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世界初のラマン画像活性セルソーターを開発

PR TIMES / 2020年7月16日 16時40分

―がん免疫細胞療法、再生医療、創薬、バイオ燃料開発、スマートセル産業を加速―

▶生物学や医学の研究において、細胞集団内の細胞1つ1つを画像で解析して所望の細胞を分取する技術が活用され始めていますが、細胞に害をもたらしたり本来の機能に干渉しうる蛍光標識による情報に大きく依存しています。
▶本研究では、蛍光標識を用いずに、生きた細胞1つ1つの細胞内分子の分子振動画像を、1秒間に最大100細胞の速度で取得・解析・識別し、その結果に応じて所望の細胞を分取する基盤技術「ラマン画像活性細胞選抜法(Raman image-activated cell sorting, RIACS)」を世界で初めて実証しました。
▶本研究成果はNature Communicationsのオンライン版で公開されました。また、CYTO Virtual 2020にて株式会社CYBO代表取締役の新田尚が本技術を紹介する予定です。



東京大学大学院理学系研究科・合田圭介教授が率いる研究グループは、細胞内生体分子を光学的に高速検出する誘導ラマン散乱(stimulated Raman scattering, SRS)顕微法で撮像し、画像解析で細胞を高速識別して、その解析結果に応じて所望の細胞を分取する、世界初の「ラマン画像活性細胞選抜法(Raman image-activated cell sorting, RIACS)」を開発しました。本技術により、蛍光標識を用いないありのままの姿の生きた細胞1つ1つを、1秒間に最大100細胞の速度で解析して識別、分取することに成功しました。さらに、動物細胞や微生物を、その細胞内部の生体分子の分布を指標として、分取する原理実証を行い、本技術の有用性や汎用性を確認しました。本研究成果により、蛍光標識では分取が困難であった細胞に対して、1つ1つの細胞に含まれる生体分子の無標識画像を用いた分取により、細胞の選抜が可能となります。このことから、生物学や医学などの基礎科学における新たな発見、がん免疫細胞療法や再生医療における細胞品質評価、創薬における細胞に対する薬効評価、バイオ燃料開発やスマートセル産業における物質生産効率の高い微生物のスクリーニングなど、さまざまな応用展開が期待されます。
[画像: https://prtimes.jp/i/53839/6/resize/d53839-6-686427-0.jpg ]

本研究は、内閣府総合科学技術・イノベーション会議が主導する革新的研究開発推進プログラム(ImPACT)、神奈川県立産業技術総合研究所、日本学術振興会(JSPS)の研究拠点形成事業、同科学研究費助成事業、ホワイトロック財団、精密測定技術振興財団の支援を受けて実施されました。

本研究成果は、2020年7月10日(午後6時)にNature Communicationsのオンライン版で公開されました。また、2020年8月に開催されるCYTO Virtual 2020(https://isac.elevate.commpartners.com/cytovirtual2020)にて、株式会社CYBO代表取締役の新田尚が本技術を発表する予定です。

[参考]
1. Nitta et al., Raman image-activated cell sorting. Nature Communications (2020)
https://www.nature.com/articles/s41467-020-17285-3
2. 東京大学大学院理学系研究科・理学部 プレスリリース「細胞をありのままの姿で超高速選抜、世界初のラマン画像活性細胞選抜法を開発」(2020/7/10)
https://www.s.u-tokyo.ac.jp/ja/info/6940/

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