったのか調査した結果を公開致します。
2020~2022年のコロナ禍の3年間でキャンプの人気は高まり、第2次キャンプブームとも言われました。スノーピーク社などアウトドアメーカーの売上は右肩上がり、新規のガレージブランドも続々と立ち上がりました。
しかし、2023年3月末に、SNS でリサイクルショップ店員の話として、「巣ごもり需要が終わりキャンプ用品を売りに来る人がかなり多い」という投稿をきっかけに、SNS や YouTube で「キャンプブームの終焉」という話題を多く見かけます。
確かに一部のキャンプ用品メーカーの売上が下がったことから、キャンプブームが終わったかのように見えるかもしれません。しかし、私たちの最新のアンケート調査から得られた結果は、キャンプブームが終焉では無く、新たな形で定着しつつあるという事実を明らかにしています。
■調査結果概要
[画像1: https://prtimes.jp/i/126900/1/resize/d126900-1-1044addc6e06527fdd70-0.png ]
コロナ禍では半数近いキャンプ経験者がキャンプを控えたが、逆にキャンプを始めた人も一定数いる
コロナ禍では例年より多い新規層のセット購入、ヘビーユーザー化などスタイル変化によるセット購入、キャンプを控えてた人の継続購入でキャンプ用品の特需が起きてた
コロナ明けでキャンプ用品の特需は減ったが、キャンプ人口は大きく増えている
■コロナ禍によるキャンプ控え
[画像2: https://prtimes.jp/i/126900/1/resize/d126900-1-6dd25f72c8c9875b7f76-1.png ]
コロナ前(2019年以前)と比較して、コロナ禍(2020~2022年)におけるキャンプの頻度には明確な変化が見られました。コロナ禍では55.5%(経験者745人中414人)ものキャンプ経験者がキャンプに行くことを止めていました。また回数を減らした人も11.4%(経験者745人中85人)いました。
一方、コロナ禍でキャンプ未経験から始めた人が97人おり、回数が増えた人も22.8%(経験者745人中170人)いました。特に、年に5回以上キャンプに行くようなヘビーユーザーは9人から39人(+333.3%)と大きく増えています。
[表1: https://prtimes.jp/data/corp/126900/table/1_1_ba383f28fd370aa2e93a8c563244eea4.jpg ]
■コロナ明けのキャンプ解禁
[画像3: https://prtimes.jp/i/126900/1/resize/d126900-1-39ba08da720c2184c5ec-1.png ]
コロナ禍とコロナ明けのキャンプの頻度を比較すると、コロナ禍でキャンプを止めていた人の多くが、再開したいと考えていることがわかりました。
さらに、コロナ禍でキャンプを始めた人もコロナ明けで止める人は少なく、さらに回数を増やすなど引き続きキャンプを楽しみたいと考えています。
コロナ明けのキャンプに行きたい回数を見る、ライトユーザーからヘビーユーザーまで、幅広い層でキャンプに対する関心が再燃していることがわかります。
これらの結果から、キャンプブームがコロナ明けで終わったわけではなく、新たな形で進行中であることが明らかになりました。
[表2: https://prtimes.jp/data/corp/126900/table/1_2_ac07ac240c11ffe8ff8f11e322cf04cd.jpg ]
■コロナによるキャンプ用品の売上げについて
[画像4: https://prtimes.jp/i/126900/1/resize/d126900-1-9df946ec935bdf600375-1.png ]
コロナ禍では60%近くの人がキャンプに行くのを控えました。しかし、キャンプ自体に行くことは控えてもキャンプ用品は継続購入している人が多くいました。
また、コロナをきっかけに新たにキャンプに行くようになった人や、経験者もヘビーユーザー化やソロキャンプなど楽しみ方の多様化が進み、新セットを購入した人が33.3%と数多くいました。
しかし、コロナ禍の3年間でそのような特別な需要も一巡し、コロナ明けでは新セットの購入は大きく減っています。
コロナで控えていた人の再開需要もあるため、購買人数としては増えていますが、新セット購入者が減ったことで購買総額としては減った形です。
