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リジェネフロ、長船健二教授の研究グループが発見した常染色体顕性(優性)多発性嚢胞腎(ADPKD)の治療薬候補の臨床試験を近く開始

PR TIMES / 2023年12月5日 19時45分

 弊社取締役最高科学顧問の長船健二教授の研究グループが、iPS細胞から作製したオルガノイド[注1]を使って、常染色体顕性(優性)多発性嚢胞腎(ADPKD)の症状を再現した疾患モデルの作製に成功し、ADPKDの治療薬候補を発見しました。
 リジェネフロ株式会社(本社:京都市左京区、代表取締役:森中紹文、以下「リジェネフロ」)は、この治療薬候補であるレチノイン酸受容体(RAR)作動薬を用いた臨床試験を近く開始することをお知らせします。



 ADPKDとは、両側の腎臓に多数の嚢胞が次第に発生・増大し、徐々に腎機能障害が進行する遺伝性の難病であり、人工透析や腎移植を必要とする末期腎不全に至ります。腎臓以外にも、肝臓や膵臓などに嚢胞が生じることもあり、全身の血管の異常や、高血圧、脳動脈瘤、心臓の弁異常を伴う頻度も高いことが分かっています。トルバプタンという薬が嚢胞の増大を抑制する薬剤として承認されていますが、根治的な治療法はありません。

[画像: https://prtimes.jp/i/129258/2/resize/d129258-2-bc09340735cf534dad1e-3.png ]

 これまで、ヒトiPS細胞を用いて、腎臓のネフロンという尿を生成する組織の疾患モデルが作製されていました。本研究では、ネフロンと連結している集合管と呼ばれる構造の疾患モデルを作製することに成功し、ADPKDの発生メカニズムの解明、創薬への貢献において大きく前進いたしました。ADPKDの患者さんでは集合管に多く嚢胞が発生しており、新しい疾患モデルではより正確にADPKDの病態が再現されています。

 今回治療薬候補と同定されたRAR作動薬は、再発・難治性の急性前骨髄球性白血病(APL)の治療薬として承認され臨床で使用されている薬です。治験は、既承認薬を用いるため、前期第二相(phase IIa)[注2]から開始、対象はADPKDの患者さんの中でも病態の進行リスクが比較的高いと考えられ、トルバプタンによる治療ができない、もしくは治療を希望しない患者さんです。治験届は10月上旬に提出済みです。12月中には治験実施施設との治験実施契約を締結し、2024年早期に被験者のエントリーを開始する予定です。


[注1]オルガノイド
三次元的に試験管内で作られた小さな臓器のこと。

[注2]前期第二相(phase IIa)
治療薬候補が効果を示すと予想される疾病状態にある限られた数の患者さんについて、治療薬候補の有効性と安全性を調べ、また用法・用量の妥当性などの情報を収集することを目的とする試験。

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