ザイリンクス、世界初のヘテロジニアス 3D FPGA を出荷開始
PR TIMES / 2012年5月31日 12時17分
ザイリンクス、世界初のヘテロジニアス 3D FPGA を出荷開始
28Gbps トランシーバーの 3D 統合によって Nx100G および
400G ラインカード ソリューションに対応する飛躍的な帯域幅と
シグナル インテグリティを実現
ザイリンクス社 (本社 : 米国カリフォルニア州サンノゼ、NASDAQ : XLNX) は5 月 30 日 (米国時間)、世界初の 3D ヘテロジニアス All Programmable 製品である Virtex(R)-7 H580T FPGA の出荷を開始したことを発表した。最大で 16 個の 28Gbps トランシーバーと 72 個の 13.1Gbps トランシーバーを備える Virtex-7 HT デバイスは、ザイリンクスのスタックド シリコン インターコネクト (SSI) テクノロジを採用し、業界で最も広い帯域幅を誇る FPGA であり、Nx100G および 400G ラインカードのアプリケーションと機能に対応するシングル チップ ソリューションを提供する。Virtex-7 HT デバイスとザイリンクスが提供する最先端の 100G ギアボックス、イーサネット MAC、OTN、
Interlaken IP などを活用することで、CFP2 光モジュールへ移行する際に要求されるエリア、消費電力、そしてコストの要件を満たすシステム統合が可能になる。
ザイリンクスは SSI テクノロジを採用することで、TSMC 社の 28nm 高性能/低消費電力プロセスを採用した大容量デバイスを構築しただけでなく、過去最多となるトランシーバーを搭載することにも成功し卓越したシステム性能を実現する。競合するモノリシック FPGA で、28Gbps チャネルはこの 4 分の 1 の数しか統合できない。さらに Virtex-7 HT デバイスのヘテロジニアスな実装によって、コア FPGAと 28Gbps トランシーバーのダイに別々のテクノロジを選択できるようになるため、システムの消費電力を浪費するだけで演算タスクにメリットのない、高リーク電流のトランジスタによる FPGA への負荷が軽減される。28Gbps トランシーバーをコア FPGA ファブリックとは別のシリコンに実装することで優れたノイズ分離が可能となり、最良のシグナル インテグリティおよびシステム マージンが達成されるだけでなく、デザイン クロージャの生産性向上によって Time-to-Market も短縮される。
シリコン フォトニクス業界のリーダーである Luxtera 社のマーケティン部ヴァイス プレジデント、クリス バーギー (Chris Bergey) 氏は、「Virtex-7 H580T デバイスが備える 28Gbps トランシーバーの送信ジッタの低さ、そして、これを我が社の 4x28Gbps シングル チップ シリコン フォトニクス トランシーバーと組み合わせて使用した際のリンクの動作確立までの速さには感心しました。ネットワーク システム メーカーにとって帯域幅を拡張する際に直面する問題点の解決を容易にするこのデバイスで、ザイリンクスは間違いなく業界において新たな偉業を成し遂げました」と述べている。
通信業界では、飛躍的に増加しているデータ使用量に対応するため、ネットワークの効率的なアップグレードが不可欠となっている。これには、ビット当たりのコストを削減すると同時に、光モジュールの消費電力およびポート集積度の改善が必要である。Virtex-7 HT デバイスは、CFP2、そして将来的な CFP4 光モジュールへの移行をきっかけとして、Nx100G および 400G ラインカードを設計している通信装置ベンダーにとってかつてないシステム統合を可能にする。
ザイリンクスの有線通信部門のシステム アーキテクトであるマーク ガストリン (Mark Gustlin) は、「8 個の 28Gbps トランシーバーと豊富なロジック容量を備える Virtex-7 H580T デバイスは、さらに高いラインカード機能を統合できる唯一の FPGA であり、このデバイスを活用することでシングル チップにデュアル 100G OTN トランスポンダーを実装できます。競合する ASSP ベースのソリューションは 5 つのデバイスで構成され、入手可能となるまでにさらに 1 年以上かかるだけでなく、消費電力が少なくとも 40%、コストも 50% 以上増加します」と述べている。
28Gbps トランシーバーを備える Virtex-7 HT デバイスは、1 つで最大 4 つの IEEE 100GE ギアボックスをサポートし、オプションを使用すれば同じ FPGA に高度なデバッグ機能、OTN、MAC あるいは Interlaken IP を統合することも可能であるため、ギアボックスや ASSP デバイスを別個に使用する必要がなくなる。今後出荷される Virtex-7 H870T デバイスも 400GEをサポートし、さらに 16x25Gbps インターフェイスを必要とする将来的な 400GE モジュールのサポートも予定されている。これによって、総消費電力
および BOM コストが削減され、プロトコルの変更に対応するさらに柔軟なソリューションが提供される。
最新の 28Gbps テクノロジのビデオでは、CFP2 光モジュールとのインターフェイスに必要な性能に達するためのデータ アイおよびジッタ特性が Virtex-7 H580T で実現されるデモが公開されている。ザイリンクス ウェブサイトの 28Gbps シリアル トランシーバー テクノロジ ページからは、ホワイト ペーパー、ビデオなどのリソースにアクセスできる。
■供給体制
Virtex-7 H580T FPGA は最初のシリコンが本日出荷開始され、これをサポートする開発ツールとしては最近発表された Vivado(TM) Design Suite が提供されている。Virtex-7 H580T デバイスの購入に関する価格や入手可能時期などの詳細についてはザイリンクス販売代理店まで問い合わせされたい。
■ザイリンクスについて
ザイリンクスは、ハードウェアおよびソフトウェアのプログラマビリティを可能にするだけでなく、デジタルおよびアナログ ミックスド シグナルの機能の実装、そしてモノリシックおよびマルチ ダイ 3D IC 双方における新しいレベルのプログラマブル インターコネクトを実現する、従来のデバイスの枠を超えた All Programmable テクノロジおよびデバイスの世界的なリーディング プロバイダーである。業界をリードするこれらデバイスを次世代設計環境および IP と共に提供することで、プログラマブル ロジックからプログラマブル システム インテグレーションまで、幅広いユーザー ニーズに応える。詳しい情報は、ウェブサイト japan.xilinx.com で公開している。
※ ザイリンクスの名称およびロゴ、Artix、ISE、Kintex、Spartan、Virtex、その他本プレスリリースに記載のブランド名は米国およびその他各国のザイリンクスの登録商標または商標です。その他すべての名称は、それぞれの所有者に帰属します。
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