全世界で約1,500万人が利用する 言語を学び文化を守る言語学習アプリ『Drops』 UNESCOの国際先住民族言語年(IYIL2019)の活動の一環として「アイヌ語」学習コンテンツをリリース
PR TIMES / 2019年11月15日 15時45分
日本の先住民言語であり、極めて深刻な消滅危機言語であるアイヌ語がAinu on Dropsのリリースにより初めて学習アプリとしてデジタル化
言語学習アプリ 『Drops』(共同創設者:Daniel Farkas / Mark Szulyovsky、本社:エストニア)は、本日、UNESCOの国際先住民族言語年(IYIL2019)の活動の一環として、「アイヌ語(北海道南部の白老方言)」の学習コンテンツをリリースします。今回のAinu on Dropsのリリースにより、アイヌ語は初めてアプリとしてデジタル化されます。これにより、世界でも消滅危機のレベルが非常に高い先住民言語の一つとされているアイヌ語に興味や関心を持ち理解を深めるきっかけになればと考えています。
[画像: https://prtimes.jp/i/43420/2/resize/d43420-2-708244-0.png ]
■「アイヌ語」について
言語は、文化的にも歴史的にも非常に重要なものであり、世界の財産として失ってはならないものです。しかし現在では、2週間に1つの言語の頻度で消滅していると言われています。この状況を踏まえ、国連の先住民問題に関する国連常設フォーラムでは、2019年を国際先住民族言語年と宣言しました。
UNESCOが発表した消滅危機言語の中でも、日本列島の北部(本州東北、北海道、樺太、千島)で、アイヌ民族と近隣住民により話されていたとされる「アイヌ語」は、世界で最も消滅の危険が高い言語の一つと考えられています。日本は民族別の統計を実施しないため、日本国籍保持者の中にアイヌ民族がどの程度含まれているのかは正確にはわかりませんが、断片的な情報からは1パーセントに満たないと予測されています。
また、アイヌ語は、日本語のかなやローマ字を使って記録をし、地域の中で教えられてきましたが、アイヌ語の多数の方言のうち教材が作られ学習が盛んな方言はごくわずかしかありません。
■Dropsのテクノロジーの力で、アイヌの文化を守り、アイヌ語を未来へ継承していく活動を支援
他の言語学習アプリにはないDropsの大きな特長の1つとして、「ハワイ語」や「マオリ語」、「サモア語」などの世界の先住民族の言語を学ぶことができる、という特長があります。UNESCOの発表によると、世界では今、約2,500言語が消滅の危機に面している状況にあり、Dropsでは、こうした失われつつある言語を現地の通訳者や地域団体、有識者と協力し、各言語の学習アプリを開発することにより、学ぶ機会を提供することを通じて、文化を守っていく活動の一助となることができれば、と考えています。IYIL2019の発表後はそのための活動にさらに力を入れてきました。
DropsとIYIL2019は、 世界で消滅の危険が非常に高いとされる様々な言語について、その言語の消滅のスピードや、その国で実施されている言語の保護活動について調査をし、デジタル化が可能かどうかについての検証を行ってきました。アイヌ語は、言語保護の活動が盛んに行われているのにもかかわらず、依然として憂慮すべきスピードで消滅に向かっていることがわかり、DropsとIYIL2019は、今回、Ainu on Dropsをリリースすることで意見が一致しました。
Ainu on Dropsは、DropsとIYIL2019、そして、アイヌ研究に特化した研究機関である北海道大学アイヌ・先住民研究センターが協力し、約半年間かけて開発してきました。今回収録した252のアイヌ語(北海道南部の白老方言)のフレーズは、アイヌ民族の大学教員であり翻訳者でもある北海道大学アイヌ・先住民研究センター北原モコットゥナシ准教授と、アイヌ語の入門講座で講師を務めている山丸賢雄氏により、選定・翻訳・収録いただき、アイヌ文化特有の表現である「トンコリ」 (弦楽器)や「チセノミ」 (新築祝い) など、アイヌの文化や言語にとって重要なフレーズも収録しました。
Dropsのテクノロジーの力で、アイヌの文化を守り、アイヌ語を未来へ継承していく活動を支援できれば、と考えています。
Drops共同設立者/CEO Daniel Farkas コメント:
「言語の消滅は生体系においてひとつの種が滅ぶのと同じです。習慣や価値観、ストーリーがすべて永遠に消えてしまうからです。世界中で、遺物や芸術作品を保存するために数十億ドルかけて博物館を建設し、先住民の文化や大昔の文化を展示しておりますが、その一方で、それらの文化で使われていた言語は消滅に向かっています。私たちはこの状況を滑稽だと感じ、行動に移すことにしました。言語学習アプリの会社として、すべての言語を守り、未来へ継承していくことに積極的に取り組んでいくことができれば、と考えています。アイヌ語が消滅の危機に瀕しているという状況において、特に地元ではアイヌ語を保護し、そして広める懸命な活動が実施されています。私たちDropsも、IYIL2019や北原モコットゥナシ准教授、そして北海道大学アイヌ・先住民研究センターと協力し、アイヌ語を守り、未来へ継承していく活動の支援ができれば、と考え、Ainu on Dropsの開発に至りました。」
IYIL2019事務局 コメント:
「IYILは、先住民族の言語が失われることは非常に大きな問題であり、国内だけでなく国際的なレベルでそれらの言語を緊急に保護し、活性化し、推進する必要があるということを世界中の人々に気付いてもらうことを目指しています。それはDropsのテクノロジーを活用することによって、より効果的に認知を広げることにつながると確信しています。」
北海道大学アイヌ・先住民研究センター 北原モコットゥナシ准教授 コメント:
「私はこれまでの人生とキャリアにおいて一貫して、アイヌの言語と文化、儀式を理解し学びながら普及することに取り組んできました。Drops とIYIL2019とともに、アイヌ語の表現を共有・翻訳し、デジタルで、これほどまでに美しく様々な人が利用できる形式で発信する取り組みに関わることができたことを、非常に光栄に思っています。」
■Dropsについて
Drops は、「1日たった5分間」の学習時間で、誰でも簡単手軽に言語を学習することができるゲームアプリです。2019年11月現在、全世界で約1,500万人のユーザーが利用しており、全部で37種類の言語を学ぶことができます。「Google Best App 2018」にも選出され、世界でも最速で成長している言語プラットフォームの1つとなっています。
Dropsは、美しいデザイン・イラストによって、イメージで単語を効率的に覚えていくことができるように工夫しており、入力操作が一切不要の簡単なスワイプ操作だけで、まるでゲームのように楽しみながらいつでも言語を学ぶことができます。言語学習において一番大切なのは、なにより毎日継続して学習をし続けること。そのためにDropsでは、言語学習をルーティーン化するため、毎日決まった時間に通知が来るように設定することができ、自身の学習の進捗状況を追跡できる機能も搭載しています。また、シリーズのScriptsを一緒に使えば、文字ベースの書き言葉を、Travel Talkを使えば、海外で必要な重要単語やフレーズを覚えることができます。
Drops は、「世界中の人々が楽しく言語を学ぶ新しいツールを開発したい」という想いから、Daniel FarkasとMark Szulyovskyが2015年に設立しました。iOS と Androidから無料でダウンロードできます。プレミアムバージョンは、1ヶ月…月額$9.99 、12ヶ月…年間$69.99 、無制限…$159.99で利用可能です。
Drops WebサイトURL:https://languagedrops.com/
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