生前の発見よりも、「遺体の長期放置」を懸念する単身高齢者が"約2倍"【孤独死に関する意識調査】
PR TIMES / 2021年10月12日 10時15分
3つの立場(物件オーナー・不動産会社・入居者)から、「遺体の早期発見」が重要な論点へ
65歳からのお部屋探しを専門で支援する株式会社R65(本社:東京都杉並区、代表取締役社長:山本遼、以下「R65不動産」)は、全国の65歳以上を対象に「孤独死に関する意識調査」を実施し、単身高齢者を中心に、多くの方が生前の発見よりも「遺体の長期放置」を懸念することが明らかとなりました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/68855/6/resize/d68855-6-ccb9f69f9a4d8e11c70a-0.png ]
日本では、高齢化を背景に単身高齢者を中心とした孤独死が増加傾向にあります。結果として、物件オーナーは遺体の長期放置による原状回復、残地物の処理、事故物件化による物件価値の低下などを懸念し、高齢者の賃貸への受け入れ拒否に繋がっています。また、10月8日に国土交通省から「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」が策定され、「遺体の早期発見」に関する重要性が増しています。
■調査結果のまとめ
46.7%の単身高齢者が「遺体の長期放置」を懸念。「生前の発見」と比較すると、約2.3倍。
73.4%の単身高齢者が孤独死について考えた経験あり。6割が万が一の事態を想定済み。
理想の終の住処は「自宅」だが、単身高齢者は28.4%が「病院」を希望。全体よりも4.3%高い。
■調査結果
1. 46.7%の単身高齢者が「遺体の長期放置」を懸念。「生前の発見」と比較すると、約2.3倍。
※調査内における孤独死の定義…自宅内で死亡した事実が死後判明に至った人のうち、自殺や他殺を除く死
[画像2: https://prtimes.jp/i/68855/6/resize/d68855-6-ee1296c9d312d5785d19-1.png ]
65歳以上は孤独死の危険がある出来事が起こってしまった場合、「生前の発見よりも、遺体の長期放置を懸念する」結果となりました。
「生きている間に見つけてもらえないこと」25.1%に対し、「長期的に遺体が放置されてしまうこと」は41.1%に及びます。特に単身高齢者においては顕著な傾向で、「長期的に遺体が放置されてしまうこと」が46.7%と全体よりも5.6%高くなりました。「生きている間に見つけてもらえないこと」と比較すると約2.3倍となります。
Q. その具体的な理由や懸念されていることについて自由にお聞かせください。 (一部抜粋)
「長期的に遺体が放置されてしまうこと」を強く懸念した方
「綺麗に死にたい。」
「腐敗した遺体は臭いも酷く、第一発見者やその後遺体の処理を行わざるを得ない方達に申し訳ないと思うので。」
「死体の発見が遅れたら死臭がして周りの人たちに迷惑がかかる。理想はみんな(子供)に看取られながら死にたいのだが・・・」
「生きている間に見つけてもらえないこと」を強く懸念した方
「出来れば 生きている間に見つけてもらい、病院へ連れて行ってもらいたい」
「助かる確率が高いのに、見つけてもらえないのは残念で、みじめ。」
多くの人が死後の他者への迷惑を考える傾向は、日本特有の特徴であるかもしれません。単身高齢者を中心に、高齢者の見守りの重要性が増す中で、助かる命を助けることに加え「いかに遺体を早期発見するか」が重要な論点となりそうです。そうすることが、当人にとっても”親切”であると言えるのではないでしょうか。
2. 73.4%の単身高齢者が孤独死について考えた経験あり。6割が万が一の事態を想定済み。
[画像3: https://prtimes.jp/i/68855/6/resize/d68855-6-9e5489440778d6f62599-2.png ]
65歳以上の過半数が孤独死を自然発生的なものと捉え、万が一の事態を想定し、多くが孤独死そのものについて考えた経験を持っていることがわかりました。
全体では「1.未然に防ぐことが難しいため、やむを得ない」と答えた方は58.8%、「2.たとえ何が起きても、既に覚悟を決めている」は51.8% 、「3.特に考えたことはない」は34.9%という結果です。単身高齢者においては特にその傾向が強く、全体平均と比較すると1.は13.5%高い72.3%、2.は8.5%高い60.3%、3.は8.4%低い26.6%となりました。
孤独死をより身近に感じ、受容している様子がうかがえます。
3. 理想の終の住処は「自宅」だが、単身高齢者は28.4%が「病院」を希望。全体よりも4.3%高い。
[画像4: https://prtimes.jp/i/68855/6/resize/d68855-6-e79e96f348bf23a77826-3.png ]
理想の終の住処としては「ご自宅」が最も多く、全体で50.2%となりました。次いで「病院」が多く、24.1%です。世帯別に比較しても、「ご自宅」が最も多いことは変わりません。しかし、単身高齢者においては、「ご自宅」が42.3%と全体と比較して7.9%低く、「病院」が28.4%と4.3%高い結果となりました。
1つの要因として、単身高齢者が最も「遺体の長期放置」を懸念することから、他者への迷惑がかかりづらい「病院」を望む方が多くなったのではないでしょうか。
※二次利用の使用許可の確認は不要です
■有識者コメント
株式会社R65 代表取締役 山本 遼
[画像5: https://prtimes.jp/i/68855/6/resize/d68855-6-19ec6500ce1d351870c5-4.jpg ]
本調査は、以前に仲介を担当した80代の女性の方に、「ここで最期を迎えたいが、大家さんや管理会社さんに迷惑をかけたくない」と言われたことがきっかけです。そこで、万が一の際に何を強く懸念されているのか?を調査しました。結果としては、思いのほか死後の他者への迷惑を懸念される方が多く、ご遺体を早期発見することが、当人のためにも重要であることがわかりました。
今月8日に策定された「宅地建物取引業者による人の死の告知に関するガイドライン」(国土交通省)では、いわゆる特殊清掃が行われない場合などは、「自然死や事故死に告知義務はない(事故物件にならない)」と記載されています。
もちろん、助かる命を助けることが最重要ですが、大家さん、不動産会社に加え、入居者の3つの立場から、今後さらに「ご遺体の早期発見」が重要になると考えています。
■調査概要
調査実施期間:2021年8月31日~9月2日
調査対象:1.全国の65歳以上の単身高齢者 2.全国の65歳以上の夫婦世帯 3.全国の65歳以上のその他の世帯(1.と2.を除く世帯)
有効回答数:1,284名(1.433名2.434名3.417名)
調査方法:インターネット上でのアンケート調査
■会社概要 株式会社R65
日本は世界で最も高齢化率が高いにもかかわらず、65歳以上の「住宅難民」 が社会問題となっています。急な立ち退きによるお部屋探しが増える中、65歳以上の4人に1人が賃貸住宅への入居拒否を経験。R65不動産は、65歳からのお部屋探しを専門で支援する不動産会社として、物件を貸し出す際のあらゆるリスクの解決を行い、65歳以上の入居可能な賃貸物件を増やすことで、「いくつになっても、好きな場所に住める社会」を実現していきます。
[画像6: https://prtimes.jp/i/68855/6/resize/d68855-6-837a07f55f65a1a8ad78-5.png ]
代表:山本 遼
本社所在地:東京都杉並区荻窪4-24-18
設立:2016年4月7日
URL:https://r65.info/
【本件に関するお問い合わせ先】
広報:飯田 / E-mail:tetsuya.iida@r65.co.jp
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