日鉄、豪州ブラックウォーター炭鉱へ投資 脱炭素取り組みを脅かす
PR TIMES / 2024年8月27日 0時40分
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(東京、日本、2024年8月22日)日本製鉄とJFEスチールによる豪州ホワイトヘイブン・コール所有ブラックウォーター炭鉱への約1600億円(10.8億米ドル)の共同出資に関する発表を受け、国際気候団体スティールウォッチは、以下の通り声明を出した。
スティールウォッチ キャンペーン・ディレクター 冨田沓子
「日本製鉄は、2050年までにカーボンニュートラルを実現すると謳う一方で、脱炭素実現からは程遠い技術に依存し、排出量削減のためとして『高品質の石炭』が必要だと主張し、石炭確保への投資を拡大している。化石燃料を使用しない事業戦略への転換でなく、石炭への依存を高める選択をすることは、時代の変化に合わせた適切な脱炭素化への道を拒む、単なる言い訳のようだ。この発表は、日本製鉄が破滅的な気候変動を食い止めるための世界的な取り組みに対する深刻な脅威であることを意味する。特に、日本製鉄がU.S.スチールの買収により世界第3位の鉄鋼メーカーになり得ることを考慮すれば、危機感は一層高まる。同社の高い石炭への意欲は、世界の平均気温を1.5℃に抑えることを目指す全ての人々に危機感を与えるものだ。世界が脱炭素化を急ぐ中、日本製鉄はさらに石炭を掘りおこそうとしているのである。」
以上
注
- 日本製鉄「豪州 Blackwater 炭鉱への出資について」(2024年8月22日)
- 石炭を利用した鉄鋼生産は鉄鋼1トンあたり2トン以上のCO2を排出し、製鉄における原料炭の使用は、産業において世界最大の二酸化炭素(CO2)排出源となっており、脱炭素化のためには廃止する必要がある。日本製鉄は原料炭が「経営戦略上不可欠 」であると主張し、石炭による生産に意欲的である。国際エネルギー機関(IEA)が、コークス用炭(原料炭)の需要は「2050年までの需要は既存の生産源で十分まかなえる」ため減少すると予想しているにもかかわらず、このようなことを行っているのだ。(IEA, Net Zero by 2050、2021年10月)
- スティールウォッチ『あまりに遅く、不十分:日本製鉄の気候変動対策の検証』(2024年5月31日)
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