「不眠による免疫力ダウンに注意!」 睡眠専門医が呼びかけ! 『眠りはじめ3時間』の質を高め、免疫力をアップしよう
PR TIMES / 2013年1月21日 15時17分
~カギは『寝る1時間前の入浴』と『寝る30分前の首もと温め』~
昨今は、原発問題や政局の混乱、消費税増税の懸念など様々な社会不安が拡がっていますが、これらは健康に欠かせない『睡眠』にも影響を及ぼしているようです。血めぐり研究会が11月に20~50代の男女800名に実施した調査では、自身の将来に『不安』を感じている人が全体の約8割おり【グラフ1】、うち、約6割の人が『睡眠』に満足していないことが分かりました。【グラフ2】
さらに、将来不安の気持ちが強いほど、睡眠満足度が低下する傾向にあり、世相不安が睡眠不満につながっていることが明らかになりました。【グラフ3】「不安」などのストレスは、睡眠の質を低下させます。睡眠の質が低下すると、「成長ホルモン」の分泌が十分に行われなくなるため、「免疫力」も低下します。その結果、風邪をひいたり、細菌やウィルスにも感染しやすくなってしまいますので、睡眠の質を高めることは、健康な身体づくりにはとても大切なことです。
■ 睡眠不満を持つ人ほど、風邪やインフルエンザにかかりやすい!?
また、今回の調査では、睡眠に不満足な人のほうが、冬に体調を崩しやすいと思う傾向になっており、非常に満足している人と全く満足していない人との差は22.3ポイントになりました。【グラフ4】さらに、睡眠に不満足な人のほうが、風邪に複数回かかりやすくなっており、3回以上風邪をひいた人は、非常に満足している人の約7倍の確率でかかっていたことが分かります。【グラフ5】 深刻なインフルエンザ経験においても、睡眠不満足な人の方がかかりやすい傾向にあり、約4倍の確率でかかっていたことが分かりました。【グラフ6】
これらの結果より、血めぐり研究会では、冬の健康な身体づくりのためには、「質の高い睡眠」が重要だと考え、睡眠の専門医である睡眠専門医であるスリープクリニック調布院長 遠藤拓郎先生に、この冬「質の高い睡眠」をとるための対策法を伺いました。
■ 免疫力を高めるカギは『成長ホルモン』! 眠りはじめ3時間の深睡眠が重要!
「寝る子は育つ」と言われますが、睡眠は大人にとっても重要な役割を果たしています。『成長ホルモン』の主な役割は、免疫物質を生成したり、古くなった細胞を作り替えたりと、まさに健康な身体づくりには欠かせない物質と言えます。また、成長ホルモンの分泌は、『眠りはじめの3時間』に集中しています。【グラフ7】 遠藤先生は、睡眠と成長ホルモン、そして、免疫力の関係について、次のようにコメントしています。「成長ホルモンは、睡眠中に分泌されますが、実は、眠り始めの3時間で大量に分泌され、それ以降は分泌されない物質です。免疫物質の生成に成長ホルモンが深く関わっているため、成長ホルモンの分泌が十分に行われることが、健康な身体づくりには重要となってきます。また、通常紫外線を浴びることで肌の細胞は壊れてしまったり、飲酒により肝臓はダメージを受けたりしますが、寝ている間に傷ついた細胞を修復するのも「成長ホルモン」です。眠りはじめは、2つの種類の睡眠のうち、夢をほとんどみず、深い睡眠である「ノンレム睡眠」を取る時間帯となります。「成長ホルモン」の十分な分泌のためには、4段階で示されるノンレム睡眠でも最も眠りの深い3~4段階の睡眠である『深睡眠(しんすいみん)』を取ることが大切なのです。また、深睡眠を得るためには、就寝前にしっかりと体温を上げることが重要です。体温を上げると身体の表面、特に手足からの放熱が促されます。その結果、深部体温が下がり、心地よく眠りやすくなります。」
■ 免疫力アップのための2つの簡単温め習慣:「入浴」と「首もと温め」
眠りはじめに「深睡眠」を得るためには、「入浴」と「首もと温め」を習慣にすることを推奨します。
1. 就寝1時間前の入浴 ~身体を芯から温めるとともに、リラックス効果も大!
熱いお湯に入ると、交感神経が優位になり、“お目覚めモード”になってしまうので、38~40℃のぬるめの湯船に10~20分ほどゆっくりつかりましょう。就寝1時間前に入浴すると、ちょうど体温が下がってきたころに就寝時間となるので、眠りやすくなります。また、炭酸の入浴剤を利用すると、お湯に溶け込んだ二酸化炭素が血管を拡張し、血めぐりがよくなるので、ぬるめのお湯でも身体が温まりやすくなります。尚、炭酸ガス入浴剤入りとさら湯への入浴を比較した場合、炭酸ガス入浴剤入りの方が、入浴後に深部体温が高くなることがわかりました【グラフ8】。さらに、ぬるめの湯船につかると副交感神経が優位になり、リラックス効果が高まります。好きな香りの入浴剤なども活用すると、香りによるリラックス効果も期待できます。
2. 就寝30分前の首もと温め ~首もとを温めることで手足が温かくなり、入眠効果あり!
首もとは、温かさを感じるポイントが集中している部位「温めポイント」のひとつです。首もとを温めると、全身の血めぐりがよくなるため、手足まですばやく温まります。その結果、放熱が促され、身体の深部温度が下がるので、眠りに入りやすくなります。市販されている直接首もとに貼るタイプの「温熱シート」を活用し、就寝30分前に首もとを温めましょう。特に手足に冷えを感じやすい人は、試してみるとよいでしょう。冬の寒さも本格化してきました。質の良い睡眠を手に入れて、免疫力を向上させましょう。
<調査概要>
調査方法:インターネット調査 調査期間:2012年11月23日~25日
調査対象:日本在住の20~50代の男女800名(各年代、各性別100名ずつ)
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