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日本における原子力発電の復活と放射能汚染の問題解決の見通し

PR TIMES / 2015年12月15日 16時32分

                                          2015年12月15日

報道関係各位

            日本における原子力発電の復活と放射能汚染の問題解決の見通し

 現在日本では、原子力発電所の開発が継続されています。2011年3月の東日本大震災以前は、原子力発電が国内の発電量で30%を占めていましたが、いまでは大きく減少しています。その結果、さまざまな問題や課題が発生しています。日本は30年ぶりに貿易赤字に直面し、工業用の国内電力価格は30%上昇し、家庭用価格はおよそ25%値上がりしました。エネルギー価格の上昇は、海外市場における日本製品の競争力低下の一因となっています。また、「気候変動に関する国際連合枠組条約」で定められた日本の温室効果ガスの排出削減を達成することが困難となっています。原子力発電所の停止は、結果的に天然ガスと石炭の輸入と結びつき(輸入は2011年と比較して、天然ガスが24%、石炭が8%それぞれ上昇しています。)、温室効果ガスの排出量の増加につながります。環境省によると、2014年の温室効果ガスの排出量は、2013年と比べて1.4%上がり、記録的な上昇となりました。2015年11月の環境省の試算では、再生可能エネルギー利用により排出量が3%減少しています。

 三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部の芥田知至氏は、「原子炉を再稼働するまでに温室効果ガスの排出量は増加の傾向が続き、再稼働のためには、原子力発電に対する世論の変化が必要です」と述べています。また「それができなかった場合、より多くの国が二酸化炭素排出と地球温暖化の結果について考察するため、日本は環境汚染に責任を負う可能性がある」と東京大学の田中伸男教授はと主張しています。

 現在、日本は原子力部門の復活と原子力発電所の部分的な再開という新しいエネルギー戦略を実行しています。そうした中で、鹿児島県川内原子力発電所1号機を2015年8月に、2号機を同10月に再稼働しました。また、四国電力伊方原発3号機や関西電力高浜原子力発電所3・4号機を再稼働させました。原子力発電所は、より厳しい新安全基準を遵守し自治体からの承認を得て再稼働が認められます。

 日本は、福島原発の汚染水の浄水、福島原発の廃止および他の廃止認定された廃炉の処理を含めた問題を解決する必要があります。その複雑な問題に対処するには、何年も要し、革新的な技術と、専門知識と経験を持つ他国や企業の支援が必要になります。その問題解決に協力できるパートナーとして、2009年5月12日に日ロ原子力協定を締結したロシアがいます。

 ロシア国営の原子力企業ロスアトム社は、核施設廃止措置、放射性廃棄物と使用済み核燃料の処理を含む核燃料サイクルの最終段階において、日本への支援を進めています。2014年には、日本はトリチウム濃度が最大許容値を100倍超えている福島第一原発の液体放射性廃棄物の浄化プロジェクトのパートナーとしてロシア企業を選択しました。現段階は、RosRAO社が試験用デモモデルを準備しています。

 2015年11月26日および27日に、東京で開催されたロシアの原子力技術に関するワークショップで、資源エネルギー庁電力・ガス事業部原子力発電所の江口純一事故収束対応室長は、「日本は福島第一原発事故の処理でロシアからの支援に期待している。ロシアと日本の間で原子力エネルギー問題に関して協力関係が発展しており、福島第一原発事故後、事故処理のために、日本の技術だけでは不十分であり、現在ロシアの専門家の参加と技術協力の要請を検討しています。」と述べています。東京電力の小森明生常務も「福島原発の廃止措置は地域の回復を開始させることが第一の課題であり、またロシアからの技術と幅広い能力の支援に期待している」と述べました。

 国内の既存の54原子炉のうち43原子炉は、再稼働の準備が整いました。日本は関連作業を実施するために技術と資源のレベルでの強力な支援を必要としています。ロスアトム社は、世界の原子力産業のリーダーとして、原子力施設の廃止措置を含む核燃料サイクルのすべての段階でサービスの信頼性の高いサプライヤーとしての評価を持っています。現在、ロスアトム社の傘下企業は世界10か国以上で、放射性廃棄物と使用済み核燃料処理や原子力施設廃炉100以上のプロジェクトに参加しています。

