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【事業者調査レポート 事業計画作成時に悩むポイント】企業の成長段階ごとに、人件費・組織づくりの課題は変遷

PR TIMES / 2021年2月17日 18時45分

~創業前でもすでに「組織づくり」に100%が悩むという結果に~

 スタートアップの事業計画作成をサポートする株式会社プロフィナンス(本社:東京都港区、代表:木村 義弘)は、2020年7月、「事業計画作成クラウドサービス「ProfinanSS(プロフィナンス)」( https://lp.profinanss.com/ )のユーザー(有効回答数:77)を対象に、事業計画書作成時において悩むポイント」に関する調査をおこないました。今回の第2弾は、費用の中でも特に事業成長に重要な「人件費・組織づくり」の調査結果を発表します※。
※第1弾では、事業計画作成時の使用ツールや、まずどこで悩むのか等の調査結果を発表しました( https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000052448.html )。



■調査結果のポイント


事業計画作成時、全体の約65%が「事業の成長に合わせてどのような人材を配置するべきか」に悩み、創業前では100%が悩むと回答。
採用費や教育訓練費等といった、給与以外の人件費については、法定福利費を除いて半数以上が考慮されていない。
企業ステージが進むにつれ「採用費」を加味する割合は高くなり、採用後の「教育訓練費」は逆に低くなる。
人件費で最も悩むのは「何の費用をいくら見積ればよいのか」だが、企業ステージが進んでも組織の拡大に伴い同じところで悩んでいる。


1. 回答者の属性について

[画像1: https://prtimes.jp/i/52448/8/resize/d52448-8-510637-0.png ]

[画像2: https://prtimes.jp/i/52448/8/resize/d52448-8-106039-1.png ]



本調査の回答者は、40.3%がスタートアップ、22.1%が上場企業の新規事業であり、スタートアップ・新規事業担当の方で60%を占めました。スタートアップと回答があった回答者の内訳を見ると、シードステージが54.8%、アーリーステージが29.0%、レイターステージが16.1%と、スタートアップの中ではシードステージにいる回答者が大半を占めました。

2. 人員に関するコストについて
2-1. 人員計画作成時の悩み
人員計画作成においては、「成長に合わせた最適な人員構成の設計」に悩む方が全体の約65%と、最も多い結果となりました。さらに、「必要な役割・ポジションの割り出し」が約39%、「採用の不確実性を加味した増員の仕方」が約27%と続きます。
[画像3: https://prtimes.jp/i/52448/8/resize/d52448-8-506705-2.png ]

上位2番目の悩み「最適人員構成に関する悩み」と「必要な役割・ポジションの割り出し」について、さらに企業タイプ別で見ると、興味深い結果が出ました。

[画像4: https://prtimes.jp/i/52448/8/resize/d52448-8-762085-3.png ]



最適人員配置とは、組織づくりそのものです。創業前の早い段階からこの点を考慮しているのは意外な結果でした。一方、全体の65%と高い割合を占め、企業ステージが進むたびに新たな組織づくりの課題に直面していることが推察されます。

[画像5: https://prtimes.jp/i/52448/8/resize/d52448-8-112347-4.png ]

人員構成の設計に悩みを持つ割合について、レイターステージのスタートアップは0%とあります。レイターステージはそれまでの成長過程において、自社に必要な役割・ポジションについての検討を一通り深め終えたことがうかがえます。 上場企業でも悩みを持つ割合が高いのは、新規事業の立ち上げではスタートアップの初期段階と同様に、事業を成長させる上でどのように組織を成長させるかの人材配置の知見を、必ずしもチーム内に有するわけではないことが理由として考えられます。また部門立ち上げ初期は、コストを抑えるため社内に協力を仰ぎ、事業が軌道に乗ってから外部からの新規採用を始めることが多いことも背景にあると考えられます。

[画像6: https://prtimes.jp/i/52448/8/resize/d52448-8-461357-5.png ]

2-2. 人件費を給与以外にどこまで考慮したか

次に人件費に関して、給与以外のコストの見積もりについて集計しました。
社会保険等の法定福利費は給与に対して発生するものなので、事業計画上加味している方が約58%となり、続いて採用費が約49%、福利厚生費が約48%と続きました。

[画像7: https://prtimes.jp/i/52448/8/resize/d52448-8-763375-6.png ]



スタートアップのみに着目すると、まず「採用費」については、シードステージでは約35%だったものが、アーリーステージで約55.5%、レイターステージでは80%と、ステージが進むに連れて事業計画に加味する割合が高まりました。