また、キャンピには行くが、昨今のキャンプ用品の値上がりへの躊躇と、コロナで行けなかった他のレジャーにお金使いたいため、キャンプ用品の購入を控えるという意見もありました。
さらに、例年どおり、子どもの成長によりキャンプを止める層に加え、コロナをきっかけにキャンプを始めた人の一定数(22.2%、全体の6.0%)は、コロナ明けでキャンプを止めたことも判明しました。この結果、中古市場には通常より多くの商品が販売されていると思われます。
■コロナ禍で新セットを購入した人のコメント (一部抜粋)
コロナ禍で家族でキャンプデビューをしたので、初めは必要な物品も多かったし、楽しいので色々と買った。【30代男性】
コロナ禍に仕事を辞めキャンプに行く頻度がかなり増え、元々持っていた道具を一式買い換えた。【20代女性】
コロナが流行るくらいの時に、子供も大きくなりファミリーキャンプについてこなくなってきたので、キャンプスタイルをソロキャンプに切り替えて、キャンプ道具を買い替えました。【40代男性】
■コロナ禍でキャンプを控えてもキャンプ用品を購入していた人のコメント (一部抜粋)
コロナ前に家族でキャンプに行った時に良い思い出が作れたため、コロナ禍でキャンプに行く機会は減ったが、チマチマと前のキャンプに足りなかった物(焚き火台や斧など)を買い集めていました。【30代女性】
コロナ渦ではキャンプを止めていました。ただ、コロナが空けたらキャンプをまた行いたいと考えていたので、気になるキャンプ用品があれば購入しました。【30代男性】
コロナ禍に入り、キャンプに行く頻度は減りましたが、公園や海などアウトドアに行くためにテントを買ったり、キャリアカーを買ったりとキャンプ用品を変わらずに購入していました。【30代女性】
■コロナ明けでキャンプ用品の購入額を減らしたい人のコメント (一部抜粋)
値上がりが止まらないので、キャンプ以外のレジャーも楽しむためには出費を抑えないとやっていけません。【30代女性】
今まで抑えていた外出や買い物、キャンプ以外のレジャーに時間を取るようになり、あえてキャンプを行うモチベーションが減った。【60代男性】
キャンプ用品も値上がりで買うのを躊躇っています。他のレジャーや子供の教育にもお金がかかるので、なるべくお金を使いたくない【30代女性】
コロナ明けでは、他のレジャーや旅行にもお金を使いたいとは思います。キャンプ用品は一式揃っているので、購入額は減りそうです。【30代女性】
■コロナ明けでキャンプを止めた人のコメント (一部抜粋)
こどもの年齢もあがったことなど、家族のレジャーの趣向が変わってしまった。【40代女性】
ソロキャンプを始めて、テント、タープなどを買ったが今年になってからは飽きてしまい行っていません。飽きてしまった理由は、一人では熱が続かなかった。【20代男性】
キャンプ後の片付け等が非常に面倒だったのでコロナ明けではキャンプに行くのを辞めてしまいました。ただグランピングはとても良いなぁと思っているので今後も継続したい。【20代男性】
■まとめ
コロナ禍を背景に、新たにキャンプを始めた人や、キャンプのスタイルを変更して用品を買い替えたり追加したりした人が増え、キャンプ用品の売上は急増しました。
ところが、コロナ禍が終息に向かう中、これらの動きが一巡し、キャンプ市場にも大きな変化が見られます。
新品のキャンプ用品の購入動向は減少傾向にある一方、中古品の販売は増加しています。さらに、コロナ禍の特需期間中に、メーカーや販売店が過度な供給をしてしまったため、現在の市場では需要と供給のバランスが崩れています。
しかし、この現状は一時的なものと考えられます。キャンプを楽しむ人口は依然として増加傾向にあり、市場には確実な需要が存在します。
市場の調整が進めば、このバランスの乱れも次第に修正されるでしょう。今後の市場の動向に注目したいところです。
【調査概要】
[表3: https://prtimes.jp/data/corp/126900/table/1_3_ec9dfc27f5b636e470e6ec7f6c4bd8aa.jpg ]
【本リリースの引用・転載時のお願い】
・出典元のリンクを明記していただきますようお願い申し上げます。
例:「キャンプ用品メディア「CAMPxGEAR」が実施した調査結果によると……」
リンク先:https://camp-gear.jp/article/news/20230812/
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