全国の飲食店に向けて海洋ごみ削減を促す「海洋ごみ対策シンポジウム」イベントレポート
PR TIMES / 2020年3月4日 16時55分
全国の飲食店に向けて海洋ごみ削減への理解を促す、「飲食店海ごみ削減プロジェクト」実行委員会(実行委員長:佐藤裕一)は、飲食店に向けて海洋ごみ削減を促す「海洋ごみ対策シンポジウム」を2020年2月28日 (金) に開催いたしました。
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本委員会が取り組む「飲食店海ごみ削減プロジェクト」は、日本財団が実施する『海と日本PROJECT』の一環として始動しました。本プロジェクトは、飲食店の海洋ごみ削減に向けて様々な情報発信を行うほか、飲食個店や中小チェーンに対して”飲食店向け海洋ごみ対策マニュアル”を配布することや、ごみ拾いのような手軽な参加機会の提案をしています。これらの取り組みは、飲食店に関わる各個人に対しての海洋ごみ削減に向けた啓蒙にも繋がっています。
当日は、本イベントの主催者代表である実行委員長 佐藤裕一の挨拶から始まり、海洋プラスチックごみ問題についての著書を出すなど、問題解決に注力している株式会社重化学工業通信社の古郡弘様による基調講演や、服部学園から飲食店経営のスペシャリストである志賀元清様を招いた特別講演が行われました。また、海洋ごみ削減に向けた対策に注力する企業として、土に還る素材で作られた容器を使用した「エコ弁」を「神田明神下みやび」にて販売する株式会社雅の取り組み事例についてもご紹介いただきました。
イベントの最後には佐藤より、本プロジェクトの進捗状況について「徐々に海洋ごみ対策の意識が根付いてきた」とご報告。今後の展望について「プラスチック削減のために、それぞれの取り組みを参加の敷居を下げながら継続していくことが重要」と語り、「飲食店に向けた海洋ごみ対策の啓蒙活動をさらに拡大していきたい」と意気込みを発信しました。
開催概要
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■日時 :2020年2月28日 (金) 15:00~16:30 (14:30~受付開始)
■場所 :渋谷ソラスタ (渋谷区道玄坂1-21-1渋谷ソラスタ4F)
■内容 :・基調講演 株式会社 重化学工業通信社 古郡弘様
・特別講演 学校法人 服部学園 教務部長 志賀元清様
・事例紹介 株式会社雅 専務取締役 竹内美樹様
■主催 :「飲食店海ごみ削減プロジェクト」実行委員会
■協力 :フジサンケイビジネスアイ 日本工業新聞社 、東京新聞 中日新聞社
※当日の動画は右記より全編ご確認いただけます。 https://youtu.be/rECKqbrA9oU
イベントレポート
★海洋ごみ対策に注力する「重化学工業通信社 古郡弘様」による基調講演
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プログラムは、海洋ごみ対策に関する著書を出すなど、問題解決に注力している古郡弘様による基調講演から始まりました。
講演では、世界における海洋ごみ問題についての現状を紹介した後、日本では「発生するプラスチックごみの86%をしっかりと処理できている(※)」と説明。また「プラスチックは海に出ても形がずっと残り、漂い続けてしまうことが問題になる」とし、「ごみ自体を海に流出させないこと、海でごみを見つけた場合は回収すること、そもそものプラスチックごみの量を減らすこと」の3つが重要だと語りました。
※ (一社)プラスチック循環利用協会
★海洋ごみ対策について研究する「服部学園 教務部長 志賀元清様」による特別講演
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プログラム中盤では、服部学園で教務部長を務める志賀元清様が登壇しました。
国内外の飲食店の食育の取り組みいついて詳しい志賀様は、ご自身の体験を元に「テイクアウト容器のパッケージ」に注目すべきとし、海洋ごみ対策を進めていくためには「パッケージを通して海洋ごみ対策の必要性を訴えかけていくことが良い」と説明。パッケージを通して活動内容を伝ていき、「この店は気持ちの良い取り組みをしていると消費者に感じてもらえるようにしなければならない」と強く語りました。
★「PLA」素材のテイクアウト容器を使う「株式会社雅 専務取締役 竹内美樹様」による取り組み事例
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講演会の後は、海洋ごみ対策に実際に取り組む企業として、株式会社雅の竹内様より取り組み内容が発表されました。
株式会社雅では、テイクアウト容器やおしぼりの包み、カップやバランに至るまで、全てが土に還る素材「PLA」を使用していることを紹介。課題は、「PLA」を生産する場所が国内にはなく、アメリカや韓国からの輸入に頼っているため、「通常の容器よりもコストがかかってしまうことである」と語りました。最後に、自らが海が大好きであることを明かし、「末永く美しい海を守っていくために、このような取り組みが広く伝わっていってほしい」と思いを伝えました。
★本シンポジウムの主催である「本委員会代表 佐藤裕一氏」によるプロジェクトの進捗状況報告
