持続可能な航空燃料SAF用バイオエタノールを蒸留する際のCO2排出をゼロに「省エネ型ヒートポンプ式バイオエタノール蒸留装置」販売開始
PR TIMES / 2023年7月12日 19時45分
木村化工機株式会社(以下「当社」)はSDGsの取り組みの一つとして、CO2の排出削減および省エネルギー化を実現する装置を継続的に社会に提案しています。当社はこのたび、SAF(持続可能な航空燃料)の原料用バイオエタノールを蒸留する際のCO2排出をゼロにする「省エネ型ヒートポンプ式バイオエタノール蒸留装置」(以下「本装置」)の販売を開始します。本装置はボイラ蒸気を不要とし、電力のみで蒸留を行います。ヒートポンプが装置から排出される低温レベルの熱を回収し、有効エネルギーとして再利用します。当社独自のシステムにより高レベルの省エネルギーを実現します。再生可能エネルギー由来の電力を使用することで、CO2排出量がゼロとなります。
[画像: https://prtimes.jp/i/84547/7/resize/d84547-7-a3e6852a9eb02967f768-0.jpg ]
図:本装置イメージ
・SAFとは
SAFとは「Sustainable Aviation Fuel」の略で、バイオマスや廃棄物を原料とするため、カーボンニュートラルとなる持続可能な航空燃料のことです。世界中の航空会社がSAFを導入することで、CO2の排出を大幅に削減することが期待されています。国土交通省もSAF導入・普及を推進しており、2030年には「本邦エアラインによる燃料使用量の10%をSAFに置き換える」という目標を定めています※。
・SAF燃料製造における課題
バイオエタノールを原料としてSAF燃料を生産する製法の1つに、糖化発酵させてアルコールを経由する製法(ATJ法:Alcohol to Jet)があります。ATJ法は大規模な生産も可能で、SAF燃料製造の有力技術として期待されています。しかし、発酵直後のバイオエタノールのアルコール濃度は低く、高濃度に濃縮する蒸留プロセスが必要となります。従来、この蒸留プロセスにはボイラ蒸気が使われてきました。ところが、CO2の排出削減を目指すSAF燃料の製造過程で、ボイラにより多量のCO2が排出されることが課題となっていました。
・SAF燃料製造におけるCO2排出量をゼロにする装置を発売
このたび当社が販売開始する本装置は、この課題を解決します。本装置はボイラ蒸気を不要とし、電力のみで蒸留を行います。ヒートポンプを採用しており、装置から排出される低温レベルの熱をヒートポンプで回収し、有効エネルギーとして再利用します。当社独自のシステムにより高レベルの省エネルギーを実現します。再生可能エネルギー由来の電力を使用すれば、CO2排出量ゼロで、SAF原料用バイオエタノールを蒸留することができます。
・当社がめざす蒸留におけるCO2排出ゼロ
当社は化学プラントで大量に排出されているCO2を削減するためにボイラ蒸気を使用せずに100%電力のみで蒸発・蒸留を可能とする各種「省エネ型ヒートポンプ式蒸発・蒸留装置」を開発してきました。当社は2017年に「ヒートポンプ式メタノール蒸留装置を開発し、2017年に「省エネ大賞 経済産業大臣賞」を受賞、2018年に「環境大臣表彰」を受賞しました。本装置はこの装置を発展させ、消費エネルギーを大幅に削減しています。当社は、「蒸留にはボイラ・蒸気が必要」との固定概念を打ち破り、電化によるCO2排出ゼロを目指しています。
https://www.kcpc-engineering.co.jp/ede/
※国土交通省 航空局「第1回SAFの導入促進に向けた官民協議会説明資料」(2022年4月22日)に次の記述があります。
「我が国において、SAFの導入・普及を促進していくためには、国際競争力のある国産SAFの開発・製造を推進することが重要である。同時に、SAFを活用するためのサプライチェーンを構築する必要がある。そのためには、供給量確保に向けた供給側、SAFのエンドユーザーとしての航空会社、導入支援策等を促進する政府など、各プレーヤーがそれぞれの役割を果たしていかなければならない。」
「取組を着実に進めるための方向性として、また、取組のマイルストーンとして、SAFの目標量を設定することが重要と考えることから、2030年時点のSAF使用量について、『本邦エアラインによる燃料使用量の10%をSAFに置き換える』という目標を設定する。」
【会社概要】
木村化工機株式会社
〒660-8567 兵庫県尼崎市杭瀬寺島二丁目1番2号
TEL:06-6488-2501(代表)
URL: https://www.kcpc.co.jp/
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
この記事に関連するニュース
-
「ACT FOR SKY」への加盟について~蒸留工程のCO2排出をゼロにする「省エネ型ヒートポンプ式バイオエタノール蒸留装置」で持続可能な航空燃料SAFのサプライチェーン構築に貢献~
PR TIMES / 2024年6月24日 17時15分
-
CO2を原料とする持続可能な航空燃料(SAF)合成技術開発に向けて小型スケールのSAF製造試験装置の設置を決定
PR TIMES / 2024年6月24日 10時45分
-
国内資源循環による脱炭素社会の実現に向けたプロジェクト「Fry to Fly Project」に参画
PR TIMES / 2024年6月20日 14時40分
-
航空輸送に伴うCO2排出量の従来比30%削減を目指します!パンチ工業がDHLのサステナブルな輸送サービス「GoGreen Plus」の利用を開始
PR TIMES / 2024年6月1日 22時40分
-
【肉汁餃子のダンダダン】店舗の廃食用油を航空燃料で再利用へ~国産SAF製造に向けた廃食用油の供給に関する基本合意書を締結~
PR TIMES / 2024年6月1日 20時40分
ランキング
-
1上海の伊勢丹が営業終了、中国で日系百貨店の閉店相次ぐ…高島屋は売上高が減少傾向
読売新聞 / 2024年6月30日 20時56分
-
2日経平均「再度の4万1000円突破」は十分に可能だ 「米国利下げ後ずれ」「中国減速」のリスクは?
東洋経済オンライン / 2024年7月1日 9時30分
-
3マツダ、ヤマハ、ホンダ、スズキの「認証不正」どうなった? 調査結果を国交省が公表! マツダは同日にコメント発表
くるまのニュース / 2024年6月30日 22時10分
-
4毎回"完売"続出。築地銀だこの「ぜったいお得な回数券」は、PayPay併用でさらにお得!
東京バーゲンマニア / 2024年6月30日 9時3分
-
5元3セク社長が指摘「赤字ローカル鉄道の処方箋」 「日本鉄道マーケティング」の山田氏に聞く
東洋経済オンライン / 2024年7月1日 7時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)