 日本の専門家がロシアの原子力技術の高品質を何度も評価しています。日本原子力産業協会の服部拓也理事長は、ロシアの原子力技術やロシアとの協力の見通しについて、「残念ながら、今まで日本企業はロシアの原子力技術に関する情報が不十分でした。今までこのようなワークショップが開催されていませんでしたが、今回ロシア側が日本に提供できるバックエンド事業のサービスについて完全な理解ができました。日本企業にとって、共同開発できるプロジェクトについて検討のための素晴らしい機会だと思います。もちろん、日本は自分のプロジェクトのために外国のパートナーを選択することができますが、ロシアの技術は世界で唯一と考えられ、日本が当面している問題解決を含めて、ロシアの技術支援の大切さを強調したい 」と述べています。

 ロスアトムの放射性廃棄物と使用済み核燃料処理や原子力施設の廃止措置のサービスを提供する会社は、共同エンジニアリング会社JSC 「NIAEP」とJSC「Atomstroyexport」(JSC ASE)の子会社NUKEM Technologies GmbH社です。NUKEM社の能力は、放射性廃棄物と使用済み核燃料処分のインフラの設計と建設が含まれています。ロシア技術の実装の成功例は、チェルノブイリにて高レベル廃棄物(HLW)の処分埋設用の半地下センターの建設です。遠隔操作ロボット、放射性廃棄物の圧縮とセメント化、ストロンチウム利用などの革新的な技術を活用し、チェルノブイリ原子炉の廃炉作業を行いました。この経験は大変有意義なものであり、福島原発事故処理を数年前から実施する日本にとって特に重要です。日本はすでにNUKEM社と協力関係にあり、内燃機関用部品メーカーの日本ガイシ株式会社と熱分解及びピロ加水分解の分野における共同プロジェクトで協力しています。両社は、お互いの特性を理解し、最大限に効率的な協力関係を構築しています。日本の専門家は、NUKEM Technologiesのスキルを高く評価しており、JFEエンジニアリング株式会社の総合研究所の水処理・流体力学グループの博之井田主任研究員は、遠隔操作機械に関心を示し、「機械はコンパクトで、現場に移動できることが大事です。トリチウム水の処分施設も含めてです。また、廃棄物の断片化のためのプロジェクトに興味を持っています。すべての大規模な廃棄物が小さな断片にリサイクルされなければなりません。日本にもさまざまな技術がありますが、ロシアの技術は実績に基づくため、ロスアトム技術的解決策は競争力があり魅力的だと思います。例えば、トリチウム水の処分のプロジェクトはすでにロシアの専門家によって開発されています。我々は協力のさまざまな側面を検討し、非常に良好な見通しを持っていると思います。日本にとって、二次廃棄物がでないようにすることが特に重要です。」と述べています。NUKEM社はバックエンドにおける豊富な経験を持っており、カル原子力発電所(ドイツ)とPHILIPPSBURG原子力発電所(ドイツ)の「緑の芝生」状態までの廃炉事業を行いました。

 ロシアは原子力安全を確保しながら原子力エネルギー産業とインフラを開発する日本の計画をサポートしていることを忘れてはいけません。つまり、廃止措置の支援だけではなく、核燃料の再処理と原子力発電所の稼働延長のサービスを提供できます。2030年までに原子力発電によって国内総エネルギー消費量の20~22%まで電力供給を増加するという経済産業省が2015年の春に設定した意欲的な目標は、革新的なアプローチを使用することなくしては、達成できません。いずれにしても、ロシアとのパートナーシップは大幅に放射性廃棄物処理に関連する日本の負担を軽減することができ、同様に核燃料サイクルのすべての段階でロシア企業の能力の信頼性と効率性技術の長年の実績を活用し、原子力エネルギーの開発を新たなステージへ導きます。

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