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アワード最後に、本シンポジウムの主催であり、本委員会の代表を務める佐藤より、2019年度の活動報告を行いました。
2019年度は、海洋ごみ対策に参加するきっかけづくり、海洋ごみ対策に関する知識の共有、そして海洋ごみ対策に注力した実績作りの3点に注力したと報告。それぞれの取り組みを通して、徐々に海洋ごみ対策の意識が根付いてきたと話しました。今後も「プラスチック削減のために、それぞれの取り組みを参加の敷居を下げながら継続していくことが重要」と語り、シンポジウムを締めくくりました。
講演者プロフィール
【基調講演】古郡 弘 (ふるごおり ひろし)
株式会社 重化学工業通信社。
石油化学企業の事業戦略や業界動向、主要石油化学製品の価格推移や各社の設備投資計画などを報道すると共に、海洋ごみ問題にも精通。重化学工業通信社より発行された『海洋プラごみ問題解決への道』を中心的に取材編集。本プロジェクトの『飲食店向け海洋ごみ対策マニュアル』の企画監修も務めた。
【特別講演】志賀 元清 (しが もときよ)
学校法人 服部学園 教務部長。
食育をコンセプトにした栄養士と調理師の養成を行う服部栄養専門学校で、カリキュラムの運営管理に携わるかたわら、食に関する映像を中心としたコンテンツの制作やメディアの監修を行う。また、世界の飲食業のトレンドや最新調理技術などに造詣が深いことから、飲食店に於いて環境問題の視点を導入することを提唱している。
事例紹介:企業情報
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「江戸の味、粋なお弁当」を標榜し、高級弁当の製造販売を行い、今年で創業41年を迎える「神田明神下みやび」。2019年8月から「PLA(ポリ乳酸)」で作ったトレーやフィルムを使ったお弁当「エコ弁」の販売をはじめています。PLAは土に還る素材であり、地球上の二酸化炭素を増やさない素材として注目されています。そのほかパッケージ、仕切り、割り箸やおしぼりにもプラスチックを使っておらず、「エコ弁」は正真正銘、環境にやさしいエコなお弁当です。
「飲食店海ごみ削減プロジェクト」とは
日本財団が実施する「海と日本PROJECT」の一環として実施しているプロジェクトです。飲食店の海洋ごみ削減にむけて、個々の外食店舗をネットワーク化し、飲食店において実施可能な取り組みを整理したうえで、理解促進と、参加機会の創出を目的とし、様々な情報発信を行っています。また、飲食個店や中小チェーンに対して「飲食店向け海洋ごみ対策マニュアル」を配布することや、ごみ拾いのような手軽な参加機会を提案することで、飲食個店に関わる人々の意識を高める活動もしています。
<取り組み事例>
1.土壌分解可能なパルプ容器
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弁当容器は利便性・費用面からプラ製品を使用することが大多数であるため、紙製に変えるだけで海洋ごみ削減に大きく貢献できます。
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2.ショップカード
購入者へショップカードをお渡しすることでポイ捨て防止や、店舗が行っている海洋ごみ対策に関する取り組みを発信しています。
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3.卓上POP+店頭ポスター
お客様に対して海洋ごみ削減への意識が高い店舗ということをアピールすることで、自分たちだけの活動に留めず、お客様にも発信できるツールとして活用します。
4.飲食店向け 「海洋ごみ対策シンポジウム」
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全国の飲食店を対象にした海洋ごみ対策を促進するシンポジウムです。海洋ごみ対策を促す講演会や問題解決に取り組む企業の事例を紹介することで、問題に向き合い、対策に踏み出す機会を創出します。
日本財団 『海と日本PROJECT』
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子どもたちを中心に海への関心や好奇心を喚起し、海の問題解決に向けたアクションの輪を広げることを目的に日本財団や政府の旗振りのもと、オールジャパンで推進するプロジェクトです。海を未来へ引き継ぐために、全国47都道府県で1,500件を超えるイベントを開催しています。推進パートナーは、誰もが「海と日本PROJECT」に賛同、参加できる制度を取っており、賛同企業・団体・個人が具体的なアクションを起こすことで、このプロジェクトが多くの人の目に留まり、社会全体に浸透していくことを目指しています。
「飲食店海ごみ削減プロジェクト」実行委員会
[画像13: https://prtimes.jp/i/53919/3/resize/d53919-3-727003-14.png ]
実行委員長 :佐藤 裕一 (menu株式会社)
住所 :東京都新宿区四谷1-22-5 WESTALL四谷ビル1階
電話番号 :03-6869-5604
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