株式会社アイ・テック 鋼材輸送において鉄道輸送を活用したモーダルシフトを実施
PR TIMES / 2024年12月2日 16時45分
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株式会社アイ・テック(本社:静岡市清水区、代表取締役社長 大畑大輔、以下「アイ・テック」)は、トピー工業株式会社(東京都品川区、代表取締役社長 石井博美、以下「トピー工業」)、日本貨物鉄道株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長兼社長執行役員 犬飼新、以下「JR貨物」)、浜松委托運送株式会社(本社:浜松市中央区、代表取締役社長 大野木俊介、以下「浜松委托運送」)、三八五通運株式会社(本社:岩手県紫波郡矢巾町、代表取締役社長 上條幸彦、以下「三八五通運」)とモーダルシフト豊橋北上コンテナ輸送協議会を設立し、鋼材輸送において鉄道輸送を活用したモーダルシフトを実施いたします。
本取り組みは、トピー工業で製造された鋼材製品のアイ・テック北上D・M・Cへの輸送について、輸送工程の一部をトレーラー輸送から新造したコンテナを使用した鉄道輸送に切り替えるものです。これにより、トレーラーの総走行時間を削減し、物流の2024年問題への対応に大きく貢献することができます。また、CO2排出量の削減も可能となり、カーボンニュートラルにも寄与する取り組みです。
なお、本取り組みは国土交通省の「物流総合効率化法」に基づく総合効率化計画の認定を受け、「モーダルシフト加速化緊急対策事業」および「モーダルシフト等推進事業」に採択されたものとなります。
■実施の背景
現在、アイ・テックがトピー工業から購入する鋼材は、愛知県豊橋市に位置するトピー工業豊橋製造所にて製造されています。アイ・テックが岩手県北上市に新設した北上D・M・Cへこの鋼材を輸送し、その際に使用した積付用品を返送するためには、トピー工業のグループ物流会社により22tトレーラーにて往復約1,600kmの全区間を陸送するしか選択肢がありませんでした。
しかしながら2024年4月施行の働き方改革関連法により時間外労働の上限規制等が適用される「物流の2024年問題」に際して、長距離運転がネックとなりトレーラードライバーの確保が困難となることに起因して、東北方面への持続可能で安定した鋼材納入の維持継続を危惧しておりました。また、長距離のトレーラー輸送に伴う多量のCO2が排出されることになり、カーボンニュートラルの観点からも課題となっておりました。
安定した鋼材納入及びCO2排出量の削減を図るため、アイ・テックはトピー工業およびJR貨物、浜松委托運送、三八五通運と協議会を設立し、鋼材の輸送及び積付用品の返送について鉄道貨物輸送へモーダルシフトをすることといたしました。
なお、鋼材流通商社が主導となり鋼材メーカー及び運送事業者と協同して、鋼材デリバリー方法のモーダルシフト化へ取り組む事業は、業界内でも他にない取り組みです。
【鋼材輸送について】
アイ・テックの主力製品である形鋼類の輸送方法は、トレーラー、配船の2種が主流となっています。配船は荷役の都合もあり数百t~数千t単位をまとめて積載する必要があり、納期が長期化しやすい課題があります。一方で、トレーラーは輸送経路の融通が利きやすく小ロットでも輸送が可能なため、鉄鋼業界では従来トレーラー輸送に依存しがちな状況でした。
■実施詳細
トピー工業豊橋製造所~アイ・テック北上D・M・C間の鋼材輸送について、JR貨物西浜松駅および盛岡貨物ターミナル駅を経由して、鉄道輸送を活用いたします。トレーラーの総輸送距離を短縮し、年間のトレーラー総走行時間が61%削減されます。また、トレーラーの走行距離の短縮に伴う年間CO2排出量も65%の削減が可能となります。
【効果】※現状と同様の輸送重量(年間240回の鉄道輸送)を想定し算出
・省力化(トレーラードライバー削減総走行時間)
2,256時間/年 (省力化率:61%)
・CO2排出削減量
170t/年 (削減率65%)
【輸送経路】
トピー工業豊橋製造所 → JR貨物西浜松駅 距離:40km 輸送手段:トレーラー
JR貨物西浜松駅 → JR貨物盛岡貨物ターミナル駅 距離:793km 輸送手段:鉄道
JR貨物盛岡貨物ターミナル駅 → アイ・テック北上D・M・C 距離:49km 輸送手段:トレーラー
アイ・テック北上D・M・C → JR貨物盛岡貨物ターミナル駅 距離:49km 輸送手段:トレーラー
JR貨物盛岡貨物ターミナル駅 → JR貨物西浜松駅 距離:793km 輸送手段:鉄道
JR貨物西浜松駅→トピー工業豊橋製造所 距離:40km 輸送手段:トレーラー
■コンテナについて
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/129014/5/129014-5-4ec111b37b8151dbccbdb1dc565853fb-1600x1200.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
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31ft無蓋コンテナ
コンテナの上面と側面を開放可能な構造で、クレーンおよびフォークリフトでの鋼材の積み下ろしが可能です。
鋼材の長さが9.0m以下のものを積載いたします。
鋼材の積込後は安全への配慮と鋼材の保護のため、貨車用シートをかけて輸送いたします。
アイ・テックとして2台を新造。トピー工業が新造した2台と合わせて計4台のコンテナを使用いたします。
今後は本取り組みの状況により、コンテナ所有数の増加も検討いたします。
【サイズ】
外法:長さ9,410mm 幅2,490mm 高さ2,500mm
内法:長さ9,181mm 幅2,323mm 高さ652mm
■アイ・テックがこれまで行ってきた環境負荷低減の取り組みについて
2024年2月にアイ・テック清水支店の工場屋根への太陽光パネル設置や、静岡県内企業で初めてEVトラック1台の導入を実施し、物流の脱炭素化促進事業に注力しています。
また、日本各地(清水支店:静岡県静岡市、東京支店:千葉県富津市、北陸支店:富山県射水市、相馬D・M・C:福島県相馬市)に4つ自社岸壁を所有しており、従来CO2排出量の少ない配船輸送による鋼材の納入受入も実施してきました。
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