オズマピーアール・キッコーマン・東京大学大学院工学系研究科・日本データ取引所 テレビ・WEB・SNS・店舗・食卓をまたいだコミュニケーション効果検証の手法を開発する共同研究を開始
PR TIMES / 2018年10月5日 9時40分
株式会社オズマピーアール、キッコーマン株式会社、国立大学法人東京大学大学院工学系研究科 大澤研究室(以下、東京大学 大澤研究室)、株式会社日本データ取引所は、2018年7月から、データマイニングの知識を用いて、オンラインとオフラインの施策(注1)を統合した効果検証の手法を開発していく、産学連携の共同研究を開始しました。
デジタル・マーケティングの進化によって、デジタル広告に関する投資効果の可視化やデジタル上でのターゲットペルソナ(注2)の発見などが当たり前に行われるようになり、このデジタル・マーケティングの潮流を受け、広告・PRなどマーケティング・コミュニケーションの施策全般においても、より広告の投資効果の可視化が叫ばれる時代となっています。
しかし、オンラインとオフラインの施策を統合した効果検証は、まだまだ一部に限られており、特にPRや店頭販促などといった施策とデジタル、TVCMなどとの連動性や投資効果などは、解明されてきませんでした。
本研究では、こうした投資効果の可視化に対するニーズの高まりを踏まえたうえで、企業のマーケティング・コミュニケーション活動に資するデータ活用手法の研究・開発を行います。
■研究概要について
参加:株式会社オズマピーアール、キッコーマン株式会社、東京大学 大澤研究室、株式会社日本データ取引所
目的:企業のマーケティング・コミュニケーション戦略に資するデータの設計と利活用
シナリオ策定手法の開発
研究期間:2018 年 7 月 1 日(月)~2019 年 6 月 30 日(日)(予定)
研究内容:
(1)多様なデータに含まれる項目(変数群)に着目し、企業の中長期的なマーケティング・コミュニケーション活動が生活者の消費行動に与える影響を測定する指標を策定する手法の開発を行う。
[画像1: https://prtimes.jp/i/31221/2/resize/d31221-2-324153-0.png ]
(2)上記の指標策定に当たって必要なデータの設計や分析手法を探索・選択するプロセスの開発とシナリオの生成を行う。
[画像2: https://prtimes.jp/i/31221/2/resize/d31221-2-717116-1.jpg ]
[画像3: https://prtimes.jp/i/31221/2/resize/d31221-2-175941-2.jpg ]
(3) 参画企業内で上記の手法・指標の実用化に向けた実証実験を行う。
[画像4: https://prtimes.jp/i/31221/2/resize/d31221-2-628134-3.png ]
■株式会社オズマピーアールの取り組みについて
株式会社オズマピーアールでは、1963年の設立以来、業界のリーディング・カンパニーとして、PRをコアとした統合コミュニケーション・ソリューションを提供してきました。
PR活動の成果指標は、パブリシティの量や広告換算額、SNSリーチ数などアウトプットで測ることが主流とされてきましたが、PR活動の成果指標においてもアウトカムで測ることが重要視されています。本共同研究では、データの分析・測定を用いたPR活動の効果測定により、生活者の行動モデルに与える要因を発見することで、PRコミュニケーションを軸とした広義における最適なコミュニケーション・ソリューションの提供を目指します。
■キッコーマン株式会社の取り組みについて
2017年4月に設立されたキッコーマンの「おいしさ未来研究センター」では、キッコーマンの約束「こころをこめたおいしさで、地球を食のよろこびで満たします。」やコーポレートスローガン「おいしい記憶をつくりたい。」への想いを胸に、消費者本位の実現のため、毎日の暮らしやおいしさについて研究し、お客様の役に立つ商品やサービスの開発のサポートをしています。その一環として、従来型マーケティング施策とデジタル環境を消費者の情報接触と消費行動の視点でつなぎ、売上・購買により良い効果を与える要因を見つけ出すための研究を行っています。
■東京大学大学院工学系研究科 大澤研究室の取り組みについて
大澤幸生教授は、1995年東京大学で博士(工)取得後、1997年に大阪大学(当時助手)でキーグラフ(R)を開発したのを起点とし、2000年に筑波大学(当時助教授)でチャンス発見学を国際的に創始。その後、2008年に東京大学大学院においてデータからのチャンス発見手法を拡張した組み合わせ発想支援手法Innovators Marketplace(R)を開発しました。2013年より、当時流行したオープンデータ解析コンテストを改善する視点から「データジャケット」を考案し、データの流通と創造的分析を同時に刺激するデータ市場のデザインに傾注。その後、研究室としてIMDJ(Innovators Marketplace on Data Jackets)をデータを用いた企業の新ビジネス創成の他、2014年度以降は経済産業省や国土交通省等が主催する官民のデータ駆動型イノベーション創出事業(DDI)に提供してきました。近著に「Innovators' Marketplace」Springer(2012)、「データ市場」近代科学社(2017)、工学教程「知識システム」丸善(2018)など。
早矢仕晃章助教は、2012年東京大学工学部卒、2017年同工学系研究科博士(工学)取得。2017年より、東京大学大学院工学系研究科助教。専門はデータ利活用知識の構造化とシナリオ創出支援。データジャケットを用いた検索システムやデータ設計支援手法を開発。平成28年度東京大学大学院工学系研究科長賞、人工知能学会2018年度全国大会優秀賞。主な著書に「データ市場」近代科学社(2017)。
用語説明
(注1)諸説ありますが、本リリースでは「オフラインの施策」はTVや新聞、雑誌などを用いた施策の他、屋外広告、交通広告、店舗施策などを指し、「オンラインの施策」は、パソコンやスマートフォンで見るような、検索エンジン、WEBメディア、ECサイト、ソーシャルメディアなどの施策を意味します。
(注2)マーケティング活動の対象となる顧客層の、架空の人物像やメディア接触・購買行動などを意味します。
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