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貧困からの脱却を目指して ~カンボジアの収入創出活動~

PR TIMES / 2013年11月14日 11時39分

近年、目覚ましい経済成長を遂げるカンボジアには、貧困が生み出す深刻な諸問題が根強く残っています。国境なき子どもたち(KnK)は設立当初から、ストリートチルドレンやトラフィックト・チルドレン(人身売買の被害に遭った子どもたち)への支援を行ってきました。自立支援施設「若者の家」を開設し、安定した生活と教育を提供するだけでなく、自活につながる職業訓練や収入創出活動(IGA: Income Generating Activities)にも取り組んでいます。



●貧困が奪う子どもらしい生活
経済成長やインフラの発達で、カンボジアは都市部を中心に発展の一途を辿っています。タイから首都プノンペン、ベトナムへと延びる主要道路の中継都市バッタンバンで、KnKは貧困に苦しむ青少年の自立を支援しています。親の虐待から路上に逃れたストリートチルドレンや、人身売買された子どもなど、急速な発展のしわ寄せを被る子どもたちは、大人から学ぶどころか収入源として利用され、社会の枠から外されたままです。

この現状に対し、KnKは教育の機会と職業訓練を提供し、彼らが知識や技術を得て社会人として踏み出せるよう、これまでに350名を超える青少年に寄り添ってきました。15歳まで学校に行ったことがなく、自分よりも小さな小学生と必死に読み書きを学ぶ子や、美容サロンや車修理のガレージへ技術習得に通う若者たち。彼らは私たちの想像を超える悲惨な道を辿ってきました。

「若者の家」で暮らす少女ペア(仮名、16歳)は人身売買の被害者です。借金苦の母親に売られた後は毎日が地獄だったと語ります。リゾート地で一日中飴や花を売り歩き、稼ぎが悪いと手足を縛り上げられ、バケツの水に溺れるまで顔を浸けられました。「この先私は売春婦になるしかない」 カンボジアへ運良く帰国後も、恐怖や絶望感など感情の起伏をコントロールできない日々が続きました。しかし、「若者の家」で同じような経験を持つ仲間と気持ちを共有できるようになり、それ以来、友だちと楽しそうに話すペアの笑顔が見られるようになったのです。

彼らが抱える心の傷をすべて受けとめることは不可能です。それでもKnKは彼らの過去と向き合い、一人ひとりの内面的な成長に合わせたサポートを提供するよう心がけています。


今日、世界で6人に1人の子どもが、心と身体、感情の発達に悪影響を及ぼす児童労働にたずさわっています。
働かされる子どもたちの4分の3(1億8000万人)は、トラフィッキング(人身売買)、武力紛争、奴隷、性搾取、危険有害作業など、最悪の児童労働に就かされています。  出所:ILO資料


「若者の家」で心身の安定を取り戻した子どもたちは、教育を受け自尊心を回復し、自立への選択肢を広げつつあります。しかし、隣国タイの賃金の高さは出稼ぎ者を急増させ、従来の子どもの売買や虐待を含め、近年大変な社会問題となっています。特に貧困層の若者の間ではタイへの出稼ぎを繰り返して生計を立てるケースが多く見られます。この状況は子どもたちがカンボジア社会の一員として安定した生活を築くことを阻みかねず、「若者の家」の新たな課題となっています。

●就業による自立を目指して
雇用機会の乏しいカンボジアでは、技術訓練を修了しても働く場所がないという問題があります。そこで、KnKは教育支援と併せ、職業訓練と就業を結び付けたIGAを開始し、2007年以降100名以上が絹織物や縫製、籐家具の訓練に参加しました。訓練後はKnKが参加者に安定した収入機会や就職・開業支援を提供し、彼らが収入を得て「自立」へと踏み出せるよう応援しています。また参加者は「若者の家」で行われる識字教育クラスを受講し、教育の機会を得ることもできます。IGAはカンボジアが抱える貧困、教育の欠如、雇用の欠如それぞれに働きかける支援なのです。

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