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部活動の在り方が問われている!「部活未亡人」をつくりだし、子どもも先生も疲弊させる状況をいまこそ変える時だ!

PR TIMES / 2017年7月25日 14時44分

社会学者であり部活動問題の第一人者である、内田良氏(名古屋大学)が、その問題構造と未来展望を示す! 詳細な最新データや3年以上にわたる研究成果の集大成 !

株式会社東洋館出版社(本社:東京都文京区、代表取締役社長:錦織圭之介)は、部活動における問題を、世に広く問うために書籍『ブラック部活動』を2017年7月31日に刊行します。
本書を通じて、部活動問題への関心が広がり、現状を変えるための一助になればと考えます。



[画像1: https://prtimes.jp/i/26724/6/resize/d26724-6-461801-2.jpg ]

過熱が進み、子ども・先生の大きな負担となっている部活動。
価値あるこの活動を、無理なく望ましい姿に変えるために、私たちは何を知らなければならないのか?
書籍サイトURL:http://www.toyokan.co.jp/book/b286868.html

部活動の現状
●10年前より1日1時間以上増加している休日の部活動
●「子どもの自主的な活動」なのに4割の学校が「強制加入」
●教師からの暴力の3割が部活動中に発生
●新任教員の平均労働時間が過労死ラインの80時間越え
●全国の9割の学校で、業務外の部活動顧問を全教員に強制

子どもたちにとって身近な部活動。実は「教育課程外」であり、顧問は「サービス残業」
4月から始まる先輩からの勧誘、夏の大会、新人戦……中学・高校と部活動に属して、熱心に競技や文化活動に取り組んだ人は多い。また、甲子園をはじめ、部活動に没頭して励む子どもの姿に感動し、鼓舞される人も多いだろう。
部活動は、学校や一般社会と深く結びついており、私たちにとってあたりまえのものになっている。しかし、実は部活動が「教育課程外」、すなわち国に定められた、学校で行うべき内容に含まれていないことは、意外にもあまり知られていない。そして同様に、教師にとっても部活動の顧問は原則的にその業務に含まれておらず、大半が無給の奉仕活動なのだ。

「教育課程外」なのに参加を義務付ける学校
にもかかわらず、「子どもは全員部活動に所属すること」を義務付けている学校は少なくない。全国的に38.4%の学校が「全員加入」体制をとっており、9割近くの子どもが何らかの部活動に加入している。ここまでに高い加入率は、「部活動に属する」ことが当然視されている学校文化の実態を示しているといえる。
多くの子どもが楽しく、やりがいを持って活動している一方で、9割近い加入率からは、嫌々ながら所属している子どもの存在がうかがえる。そして、「部活動に属するのが当然」という文化からは、つらいけれど部活動を辞められない、という子どもの状況も示している。特に、「内申に影響するのでは」という不安から、週一の休みもない過酷な練習やつらい人間関係に堪え忍んで、部活動を続けざるをえない子どもの苦しみの存在は無視できない。
[画像2: https://prtimes.jp/i/26724/6/resize/d26724-6-297457-0.jpg ]


サービス残業が「制度化」される異常な労働状態

[画像3: https://prtimes.jp/i/26724/6/resize/d26724-6-324370-1.jpg ]

一方、教師の側も過酷だ。もともと、部活動は基本的に教師の業務には含まれないと解される。にもかかわらず、全国の87.5%の中学校では、全教師が1つ以上の部活動を受け持つことになっている。
こうしたうち、とくに活動時間が長く負担が大きい部活動の顧問を主に強いられるのが若手教師だ。これから授業や学級経営の能力を高め、子どもたちの学力向上のために成長していくべき若い教師たちが、教育課程外の活動である部活動に多大な時間を費やされることになる。
しかも、ほぼ時間外勤務になる朝練/夕方の部活動に、顧問が手当を支給されることはない。土日の出勤も、場合によっては最低賃金未満のいわゆる「部活手当」が出るに過ぎないのだという。

現状を変える:過度な負担や苦しみのない、部活動の未来展望図
部活動は教育的な意義のある、価値ある活動だ。だが現状は、子どもにも教師も多くの負担を与える、歪んだ体制に支えられているといえる。
本書が提案するのは、そのような部活動をよりよいものに変えるための視点だ。過熱を止め、参加したい子どもがほんとうに自発的に参加し、教師に過度の負担がなく取り組めるような部活動のあり方が、これからの日本には求められる。そのためには、エビデンス(データ)をもとに現状を正しく認識し、現場の声に耳を傾けるとともに、部活動のあり方・教師の働き方を含めた、学校についての「見方」を大きく変えるしかない。
はたして、それはどのような「見方」なのだろうか?


[画像4: https://prtimes.jp/i/26724/6/resize/d26724-6-816304-3.jpg ]



[著者プロフィール]
内田 良(うちだ りょう)
学校リスク(スポーツ事故、組体操事故、転落事故、「体罰」、自殺、2分の1成人式、教員の部活動負担・長時間労働など)の事例やデータを収集し、隠れた実態を明らかにすべく、研究をおこなう。また啓発活動として、教員研修等の場において直接に情報を提供している。

名古屋大学大学院教育発達科学研究科准教授。1976年生まれ。
名古屋大学大学院教育発達科学研究科博士課程修了。専門は教育社会学。
日本教育社会学会理事、日本子ども安全学会理事。ヤフーオーサーアワード2015受賞。
著書に『教育という病 子どもと先生を苦しめる「教育リスク」』(光文社新書)、『柔道事故』(河出書房新社)。
部活動リスク研究所主催 URL:http://www.rirex.org/
twitter: @RyoUchida_RIRIS

【書籍情報】
書名:ブラック部活動
著者:内田良
判型:4-6判
ページ数:256ページ
発行日:2017年7月31日
本体価格:1512円(税込)
ISBN:9784491033334
発行元:株式会社東洋館出版社
書籍サイトURL:http://www.toyokan.co.jp/book/b286868.html
amazon URL:http://amzn.to/2vpn93I

【東洋館出版社 概要】
1948年の創業以来、教育書の専門出版社として教科教育の分野に注力して出版活動を続けてきました。
1975年の刊行から、現在まで読み継がれるベストセラー『学びの構造』を皮切りに、シリーズ累計70万部を突破した『板書 イラストで見る全単元・全時間の授業のすべて』や文部科学省刊行物など、約1800点の書籍また雑誌が稼働しています。学校教育書で数々のヒットを生み出し『アクティブ・ラーニングを考える』『世界最高の学級経営』『カリキュラム・マネジメント入門』『平成29年版 小学校 新学習指導要領ポイント総整理』『1日5分!教室で使えるコグトレ 困っている子どもを支援する認知トレーニング』『「資質・能力」と学びのメカニズム』『授業の見方―「主体的・対話的で深い学び」の授業改善』など、先生方に役立つ書籍を発行し、好評を博しています。

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