レゴ エデュケーションの「プログラミング教育に関する調査」で教育現場のニーズが明らかに
PR TIMES / 2019年9月11日 1時40分
求められる「学習教材」、「体験型授業」や、教員支援の環境整備
レゴ社(本社:デンマーク)の教育部門であるレゴ エデュケーション(日本オフィス:東京都港区)は、2020年度からの新学習指導要領実施に伴い、今後小中高校で必修・高度化されるプログラミング教育に関して、教育現場での取り組み状況や課題などを理解することを目的に、国内の学校教育関係者を対象とするアンケート調査を実施しました。調査の結果、約8割が、学校でプログラミング教育の導入や準備を始めており、約3割が、プログラミング教育における狙いを授業で実践するためには、十分な学習教材や体験型授業の実施が必要であると考えていることが分かりました。
調査は、レゴ エデュケーションが2019年8月7日に東京で、9日に大阪で開催した、プログラミング教育をテーマとするイベント「レゴ(R) エデュケーション カンファレンス2019」へ出席した小学校から大学までの教員、および教育委員会の職員を対象に行われ、400名を超える出席者のうち半数以上の286名から回答を得ました。
プログラミング教育、約8割が導入へ対応と回答、約9割の生徒が前向き
プログラミング教育の導入について、全体の42%が「既にプログラミング教育に取り組んでいる」と回答し、「導入準備に取り掛かっている」(37%)との回答と合わせると約8割が、導入中または導入準備中であることが分かりました。2020年度からプログラミング教育が必修化となる小学校の教員に限定すると、37%が「既にプログラミング教育に取り組んでいる」、42%が「導入準備に取り掛かっている」と回答し、新学習指導要領の実施に向けた準備が進んでいる様子がうかがえました。「まだ準備が進んでいない」と回答したのは、全体で14%(小学校で15%)でした。また、プログラミング教育についての生徒の反応については、「楽しみにしている」、「興味を示している」という前向きな回答が全体の89%となりました。
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教員は子どもの「学ぶ楽しさ」を重視し、「論理的な考え方」を身に付けることを期待
導入が進んでいる、進んでいないに関わらず、プログラミング教育で力を入れたい点(複数回答可)は、「楽しく取り組めること」(75%)、「論理的な思考や客観的な思考を養うこと」(72%)、「試行錯誤と成功体験を味わわせること」(70%)が上位3項目となり、「実用的なプログラミングの能力を育てること」との回答は18%に止まりました。授業を通して生徒に身に付けてほしい事(期待する変化)としては、「論理的な考え方」(62%)、「積極的に物事に取り組む姿勢」(57%)、「失敗を恐れずにチャレンジすること」(57%)が上位3項目となりました。
文部科学省は、プログラミング教育の目的の一つを、自らが意図した活動を実現するために、組み合わせを考えたり改善したりすることを論理的に考え、問題を解決していく「プログラミング的思考」を育成することであると説明しています。回答結果からは、教育関係者が楽しく取り組める授業を理想としつつ、学習指導要領の目的に沿った実践を意図していることがうかがえます。
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必要なのは「学習教材」と「体験型の授業」、困っていることはグローバル共通
上記の目的を達成するために最も必要なものとしては、「十分な学習教材」(33%)がトップとなり、「体験型の授業」(30%)、「十分な授業時間」(14%)との回答が続きました。困っていること(複数回答可)としては、「予算」(64%)、「IT環境」(56%)、「授業時間」(54%)の不足との回答が半数以上となり、トップ3項目でした。また、「情報」(34%)と「教員数」(30%)が不足しているとの回答も、3割に上りました。この結果からは、教育現場における理想と実践には、一定程度のギャップがあることが推測されます。
また、この結果は、米国の調査機関であるハリス・ポール(Harris Insights & Analytics)が4月に発表したグローバルでの学習自信度調査で、91%の教師が「体験型の授業が重要」と考えているものの、「授業時間の不足」(66%)、「カリキュラムの制限」(54%)、「リソース(人材、教材)不足」(35%)、「予算不足」(33%)が問題であると回答した結果と類似しており、現場の教員が抱える問題はグローバルで共通のものであることが見て取れます。
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レゴ エデュケーション 日本代表 須藤みゆきのコメント:
「2020年度以降、小中高校でのプログラミング教育が必修化および高度化されることを受け、準備が進められています。レゴ エデュケーションでは40年近くにわたって培ってきた知見を通じて、幼児から高等教育まで各発達段階に応じたSTEAM*教材の提供や、世界各国の現場に携わる教育者と開発した授業案や、日本の指導要領に沿った授業案などを提供しています。日本において全国各地の教育現場関係者が、各学年に応じてスムーズにプログラミング教育の導入を進められるよう、引き続き支援してまいります」
【調査概要】
・実施対象者:「レゴ(R) エデュケーション カンファレンス2019」へ出席した学校教育関係者
(小学校~大学教員、教育委員会の職員等)
・回答者数:286
・調査日:2019年8月7日、9日
・実施主体:レゴ エデュケーション
*: 科学(Science)、技術(Technology)、工学(Engineering)、アート(Arts)、数学(Mathematics)の頭文字を取った、各分野を融合させた総合的な学習を指す言葉
レゴ エデュケーションについて
レゴ エデュケーションは、レゴ(R)ブロックと、ハードウェア、ソフトウェアをベースに、遊びながら学ぶ実体験型のSTEAM学習を、学校およびアフタースクール向けのプログラムや競技会通じて、幼児や小学生、中学生、高校生と、その教師に提供しています。このようなソリューションは、生徒が協力し合いながら積極的に学習する環境を作り出します。生徒は将来に向けたスキルと生涯にわたる学習意欲を養い、学習や問題解決に向けた自信を培っていくことで、生涯にわたる成功に向けた準備を整えることになります。
レゴ エデュケーションは、レゴ社の教育部門として1980年に設立されました。現在では世界85カ国以上の教育機関に、レゴブロックを活用した実体験型の教材とカリキュラムを提供しています。レゴ エデュケーションは、誰もが馴染みのあるレゴブロックと最新のデジタル・ソリューションを組み合わせた教材の提供により、子どもたちが積極的に授業に参加し、コラボレーションしながら問題解決に取り組む力を培う環境作りを支援しています。
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