「フードロス削減」と「子ども食堂」をつなげて課題を解決 フードロス×子ども食堂=「たべっこ」をフードパントリー形式で11/14に開催 ~経営学部のゼミにおける課題解決型アクティブラーニングの取り組み~
PR TIMES / 2020年11月16日 19時15分
愛知学院大学(学長:引田弘道、所在地:愛知県日進市)は、2020年11月14日に経営学部(学部長・平賀正剛教授)のゼミ活動の一環として「フードロス×子ども食堂」の取り組み「たべっこ」を開催しました。3回目となる今回は感染防止のためフードパントリー形式での開催となりました。
実施の背景
スマートフォンでニュースを見たり、オンライン会議をしたり、AIスピーカーに明日の天気を尋ねたり、いまや我々の生活において情報技術の恩恵を受けない日はありません。しかし、社会には、情報の流れやコミュニケーションを改善することで解決できる問題がまだ多数残されています。
こうした観点から研究に取り組んでいるのが経営学部の林幹人教授のゼミです。「情報とコミュニケーションの技術の活用に関する研究」をテーマに、身の回りにある様々な問題を、情報やコミュニケーションという観点から解決する方法を考え、実践を通じて検証していくことを課題としています。
過去には「TabemAgu(たべまぐ)」というウェブサイトを制作しました。名城公園キャンパスが開設された当初、学生食堂の混雑を緩和するべく企画されました。近隣の飲食店の情報を提供することで学食への集中が分散化されるのではないかというアイデアでした。学生自らが近隣商店街を食べ歩いて情報を収集。キャンパスから徒歩でかかる時間やメニューのボリュームなど、学生目線での飲食店情報を提供することで、近隣の飲食店に学生を誘導することに成功しました。
https://tabemagu.hayalab.com/top.html
【フードロス×子ども食堂「たべっこ」プロジェクト】
[画像1: https://prtimes.jp/i/66693/5/resize/d66693-5-384714-0.png ]
[画像2: https://prtimes.jp/i/66693/5/resize/d66693-5-312330-1.png ]
「たべっこ」プロジェクトは、フードロス問題を研究したい学生と「子ども食堂」に関心がある学生の別々のアイデアが結び付いて始まりました。フードロスは、余った食材を活用したいという話。一方の「子ども食堂」の課題は、食材の確保。これらのテーマをつなげれば、双方の問題が解決するのではとの発想から「フードロス×子ども食堂」の取り組みとなりました。参加した子供たちにフードロスの話ができれば「食育」も実現できます。
アルバイト先のスーパーマーケットに相談したり、場所を確保するために行政に働きかけるなど課題を一つひとつ克服。学生が情報収集している中で、フードロス問題に関心のある企業や、同様の活動を行っている地域の人々と出会うことができました。また、近隣で開催されている「子ども食堂」にもボランティアとして参加して開催ノウハウを蓄積。フードロス×子ども食堂「たべっこ」の実施に至りました。
2019年後半から準備し、2020年4月の開催を予定していましたが、コロナ渦で計画が延期。一時は、食材をまとめて渡すフードパントリーを計画しましたが、夏になると感染状況が落ち着いたことから、自治体や保険所の許可を得た上で、第1回の子ども食堂を2020年9月26日、愛知県名古屋市北区の杉村コミュニティセンターで開催しました。感染対策を徹底し、定員を親子含めて20名までとしたほか、受付での検温と手指消毒、施設の窓を開放しての換気、食事中以外のマスク着用、食事前の手指消毒など万全を期しました。また、子供たちは食事を待つ間にクイズ形式でフードロスについて勉強しました。10月17日には第2回を開催。初回に参加した子供たちが友達を誘って参加する一方、提供食材も増え、より充実したものになりました。
第3回目となった今回は11月14日に通常通り開催予定でしたが、新型コロナウイルスの感染再拡大を受け急きょフードパントリー形式で実施。提供いただいた食品に加え、子供たちが持ち帰って食べられるよう、炊き込みご飯、から揚げ、エビフライ、なばなのお浸し、大学芋を事前調理し、お弁当として配布しました。ゼミメンバーの知り合いからいただいた手作りマスクも併せて配布され、真心のこもったフードパントリーになりました。
【こども食堂について】
「こども食堂」とは、地域住民や自治体がなどが主体となり、食事を無料または低価格で子どもたちに提供するコミュニティのことです。様々な環境の子供たちに、温かい食事と人との触れ合いの場を提供し、未来を担う子供たちの成長を地域で支援するという社会的な役割を担っています。
【学生のコメント】
実際に自分達で子ども食堂を開こうと決めたものの、最初は何から手を付けたらいいかもわからず不安でした。また、コロナの影響で思うように活動できず苦労しました。ですが、その期間は他の子ども食堂のお手伝いをさせて頂き、運営方法を教えて貰ったり、取材をして様々な人と繋がることができました。その結果、多くの人に協力頂いて「たべっこ」を開催することができました。子ども達の笑顔を見ることができ、この活動をして良かったと思います。今回はフードパントリーによる開催となりましたが、今後も続けていきたいです。
【愛知学院大学経営学部経営学科 林幹人教授コメント】
情報やコミュニケーションという点から見るとこのプロジェクトは「食べられるのに使われない食品の情報」と「子ども食堂のために食材が必要という情報」をつなぐ活動です。情報をつなぐというとSNSの活用などが思い浮かびますが、実際はそれほど簡単ではありません。フードロスを減らしたい企業にとって処分される食品は、元々は大切な商品。社会のために活かされる確信が持てなければ渡せません。そこで必要となるのが「信頼」です。学生たちは協力いただけそうな人や企業を直接訪ねて思いを伝え「信頼」を得ることができたからこそ実現できたと思います。
【愛知学院大学経営学部経営学科 林幹人教授プロフィール】
2013年4月より愛知学院大学経営学部経営学科。専門は経営情報システム、組織コミュニケーション、
ナレッジマネジメントシステム。
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