【絶滅危惧種・タカネキンポウゲ、クモマキンポウゲ】が期間限定公開「保全の栽培から異例のスピードで開花」6月下旬ころまで。白馬五竜高山植物園
PR TIMES / 2021年6月9日 13時45分
6月5日(土)初の早期オープン、この日絶滅危惧種2種類が開花しました。次回早期開園日12・13日(土・日)では学芸員ツアーのインスタライブも決定。
国内最大の高山植物園(約300種類200万株)で、絶滅危惧種の保全活動や雷鳥のえさの栽培などを行う「白馬五竜高山植物園」を運営する株式会社五竜(所在地:長野県北安曇郡白馬村、代表取締役社長:伊藤英喜、以下「五竜」)は(公社)日本植物園協会の保全事業において種子を採取・栽培している「タカネキンポウゲ」、「クモマキンポウゲ」が栽培開始から2年と、異例のスピードで43株開花、見ごろを迎えています。またインスタライブの配信が決定しました。
白馬五竜高山植物園では、(公社)日本植物園協会の保全事業のもと公式に許可を得て栽培している絶滅危惧種の「タカネキンポウゲ」、「クモマキンポウゲ」が開花し公開しています。
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絶滅危惧種の保全は、自生地の生育環境の破壊や乱獲・大規模な盗掘などによって、自然界では減少してしまった希少な植物を適切に保護・管理する活動です。
「タカネキンポウゲ」は、絶滅危惧種I B類、北アルプス「白馬岳(しろうまだけ)」周辺のみで見られる種類。
限られた環境に限定的に分布する、もともと数が少ない植物です。
2019年夏、白馬岳で現地調査を行い、影響の少ないとみられる範囲で種子を採取しました。
[画像3: https://prtimes.jp/i/79579/2/resize/d79579-2-116020-0.jpg ]
2019年夏に採取した種子を栽培したところ、わずか一年で一部の個体が開花。2020年、植物園の絶滅危惧種コーナーに植栽し、5月中旬の雪解けと共に多くの個体が見事に開花しました。
キンポウゲの類では「ミヤマキンポウゲ」などが良く知られ、登山道で見ることが出来ますが「タカネキンポウゲ」は背が低く、光沢のある厚い葉が特徴的です。
「タカネ(高嶺)」、「クモマ(雲間)」といった高山植物らしい名前がついています。
植物園のバックヤード(栽培施設)にはまだ多くの苗が育っており、6月下旬頃まで開花が続きそうです。
「クモマキンポウゲ」は絶滅危惧I A類、こちらも北アルプス「白馬岳」周辺のみで見られ「タカネキンポウゲ」と比べると非常に小さい姿です。
2019年夏、「白馬岳」現地調査で種子を採取し栽培をし、わずか9ヶ月で開花。その個体から得た種子からも発芽が確認されています。
これらの種子の一部は環境省「新宿御苑」で冷凍保管、植物標本は国立科学博物館に収められています。
白馬五竜高山植物園では、種子の一部を使用し冷凍ではなく、生体として保存する目的で試験的に栽培を行っています。今後、地球温暖化などの高山帯の環境変化による減少なども懸念され、その前に現地の記録を取り、植物園で保全することも社会的に求められています。
これらの希少な高山植物は、白馬五竜高山植物園内、アルプス平広場の「絶滅危惧種コーナー」にて見ることが出来ます。
[画像4: https://prtimes.jp/i/79579/2/resize/d79579-2-804125-4.jpg ]
植物を保全するために、現地の環境を守ることを「生息域内保全」、植物園等で守ることを「生息域外保全」と言います。白馬五竜植物園の活動は、「生息域外保全」にあたります。どちらも希少な種類なので、生育している場所を明かすことは出来ませんが、登山道沿いからは見ることが出来ません。貴重な植物の栽培を、永きに渡り続けていけるよう努めさせていただきます。
■植物保全について、よくある疑問にお答えします。
『タネを採ったら野生の植物が減ってしまうのでは?
