インターナショナルSOS:東南アジアで麻疹(はしか)の感染例が急増 ~感染回避アドバイス~
PR TIMES / 2014年5月15日 12時21分
インターナショナルSOSは、現在東南アジアを中心に拡大している麻疹(はしか)感染回避のためにメンバーシップを保有する企業に向けてアドバイスを行っています。麻疹の感染患者は、東南アジアの至る所で報告されています。
麻疹は、2014年度初頭よりフィリピンでの約65人の死亡例を含む、3,700人を超える患者が報告されており、実際の患者数はおそらく20,000(1)人におよぶと推定されています。
ベトナムでは100人以上の死亡例を含む3,000人を超える患者と、8,500人の疑い例に加え(2)、シンガポールでも患者の著しい増加が報告されています。(3)
またフィリピンへの渡航者十数人が、帰国した際に麻疹と診断されました(オーストラリア、日本、アメリカ、カナダ、ニュージーランド、イギリス)。これらの患者の多くが2才にも満たない予防接種を受けていない小児でした。
インターナショナルSOSジャパン メディカル・ディレクターである安藤裕一医学博士は次のように語っています。
『麻疹は、重篤な合併症を引き起こすおそれがあり、死につながりかねない極めて伝染性の強いウイルス性疾病ですが、予防接種を受けることで感染回避できる疾病でもあります。このウイルスは空気感染ならびに接触感染で広まり、ひとたび感染すると発疹が出る前後の4日間の間に他人へ感染させる危険がもっとも高くなります。
このような理由で、東南アジアのいくつかの地域で見られているように、予防接種率の低い地域においては、大規模な流行がおこりやすいのが現状です。目的地に関わらず渡航者は、麻疹に対する免疫があるか確認するべきでしょう。また、企業は社員のなかから麻疹患者が発生した場合に備え、対処法についても策定しておくべきでしょう。』
医療アドバイス
渡航前に麻疹に対する免疫の有無の確認を行ってください。
これまでに麻疹に罹患したことがある人や、麻疹の予防接種を2回受けている人(麻疹、流行性耳下腺炎、風疹予防の三種混合ワクチン(MMR)、あるいは麻疹、風疹予防の二種混合ワクチン(MR)として接種されることが多い)は免疫を持っています。
特に平成2年4月2日以前に生まれた方は、1回しか定期ワクチン接種を受けていない場合が多いため、2回目の予防接種を推奨します。
(4) 免疫があるか不確かな場合は、医師に相談してください。
インターナショナルSOS は、メンバーシップを保有する企業に定期的に最新情報を提供しています。最新情報はメンバー専用のオンラインサイトやスマートフォンアプリでも確認することができます。
(1)WHO 西太平洋地域の麻疹・風疹公報第8巻3号(2014年3月)はこちらから http://www.wpro.who.int/immunization/documents/measles_rubella_bulletin/en/ (英文)
(2)WHO西太平洋地域のベトナムにおける麻疹の抑制(2014年4月25日)はこちらからhttp://www.wpro.who.int/vietnam/mediacentre/features/measles_control_vietnam_2014/en/ (英文)
(3)シンガポール保健省、麻疹に関する健康助言(2014年4月11日)http://www.moh.gov.sg/content/moh_web/home/pressRoom/Current_Issues/2014/health-advisory-on-measles.html (英文)
(4)厚生労働省、麻しん(はしか)に関するQ&A(2014年5月14 日)
http://www.mhlw.go.jp/qa/kenkou/hashika/index.html
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