AI音響解析サービス(下水道)に取り組む日本インフラ計測株式会社(産総研技術移転ベンチャー)がMicrosoft社(本社:米国ワシントン州)が支援するスタートアッププログラムに採択されました。
PR TIMES / 2021年7月29日 10時15分
Microsoft社の協力で大規模AI計算に対応
AI音響解析サービス(下水道)に取り組む日本インフラ計測株式会社(産総研技術移転ベンチャー、以下 当社)がMicrosoft社(本社:米国ワシントン州)が支援するスタートアッププログラム「Microsoft for Startups」に採択されました。老朽化した下水道管のひび割れ等から降雨後に流入する雨天時浸入水は、下水道を運営する全国自治体の負担になっており(年間104億円)、その雨天時浸入水の発生箇所をAI音響解析によって絞り込むサービスをMicrosoft社の協力を得て展開します。
■Microsoft for Startupsとは
Microsoft for Startupsとは、独自の革新的なテクニカル ソリューションを持つ BtoB スタートアップ向けの支援プログラムで、すでに140を超える国で展開されています。採択されると、Azureをはじめとするテクノロジーのサポートに加え、同社のグローバルな専用リソースが提供されます。(Microsoft for Startups)
■当社の今後の取り組み
当社は昨年から下水道の雨天時浸入水検知のためのAI音響解析サービスを開始しました。雨天時浸入水とは、降雨後に下水道のひび割れ等から下水道管に流入する雨水のことで、雨水は処理費用を料金として徴収できないため、年間で約104億円が全国自治体の負担になっています。この解析サービスの核であるAI音響解析プログラムは、産業技術総合研究所(理事長 石村 和彦)分析計測標準研究部門の叶嘉星主任研究員が開発したプログラムを元に作られており、同研究所と(株)建設技術研究所(東証一部、本社:東京都中央区、代表取締役社長:中村哲己)が共同で出願した関連特許と併せて、当社が実施しております。
なお、このAI音響プログラムは、本年4月に国土交通省国土技術政策総合研究所によりガイドライン化されている「AIによる音響データを用いた雨天時浸入水検知技術導入ガイドライン(案)」への活用も期待できます。(令和3年度研究新着情報 (nilim.go.jp))(注:当社はガイドライン化とは無関係)
このAI音響解析サービスは1自治体あたりのAI計算負荷が高性能なサーバーによる処理でも約2日かかり(扱う音響データ量は2時間映画配信に換算して約200本に相当)、しかも梅雨前後に計算需要が集中するため、スケーラブルな計算資源の確保が当社の課題でありました。このたびAzureを利用させていただくことになり、この課題がクリアできます。また顧客である自治体の中にはデータが日本にあることを求めることがあり、そのようなケースでもマイクロソフトが対応可能なことはビジネス上の強みと考えます。
■日本インフラ計測株式会社について
当社は産総研技術移転ベンチャーとして産総研技術の社会実装を目指しており、上述のAI音響解析サービスに加え、新幹線や高速道路の橋梁の変位やたわみを正確、安価に計測するモアレ計測事業を行っております。
所在地:東京都豊島区東池袋1‐34‐5 いちご東池袋ビル6階
代表取締役社長: 樋口哲也
資本金:3700万4千円
設立: 2015年9月28日
URL:https://jinf.co.jp
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