野生植物の減少の大きな理由は、人が乱獲したり、集中的に盗掘したり、また生育環境の変化や破壊(人為的、自然発生的)です。野生では、種類にもよりますが地面に落ちたタネが芽生え、育ち、花が咲く確率はとても低く、高山植物のように厳しい自然環境でタネが花を咲かせるのはとても大変です。一方で適切な管理下において植物園などの専門家が栽培することで数多くの植物を守ることが出来ます。
もちろん、野生できわめて数が少ない場合は状況を見てタネを採るかを判断する必要があります。』
(公社)日本植物園協会主催の講演会なども行う、信州大学名誉教授で、当植物園の顧問でもある土田勝義氏は、
「高山植物の宝庫である長野県には高山植物を育て、守り、一般にも理解してもらうための県立植物園はありません。我々、白馬五竜高山植物園は民間のスキー場企業ではありますが、高山植物の育成に向いた環境を活用し、高山植物の保護拠点園としての役割を深めていきたいと思っています。」と話しています。
また、日本植物園協会理事でもある、白馬五竜高山植物園園長の坪井は、
「希少な植物を植物園で見ていただき、理解が深まることから、保全活動の一助となれば嬉しい限りです。」と話しています。
「タカネキンポウゲ」、「クモマキンポウゲ」が次に公開されるのは、早期開園中の6月12・13日(土・日)8:30~16:00(ゴンドラ乗車8:15~16:15)。6月19日(土)からは毎日公開、同営業時間で、6月下旬まで見ごろとなります。
白馬五竜高山植物園では「タカネキンポウゲ」「クモマキンポウゲ」のほかにも、雨に濡れると白い花びらが透明になることで話題になった「サンカヨウ」や、2,500m付近の標高の岩場などでしか見られない、登山家に人気の「ウルップソウ」、「キバナシャクナゲ」などが見頃を迎えています。
【インスタライブ決定・限定「学芸員とまわる雪解け直後の高山植物園ツアー」】
6月12・13日(土・日)は、引き続き早期開園イベントを開催。
■「高山植物苗のプレゼント」
時間:9:30~15:00 ※先着50名様
配布場所:アルプス平広場(ゴンドラ山頂のアルプス平駅前)
■「高山植物ハーブティー試飲会」
時間:9:30~15:00
場所:アルプス平広場(ゴンドラ山頂のアルプス平駅前)
■開園初日と翌日に大好評、定員満員御礼の「限定・学芸員による植物園散策ツアー」が1日2度行われます。
急遽インスタグラムにてインスタライブが行われることが決定しました。
時間:10:00~、13:00~(各1時間程度)
集合場所:アルプス平広場(ゴンドラ山頂のアルプス平駅前)
料金:500円
定員:各回20名、要予約(0261-75-2101)、当日参加も可能
コース:アルプス平広場から植物園の上部までの片道を散策しながらご案内いたします。
服装:スニーカーなど、歩きやすい服装でお越しください。
※悪天候の場合、ビジターセンターを利用したガイドや、中止の判断などをさせていただく場合がございます。
インスタグラムアプリをダウンロードし、白馬五竜公式アカウント【hakubagoryuofficial】をフォローすると無料で視聴することができます。現地に来られない方もぜひ参加してみてください。
[画像5: https://prtimes.jp/i/79579/2/resize/d79579-2-789027-6.jpg ]
高山植物が見られる場所は急な階段がある山道のため、運動靴で来るのがオススメです。
悪天候の場合は公開が中止になる場合がありますので、白馬五竜高山植物園のホームページやSNSをご確認ください。
【会社概要】
会社名:株式会社五竜
代表:伊藤英喜
所在地:〒399-9211 長野県北安曇郡白馬村神城22184-10
事業概要: 冬から春にかけてリフト、ゴンドラ、レストラン、売店等の施設をスキー場として営業。また夏から秋にかけて山や高山植物園の観光施設として営業しておリます。
【新型コロナウィルス感染防止対策】
白馬五竜高山植物園では、地域社会、お客様、スタッフの安全と健康を守るために新型コロナウィルス感染防止対策を講じて営業いたします。ゴンドラ乗車、パブリックスペースの三密回避、消毒、二酸化炭素濃度計測機を用いたレストラン内の換気対策を徹底しております。当該イベントご参加者にも細心の注意をはらっていただき、マスクのご着用、検温、消毒のご協力をお願いしております。
【白馬五竜高山植物園の環境理念とSDGs】
[画像6: https://prtimes.jp/i/79579/2/resize/d79579-2-497815-5.png ]
当社は、自然環境に恵まれた北アルプス・五竜岳の尾根から山麓にかけて、スキー場を開発してまいりました。環境負荷の低減に取り組むことは勿論のこと、自然回帰に努力する等、地球環境の保全に配慮した事業活動を積極的に展開することによって、「持続可能な開発目標」(SDGs)に賛同し、引き続き地域社会と自然環境の調和を図り且つ、会社の合理的・効率的経営に結びつけ、サスティナブルな取り組みを進めてまいります。現在(公社)日本植物園協会、環境省などと連携し、絶滅の危機に瀕した高山植物の保全を目的とした栽培、環境調査や、高山植物の栽培技術を活用し、雷鳥の餌資源の栽培に取り組んでいます。お客様の満足度を常に考え「最高のサービスと感動」をモットーに、お客様から信頼される企業になるよう努めてまいります。
詳しい取り組みについてはHPをご覧ください。
https://www.hakubaescal.com/general/environment3.html
本記事のPDFのURLです。 https://prtimes.jp/a/?f=d79579-20210609-7629.pdf
Copyright (C) 株式会社五竜 All rights reserved.
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