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哲学分子・水素が難病と老化を克服する~水素の医療利用が未来の医療を変革する提言が採択される~

PR TIMES / 2020年3月17日 17時5分

 MiZ株式会社(佐藤文武代表取締役)は慶應義塾大学環境情報学部(武藤佳恭教授)との共同研究として、現代医療は大きく発展したものの、21世紀に入りその限界が見えてきたので、この現状を解決し難病や老化を克服する物質は水素であるとの提言を論文発表しました。老化や病気の原因は酸化であり、その原因となるのは最も酸化力の強い活性酸素で「悪玉活性酸素」と呼ばれるヒドロキシルラジカル(注1)です。そして、この「悪玉活性酸素」の大部分は細胞内のエネルギー生産工場であるミトコンドリア(注2)で生成されています。そこで、この提言で著者らは、ミトコンドリアの内部に素早く到達することと、ヒドロキシルラジカルを効率的に消去することの両者の機能を持つのは水素だけであるので、水素は老化や病気の根源に働いてその原因を除去することができるとの仮説を提示しました。水素は既存治療との併用または単独使用により、現代医療が抱えている様々な問題を解決する可能性があります。本提言は、2020年3月14日(欧州時間)オランダを拠点とする医療ガスに関する科学誌「Medical Gas Research」のオンライン版に掲載されました。



報道関係者各位

2020年3月17日

MiZ株式会社 代表取締役
佐藤文武
慶應義塾大学 環境情報学部 教授
武藤佳恭

1. これまでの研究の背景

現代医学はこれまで大きく発展を遂げてきましたが、21世紀に入りその限界が見えています。現代医学において「病気の原因と治療の関係は1対1の関係にある」と言われています。病気の原因は多岐に渡り複雑ですので、この「要素還元主義」(注3)に基づく現代医学の治療では治癒できない多くの病気が増えています。

宇宙誕生の際、最初に存在した元素は水素ですので、水素から全ての物質を構成する原子と分子が生まれました。全ての物質は水素と関与し、水素は生命活動全般にも及んでいます。生命活動における老化や病気は「哲学的な営み」であり、その営みに関わる分子は水素ですので、水素は「哲学分子」であると言えます。生命現象を化学的な立場から見ると酸化は老化であり、還元は若返りです。生命体は生まれてから直ぐに生命活動が始まりましたが、酸化反応である老化を避けることができませんでした。

最も酸化力のあるものが最も強い老化現象を引き起こし、病気の原因となります。その最も強力な酸化力のある物質は活性酸素の一種であるヒドロキシルラジカルです。そのヒドロキシルラジカルは細胞内のミトコンドリア内で、その約90%が発生しています。ミトコンドリアの中で、我々の生命活動にとって必要なエネルギーであるATP(注4)を作り出されますが、その過程で数%の活性酸素が出来てしまいます。活性酸素には様々なものがありますが、発生した活性酸素のうちミトコンドリア内において、酸化力が最も強く障害を与えるのがヒドロキシルラジカルです。この酸化反応によって生じる酸化ストレスががん、種々の生活習慣病および老化などの一因となります。

2. 提言内容と意義・今後の展開

MiZ株式会社では、東京大学農学部との共同研究として、電気分解により製造した中性の電解水中に含まれる水素が抗酸化作用を示す論文を2005年に発表しました。その2年後の2007年から他の研究機関から水素に関する論文が続々と出始めましたので、この2005年の論文が水素医学の先駆的な論文と言えます。水素に関する医療利用研究が世界的に進展しています。これまで水素に関する医学論文は、約50報のヒト臨床試験の原著論文を含めて合計600報以上です。

