【日本タレント名鑑】アイドル界の今後を担う地方アイドル達の活躍と現状に迫る!
PR TIMES / 2014年11月5日 12時59分
「日本タレント名鑑」を発行するVIPタイムズ社が、40年以上タレント情報を取り扱ってきた強みや知見を活かし、芸能界を様々な切り口で分析するコンテンツ「タレメreport」をリリース。先日公開した「お笑い芸人を戦国武将に例えて整理してみた!」に続く第二弾として「アイドル界の今後を担う地方アイドル達の活躍と現状に迫る!」を公開しました。
1970年の創刊以来、各メディアの制作現場にて愛用されている『日本タレント名鑑』を発行する株式会社VIPタイムズ社(本社:東京都渋谷区 代表取締役:井草睦子)が、新しいコンテンツとしてスタートした「タレメreport」の第二弾として「アイドル界の今後を担う地方アイドル達の活躍と現状に迫る!」を『日本タレント名鑑webサイト』( http://www.vip-times.co.jp/ )で公開しました。
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アイドル界の今後を担う地方アイドル達の活躍と現状に迫る!
人気の移り変わりが激しい音楽界にあって、AKB48が2009年から足かけ6年に渡りオリコン1位を続けている。今年8月発売の「心のプラカード」で24作連続。ミリオンセラーも18作連続だ。「もうブームは終わる」と言われ続けながら終息の気配はなく、SKE48など姉妹グループや公式ライバル乃木坂46とも相まって、さらに勢力拡大を図っている。
頂点の48グループに引っ張られ、“アイドル戦国時代”と言われ始めた2010年にメジャーデビューしたももいろクローバーZ、メンバーが一気に若返って5作連続オリコン1位と“復活”したモーニング娘。’14なども躍進。アイドルというジャンル自体が活況となり、様々なグループが相次ぎデビュー。相乗効果で盛り上がりを見せている。そんな中、地方が拠点のグループの参戦も目立ってきた。
地方アイドルの成り立ちは大きく分けて二つ。一つは地元の観光や特産品などのPRを目的とする地域活性型。青森のりんご娘や新潟のNegiccoなどがその例。もう一つは地方の芸能スクールや芸能事務所から生まれたローカルタレント型。アクターズスクール広島出身のPerfumeも当初は“ぱふゅ~む”と名乗る広島の地方アイドルだった。
こうしたアイドルは2000年ごろから“おらが街のモーニング娘。”的に増え、メジャーアイドルにない親近感から地元で愛されたが、活動は基本地域内に留まり、それに飽き足らなければ東京に出て行くしかなかった。
しかし、2008年にAKB48の姉妹グループとしてSKE48が名古屋に誕生。地元を離れずメジャー展開もできるシステムは、地方在住のアイドル志望者にとって大きかった。SKE48エース・松井珠理奈は当時小学生。「名古屋で活動できるなら」と親にも承諾されてオーディションを受けて、逸材として発掘された。大阪ではNMB48、博多ではHKT48が結成。ももクロを擁するスターダストプロモーションからも、名古屋在住のレッスン生によるチームしゃちほこ、大阪のたこやきレインボーが生まれた。地方で埋もれていたかもしれない人材に道を開いた。
そして、アイドルブームは地方にも飛び火。全国でAKB48ブームの広がりから、アイドルへの認知が高まったことも背景にある。Perfumeの後輩に当たる広島のまなみのりさは「路上ライブでお客さんの反応が全然変わりました」と話していたり。底辺の拡大はアイドルを志す少女と受け皿となるグループの数を地方でも増やし、競争から地方アイドルのクオリティも高まっていった。
さらにネット時代とあって、地方アイドルの動画も全国で容易に見られるように。地元以外のアイドルファンにも人気を呼ぶグループが増えた。象徴的なのが、“1000年に1人の美少女”と呼ばれる橋本環奈。福岡のアイドルRev. from DVLのメンバーだが、ファンの撮った1枚の写真がネットで話題になって拡散。たちまち全国区の知名度に。こうした地方アイドルの中から、メジャーデビューを果たし、東京でも頻繁にライブを行い、オリコン上位に入るグループも出てきた。
福岡のLinQは総勢29人と地方では珍しい大人数グループ。天神にあるベストホールで毎週末に定期公演を行い、お笑い的なことを含めて企画も考えながら、ステージ力を磨いてきた。多彩な楽曲と個性も年齢も幅広いメンバー。お祭り騒ぎを思わすライブは楽しい。インディーズ時代からオリコンTOP10入りして、メジャーデビュー後は最高2位にも。
人数の多さも強み。地方アイドルは人気が出て中央志向になると、地元のファンが寂しがって離れる傾向があるが、29人もいればメンバーを分けて福岡でも東京でも公演ができる。双方でファンを拡大中だ。
福岡は全国有数のアイドル激戦区で、今年は他にも、前述のRev.from DVLと青SHUN学園がメジャーデビューした。青SHUN学園はLinQ同様、30人規模のメンバーだが、下は6歳の幼女たちやオカマまでいるのが異色。何より学園長&プロデューサーのSHUNが秀逸なメロディメーカーぶりを発揮し、楽曲への評価が高い。
愛媛のひめキュンフルーツ缶は、かわいらしいグループ名と裏腹に、ゴリゴリのハードロックナンバーが売り。ダンスも激しく、疾走感あるライブを繰り広げる。MCや握手会でのメンバーたちは、素朴な田舎の女の子たちという感じでギャップがあるが。
古い地方アイドルは運営基盤がぜい弱で長続きしないことが多かった中、結成11年となるのが前述のNegicco。新潟名産やわ肌ネギのPRユニットとして結成し、キャンペーン終了後も活動を継続。何度かの危機を乗り越え、タワーレコードのアイドル専門レーベル「T-Palette Records」の所属第1弾となった。キャリアに裏打ちされた歌やダンスは心地良い安定感がある。アイドルが不遇だった時代からお祭りなど様々な状況下で歌ってきただけに、観客を引き込むのが実にうまい。
東日本で人気が高いのが、仙台のDorothy Little Happy。昨年からシングル、アルバムと4作がTOP10入りしている。メインヴォーカルの高橋麻里を中心とする歌唱力、アイドル性の高い富永美杜らメンバーのヴィジュアル、意外と高い平均身長が栄えるダンスと、すべてがトップクラスで、他のアイドルからも一目置かれる存在だ。2011年にメジャーデビューの5日前に東日本大震災が発生。自分たちも被災しながら各地でチャリティーライブに励んだが、東北人らしく暖かみのある佇まいも人気の一因になっている。
東京への一極集中は芸能界も変わらず、スターになるには上京がほぼ必要条件。学業や経済的な壁に阻まれて地方から出られず、日の目を見ずに終わった才能も少なくないだろう。だが、現在の地方アイドルは地元を拠点としたまま、意欲があればメジャーでも活躍できる道を築きつつある。より多くの才能が世に出てアイドル界のレベルを上げると共に、逆に東京から地方へアイドルを観に行くファンが増えれば、地域振興の一助にもなる。“地方の時代”へアイドルが果たす役割は意外と大きいかもしれない。
文/斉藤貴志
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