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リガク、NASAが採取した小惑星「ベンヌ」試料の元素分析を実施

PR TIMES / 2024年5月9日 12時45分

~ 独自の手法で、米国版はやぶさ2「オシリス・レックス」採取の砂粒を分析 ~



リガク・ホールディングスのグループ会社である、X線分析装置の世界的ソリューションパートナーの株式会社リガク(本社:東京都昭島市 代表取締役社長:川上 潤、以下「リガク」)は、B型小惑星「ベンヌ(101955 Bennu)」の砂粒に対し、波長分散型蛍光X線分析装置「ZSX Primus IV」を用いた分析を実施しました。
「ベンヌ」の砂粒は、アメリカ航空宇宙局(NASA)の小惑星探査機「オシリス・レックス」が採取した試料です。リガクでの「ベンヌ」に関する分析は今回2度目です。初回の昨年12月には、熱分析を用いて試料に含まれる水分量と炭素量を測定しました。


[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132608/6/132608-6-00f29643b19b296e43c39149de20f00e-751x592.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
▲波長分散型蛍光X線分析装置「ZSX Primus IV」

[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132608/6/132608-6-1b88ef2041524b75883f5ceca695f952-1832x1261.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
▲試料を装置に設置する様子

今回の蛍光X線分析は、日本の探査機「はやぶさ2」が持ち帰った小惑星「リュウグウ」試料の化学分析を指揮した、圦本(ゆりもと) 尚義教授(北海道大学大学院理学院)立ち会いの下、リガクアプリケーションラボ XRF分析グループが実施しました。
目的は、炭素と酸素を含む主成分元素および微量成分元素の含有率を得ることです。今回の測定では26元素の定量分析を試みました。熱分析と蛍光X線分析の結果を組み合わせることで「ベンヌ」の歴史およびリュウグウとの共通点や相違点を探ります。
「ベンヌ」の分析は世界中のプロジェクトチームで進められています。日本では圦本教授の指揮により、TG-MSによる熱分析と波長分散型装置による蛍光X線分析という他にはない切り口からもアプローチを行っていることが特徴です。


[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/132608/6/132608-6-9693e74dfb0717083910c06024e3c977-1050x743.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
▲測定に使用された微量「ベンヌ」試料(0.022g)

リガクの熱分析の利点は「質量分析装置を併用し、一つ一つの元素や分子の種類を分けながら測定を行えるため斬新なデータが得られること」です。また、蛍光X線分析は「微量な元素分析ができるICP-MS(誘導結合プラズマ質量分析法)に世界がシフトしている中、ICP-MSが苦手としている炭素や酸素、ケイ素や硫黄といった主要元素の分析ができる」という点で非常に重要な役割を果たしています。圦本教授からは「装置の性能はもちろん、最終的に大切になるのはそれを扱う『人』です。最先端のことをなそうとすると、『誰が分析を行うか』が非常に重要です。リガクは装置だけでなく技術者も優れているため分析をお願いしました」とコメントをいただきました。リガクは今後もアカデミアとの緊密なパートナーシップを推進し、科学技術の進歩を通して人類社会の発展に貢献してまいります。【関連情報】
■2023年12月に行った熱分析に関するリリース
URL: https://rigaku.com/ja/about/news-and-press-releases/2023-12-21-1?hsLang=ja■リガクの「リュウグウ」試料分析プロジェクト参加実績について
リガクは2019年 6月に共同研究者として初期分析プロジェクトに参画しました。
2021年、リュウグウの試料に含まれることが想定される元素について、波長分散型蛍光X線分析装置「ZSX Primus IV」で含有率を決定しました。そして「TG-DTA/GC‐MS」を用いた測定により、最も始原的で太陽系の元素組成を反映していると考えられてきた炭素質コンドライト隕石とリュウグウ試料では含まれている水の存在状態が異なることを明らかにしました。
これらは、世界中の研究グループが実施するリュウグウサンプル解析の基礎データとなります。このリガクの分析結果は、はやぶさ2ミッション初期分析チームの化学分析チーム(チームリーダー=圦本教授)による論文に示され、米国科学雑誌「Science」に掲載されました。【リガクグループについて】
リガクグループは、X線分析技術をコアに熱分析技術等も含めた最先端の分析技術で社会をけん引する技術者集団です。世界90か国以上で産業・研究用分析のグローバルソリューションパートナーとしてお客様と共に発展と成長を続け、日本国内で極めて高いシェアを誇るうえ、海外売上比率は約70%に達しています。応用分野は、半導体や電子材料、電池、環境・資源・エネルギーからライフサイエンスに至るまで日々拡大しています。9か国の拠点、約2,000名の従業員が1951年の創業以来70年以上にわたり「視るチカラで、世界を変える」イノベーションの実現に取り組んでいます。
詳しくはrigaku.com/jaをご覧ください。(2023年11月末現在)

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