人類はこれまで難病や老化に対抗する手段を持ち合わせていませんでした。病気の原因が酸化であることは科学的に解明され、抗酸化物質が必要であるとは言われてきましたが、難病や老化を制御できないのが現状です。そこで、著者らは、ミトコンドリア内で発生するヒドロキシラジカルを消去することが難病や老化の原因を解決することができると考えました。水素は、宇宙誕生以来の最小物質ですので、すべての物質を通過することが可能です。ヒドロキシルラジカルの発生源であるミトコンドリアの内部に到達するためには、細胞膜を通過し、さらにミトコンドリアの外膜と内膜も通る必要があります。しかし、水素は他の抗酸化物質と比べて非常に早くミトコンドリアの内部に到達することができます。また、同様に他の抗酸化物質に比べて、水素は酸化力の非常に強い活性酸素であるヒドロキシルラジカルと反応して効率的に無毒化します。これらの優れた機能を持つ物質は水素のみであり、水素は老化や病気の根源に働いてその原因を除去することができると考えました(図1)。著者らは、この仮説を実証するための研究を現在鋭意進めています。

現代医学が進んだにも関わらず、まだ治療法がない病気が多くあり、それらの病気の治療法開発のためにGAFA(注5)の莫大な資金投入が続いています。アップル社のティムクックは2019年の初めに「未来の人々が、アップルの人類への最大の貢献は何かと考えたとき、それは健康になるだろう」と宣言しています。現代医療では、ムダな医療が横行し国家の医療費増大に拍車をかけ、米国では権威ある学会からムダな医療リスト「チュージングワイズリー」が次々と発表され、ムダな治療のよる「人々の健康を害すること」と「医療費予算の上昇」を同時に抑えようとしています。

水素利用により老化防止、長寿、すべての疾病予防と回復が可能となります。水素はガスとして体内の腸内細菌で大量に作られていますので、安全性に問題はありません。水素の既存治療との併用または単独使用により水素が様々な問題を解決します。ただ、この提言は現代医学を一概に否定しているのではなく、特に急性疾患においては現代医療の有効性は論を俟ちません。しかし、現代医学でカバーできない慢性疾患や複合的な要因による疾病があります。将来の医療において水素の利用は不可欠ですので、未来の医療を変革することができるのが水素です。

[画像: https://prtimes.jp/i/47753/7/resize/d47753-7-118163-3.jpg ]



3. 論文

英文タイトル:A “Philosophical Molecule”, Hydrogen May Overcome Senescence and Intractable Diseases
タイトル和訳:哲学分子・水素は老化と難病を克服する
著者名:平野伸一1、市川祐介1、黒川亮介1、武藤佳恭2、佐藤文武1
所属:1 MiZ株式会社、2 慶應義塾大学 環境情報学部
掲載誌:Medical Gas Research (オンライン版)

[用語解説]

(注 1)ヒドロキシルラジカル:活性酸素種の中で最も酸化力が強く、蛋白、脂質、核酸(DNA)などのあらゆる物質と反応し酸化します。その反応性の高さから通常の環境下では障害を与えた後で長時間存在せず、速やかに消失します。

(注 2)ミトコンドリア:真核生物(細胞内に核膜を持ち核と細胞質が区分されている生物)の細胞内に存在する小器官です。二重の生体膜から構成され、独自のDNA(ミトコンドリアDNA)を持ち、分裂と増殖を行います。ミトコンドリアDNAはATP合成以外の生命現象にも関与する他、酸素呼吸(好気呼吸)の場として知られています。

(注 3)要素還元主義:西洋医学の特徴で、人体を臓器の集合体として捉え、その臓器に対してミクロの解析を行う手法です。研究対象も臓器単位から細胞単位へ、そして分子レベル、遺伝子レベルへと発展し、病気に最も影響を与える因子の同定を行う手法です。しかし、病気の原因は多岐に渡りますので、西洋医学の手法では解決できない多くの病気があります。

(注 4)ATP(アデノシン三リン酸):生体内では、リン酸1分子が離れたり結合したりすることで、エネルギーの放出・貯蔵、あるいは物質の代謝・合成の重要な役目を果たしています。すべての真核生物がこれを直接利用しています。生物体内の存在量や物質代謝におけるその重要性から「生体のエネルギー通貨」と形容されています。

(注 5)GAFA:米国を拠点とする多国籍の4大IT企業で、グーグル(G)、アマゾン(A)、フェースブック(F)、アップル(A)を指します。

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