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「ステボロニン(R)点滴静注バッグ9000 mg/300 mL」製造販売承認のお知らせ

PR TIMES / 2020年3月25日 18時15分

~世界初のBNCT用医薬品~



ステラファーマ株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:浅野智之、以下当社)は、ホウ素中性子捕捉療法(以下BNCT※1)用ホウ素薬剤「ステボロニン(R)点滴静注バッグ9000 mg/300 mL」(一般名:ボロファラン(10B)、以下ステボロニン(R))について、本日、「切除不能な局所進行又は局所再発の頭頸部癌」を効能・効果として製造販売承認を取得したことをお知らせいたします。

頭頸部癌とは、頭蓋底から鎖骨までの範囲(耳、鼻、口、あご、喉など)にできる癌です。頭頸部の各臓器は日常生活に欠かせない重要な機能を担っているため、頭頸部癌に対しては、治療による癌の制御だけでなく、治療後の機能障害を最小限に抑えられる治療法の確立が求められています。BNCTは、正常細胞への影響が少なく、癌細胞をピンポイントに死滅させる治療法であり、周辺の組織・機能を温存しつつ、癌を制御することが期待できます。

当社は、住友重機械工業株式会社(本社:品川区、代表取締役社長:下村真司)と共同で頭頸部癌を対象とする国内第II相臨床試験※2を実施してまいりました。その結果を基に2019年10月に承認申請し、本日、BNCTに用いる医療用医薬品として世界初となる製造販売承認を取得いたしました。なお、ステボロニン(R)と組み合わせて使用する医療機器として、住友重機械工業株式会社が2020年3月11日付で承認を取得しております※3。

ステボロニン(R)は、親会社であるステラケミファ株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役社長:橋本亜希)が保有するホウ素同位体濃縮技術※4を基盤技術として、大阪府立大学(所在地:堺市中区、学長:辰巳砂昌弘)、国立研究開発法人科学技術振興機構、国立研究開発法人日本医療研究開発機構などの支援を受けながら、2017年4月には、厚生労働省より「先駆け審査指定制度」の対象品目に指定されるなど、産学官連携で開発を進めてまいりました。

当社は、ステボロニン(R)の保険収載及び発売に向けた準備を進めるとともに、適応拡大を含めた開発プロジェクトの推進に全力を傾け、患者さんに新たな治療の選択肢を提供することで、日本のみならず世界の医療に貢献できるよう取り組んでまいります。

以上

製品概要


[表: https://prtimes.jp/data/corp/45354/table/6_1.jpg ]




※1 ホウ素中性子捕捉療法
ホウ素中性子捕捉療法(Boron Neutron Capture Therapy; BNCT)とは、放射線治療の一種であり、新しいがんの治療方法です。
患者さんにホウ素薬剤を投与することで、ホウ素(10B)ががん細胞に集まります。その後、患部に体外から中性子線を照射します。照射する中性子線は、非常にエネルギーが小さく、人体への影響はほとんどありませんが、ホウ素(10B)とぶつかると核反応を起こし、放射線(アルファ線と7Li核)が発生します。BNCTは、この放射線によってがん細胞を破壊する治療法です。
[画像1: https://prtimes.jp/i/45354/6/resize/d45354-6-873367-0.jpg ]



※2 国内第II相試験の概要
化学放射線療法又は放射線療法後の切除不能な局所再発頭頸部扁平上皮癌患者又は切除不能な頭頸部非扁平上皮癌患者21例を対象に、国内第II相試験を実施いたしました。
有効性評価:主要評価項目であるRECIST(Response Evaluation Criteria in Solid Tumors:固形がんの治療効果判定)v1.1に基づく独立中央判定委員会の判定による奏効率(完全奏効と部分奏効を合計した割合)の結果は、71.4%(95%信頼区間:47.8~88.7%)でした。
安全性評価:脱毛症(19/21例)、アミラーゼ増加(18/21例)、悪心(17/21例)等の副作用が認められましたが、発現頻度や重症度は既存の放射線治療と同程度でした。なお、BNCTの実施中又は実施後90日以内の死亡は認められませんでした。


※3 ステボロニン(R)と組み合わせて使用する医療機器
・『BNCT治療システムNeuCure ™』(承認番号:30200BZX00084000)
・『BNCT線量計算プログラムNeuCure ™ ドーズエンジン』(承認番号:30200BZX00083000)

※4 ホウ素同位体濃縮技術について
自然界に存在するホウ素は質量数10の10Bと質量数11の11Bが安定に存在し、10Bは、約20%しか含まれていません。BNCTでがん細胞を破壊するために利用する中性子による核分裂反応は、10Bのみが起こす反応であり、11Bではこの反応は起こりません。ホウ素の同位体濃縮技術は、この10Bのみを高濃度に分離・濃縮するものであり、国内ではステラケミファ株式会社のみが保有しているBNCTに不可欠な技術です。


[画像2: https://prtimes.jp/i/45354/6/resize/d45354-6-416054-1.png ]


ステラファーマ株式会社について
ステラファーマは、「ひとりのかけがえのない命のために」それぞれの使命を実行することを行動指針の基盤とし、「世界の医療に新しい光を照らす」ことを経営目標の策定方針として企業理念に掲げています。
この企業理念を実現するため、設立当初より、難治性のがんに対する新たな治療法としてBNCTの実用化に取り組んでおり、医薬品の開発を通じて豊かな社会づくりに貢献するという使命を持って様々な開発プロジェクトの推進に取り組んでいます。
詳細はホームページをご参照ください。https://stella-pharma.co.jp/

<注意事項>
本文書に記載されている医薬品に関する情報は、経営情報の開示を目的とするものであり、宣伝又は広告を目的とするものではありません。

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