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世界初 ワイヤレス給電 環境センサーの完全無線稼働に成功

PR TIMES / 2021年4月21日 19時15分

~次世代のビルマネジメントシステム向けに2022年度実装予定。~

エイターリンク株式会社[東京都新宿区 代表者田邉 勇二 、以下当社]は2021年3月24日に、大手空調機器メーカーと共にシールドルームにて920MHz帯の長距離マイクロ波ワイヤレス給電[以下、マイクロ波WPT※1]を用いた、センサーへの給電量を検証する実証実験を行いました。空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムは2021年5月(予定)の法改正により日本での実用化が可能になり、様々な業界への応用が期待されています。ビルマネジメントシステム向けの環境センサーを実環境下を想定し、ワイヤレスで稼働させることができるか検証しました。本実験では実際の環境センサーへのワイヤレス給電による稼働に成功し、十分な充電量(20倍以上)を確認することができました。今後はAirPlug(R)という製品群名で2022年度の製品化に向け、準備を進めてまいります。



■実証実験の背景
本実験は2020年11月16日~19日にエイターリンク株式会社と竹中工務店殿で行った実証実験(https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000003.000071264.html)を基に、次世代のビルマネジメントシステムと期待される「タスクアンビエント空調」の実用化に向け、大手空調機器メーカーと共に実環境下でのセンサーへの給電量を検証しました。「タスクアンビエント空調」とは従来の空調管理は1フロア単位で制御されていたのに対して、従業員個別席単位でスポットに快適な空調盛業を提供するシステムのことです。
快適環境が向上することは勿論、省エネの効果もありビルの電気代が最大30%削減することも可能です。

[画像1: https://prtimes.jp/i/71264/4/resize/d71264-4-956326-9.jpg ]



しかし、「タスクアンビエント空調」を実現するためには個別席ごとに環境センサー[温湿度、照度、CO2、気圧、VOC等]を設置する必要がありますが、配線やバッテリ方式ではコストや工数、景観の面から導入が難しいとされてきました。そこで配線コストや設計や実装の工数が削減でき、センサーの極小化も可能なワイヤレス給電の実用が期待されています。当社技術はオフィス環境だけでなく、オフィス裏への給電も可能であり、漏水センサへの給電など様々な領域での事業展開を目指していきます。
[画像2: https://prtimes.jp/i/71264/4/resize/d71264-4-511958-3.jpg ]

   下図はタスクアンビエント空調向け送信機設置のイメージ図です。
[画像3: https://prtimes.jp/i/71264/4/resize/d71264-4-478916-8.jpg ]



■実証実験概要
【日程】2021年3月24日
【場所】共同実験先所有のシールドルーム※2(縦7m×横11m×高さ3m)
【実証内容】920MHz帯送信出力1Wのマイクロ波ワイヤレス給電を用いて、バッテリや環境センサーへ給電を行い、実際の給電量を計測する。
[画像4: https://prtimes.jp/i/71264/4/resize/d71264-4-326894-2.jpg ]



送信機と受信機は以下のように設置しました。(送信機:ABCD / 受信機:1.2.)


[画像5: https://prtimes.jp/i/71264/4/resize/d71264-4-434231-0.jpg ]


受信機は高さ0.8mの机の上に設置し、下図のような送信機は高さ2.7mの架台に水平に設置しました。
これはWPTによるビルマネジメントシステムを実現する際、オフィスビルの天井高さが2.7m、オフィスデスクの高さ0.8mであることが多いためです。
[画像6: https://prtimes.jp/i/71264/4/resize/d71264-4-988560-1.jpg ]


【実証実験の結果】
<バッテリへの給電>
受信機1.と受信機2.のバッテリへの充電量を記載します。

受信機1.:充電電流は0.3mA~0.7mA程度、電池 電圧は20分間で2.45V~2.55V程度の上昇 を確認することができました。 よって充電能力: 2.5539V*0.547mA=1.398mW。


[画像7: https://prtimes.jp/i/71264/4/resize/d71264-4-115883-4.jpg ]



受信機2.:充電電流は0.08mA~0.16mA程度、電池電 圧は10分間で2.6V~2.61V程度の上昇を 確認することができました。 よって充電能力:2.55V×0.12mA=約0.306mW。


[画像8: https://prtimes.jp/i/71264/4/resize/d71264-4-716679-5.jpg ]


<環境センサへの給電>

平均充電電力: 2.0017V*0.726mA=1.45mW。最大で2mW以上の充電量を確認することができました。 また、5分間程度で電圧値の減少が止まることが確認できました。このことから、環境センサー の消費電力とワイヤレス給電の給電量が釣り合った(需給があった)と言えます。


[画像9: https://prtimes.jp/i/71264/4/resize/d71264-4-495838-6.jpg ]


<実用化の可能性>
本実験では数百μWで動く環境センサーを想定し、実験を行った以下の2つの結果から実用化は十分可能であると考えております。
1.バッテリに対して十分な充電量が確保できたこと
2.実際に想定しているセンサがワイヤレス給電によって稼働したこと

製品化の際の当社開発予定の環境センサー(温湿度、照度、Co2複合型)の消費電力は0.05mWなので本実験では20倍以上の充電量を確保できたと考えております。

<これまでの取り組み>
当社はタスクアンビエント空調の実現に向け、複数の取り組みを行っております。
実際のオフィス環境での利用を想定し、
1. 実環境下でのワイヤレス給電の実用性の確認
2. オフィス環境下でのシミュレーションと順をおって検証しました。
内容についてはOpen Network labのResi-Tech 2nd Batchにてご報告しておりますので下記動画をご覧ください。

<今後の予定>
次回の実証実験では実際のオフィス内でセンサーと空調システムを連結し、ワイヤレス給電によりタスクアンビエント空調が実現できるのかを検証いたします。参加を希望される企業様がいらっしゃいましたら、記事最後の問い合わせ先までご連絡お願い致します。

また、当社はAirPlug(R)(あたかも空気中に電源プラグがあるかのように、電源プラグの場所に囚われずにセンサーを設置ができる、という意味)の製品群名で、製品化に向けて準備を進めてまいります。
■法改正について
マイクロ波WPTは2021年5月~6月頃から下記規制内で実用化が可能になると想定されています。
当社は920MHz帯の規制内で実用化を可能にします。
[画像10: https://prtimes.jp/i/71264/4/resize/d71264-4-300479-7.jpg ]


(参照:総務省発行 空間伝送型ワイヤレス電力伝送システムの 運用調整に関する基本的な在り方(案) )

■実証実験について
当社ではマイクロ波WPTの実現にむけて、様々な業界の企業様と実証実験を行っております。
ご興味ございましたら、下記問い合わせ先までご連絡お願い致します。
問い合わせ先:konishi@aeterlink.com
会社紹介動画:
[動画: https://www.youtube.com/watch?v=5v3NZWcGiwI ]



※1 WPT:Wireless Power Transfer/Transmission(ワイヤレス電力伝送)
※2 外部からの電場や磁場の影響を受けず、かつ外部に電場や磁場を漏らさないように設計・施工された部屋





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