これには3つの原因が考えられます。
1. 初期はリファラル(紹介・友人)採用がメインであるため
創業初期ではリファラルをメインに採用を行っている場合が多い傾向にあります。企業規模拡大に伴い、リファラルのみでの限界を迎え、外部採用媒体や人材紹介サービスを活用するようになり、採用費としての予算準備が必要となります。
2. 採用費を認識していない / 無視するため
人材紹介等の人事関連の事業に対する経験が少ない場合、「採用に費用がかかる」ということ自体、もしくは相応のコストがかかる、ということを認識していない場合があります。特に創業初期は大まかな事業計画を作成することが多いため、採用費を無視して考える場合もあります。
3. 企業ステージ進展に伴う「採用」の重要性の高まり
レイターステージに入ると、それまでの試行錯誤の時代を抜け、事業計画に沿った採用計画・採用費の予算出しができるようになります。それに伴い、会社の成長ドライバーがより「採用」へとシフトし、事業計画においても精緻に検討する方が多くなると言えます。

また、「教育訓練費」において興味深い傾向が見られました。
企業ステージが進むにつれ、教育訓練費を加味する割合は大きくなると予想していましたが、結果は逆に、創業初期段階が40%超であるのに対して、レイターステージでは20%に減少します。
これは、創業初期の少ない人的リソースではカバーしきれない領域を、外部の教育機関に頼ることで補い、その際コストが発生すると考えられます。一方、レイターステージで企業として成熟してくると、各領域で経験者採用が加速します。そのため社内での人材の教育・育成が可能となり、相対的に教育訓練費の必要性が低下していくと推察されます。

2-3. 人件費設定上で苦労したポイント

[画像8: https://prtimes.jp/i/52448/8/resize/d52448-8-368521-7.png ]

全体的に、人件費を設定する上で「各費用の目安」に最も苦労している傾向があります。
これ以降で触れる費用も含めて全体に言えることですが、事業計画で費用を考える際、「費用項目の洗い出し」と「費用の目安」が共通する悩み・課題となっていました。人員については、ある程度何を考慮する必要があるか見えやすいので、項目よりも費用感が課題となると言えるでしょう。
また最近のSaaS事業においては、事業KPIとセールスチーム等の人員数を連動させるような数式ロジックを組む場合があります。当社が過去ご支援した事業計画・収益計画も、新規ユーザー数の獲得とセールスチームの人員数、累積ユーザー数とカスタマーサクセスチームの人員数を連動させ、さらに新規人員採用も加味してシミュレーションするモデルでした。事業シナリオを構築する上で大きな投資・費用項目となる人員関連のコストは、シナリオに応じてシミュレーションできるように計算ロジックを組むことも重要な要素となるでしょう。

プロフィナンス代表 木村義弘 コメント

[画像9: https://prtimes.jp/i/52448/8/resize/d52448-8-220165-8.jpg ]

売上高を成長させるには顧客数の成長が必須となり、そのためには製品・サービスそのものの改善推進や、営業やサポートを充実させるための人員確保、マーケティング投資をする必要があります。今回は売上高成長のためのコストのうち人件費に着目しました。
人件費は企業ステージが進むにつれて重点や課題は変遷します。企業ステージが初期の段階では、「人員配置」と「ポジション」が不明瞭であり、事業計画として数字で表現しきれない課題に直面すると考えられます。
創業初期は今ある人的リソースでまわす、かつどのような人材が必要かが不明確な状態で事業に取り組んでいくものです。製品・サービスを公開した後、創業メンバーの弱みを補う形で新しい人材を採用し、さらに成長していく中で、必要な役割や配置も明らかになってきます。事業計画作成上の課題というよりは、どう組織を維持・成長させるかに課題が変遷していくものと推察します。
現在開発を進めているProfinanSSは、企業ステージに沿った必要なコストの示唆、金額の目安の提示など、この悩みをカバーする機能の実装を目指しております。

代表者 木村義弘プロフィール:大学院修了後、VCで投資先の支援、特に複数のスタートアップの事業計画作成を推進。インドでの事業立ち上げを経て、デロイトではゼロからミャンマー事務所の立ち上げに携わり、初代日系企業デスクとして活動。その後事業会社の経営企画チームに参画し、国内外M&A推進、買収先CFOとして経営に従事。コンサルタント、経営企画として、スタートアップから大企業、さらに電力などのインフラ開発の収益シミュレーションまで幅広く手掛けた。2018年ProfinanSSを創業。

第1弾結果【事業者調査レポート 事業計画作成時に悩むポイント】事業計画を「作り込む程度がわからない」という結果に!~事業計画の必要性を感じている層は多く存在~ についてはこちら( https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000052448.html )です。

■会社概要
会社名:株式会社プロフィナンス(ProfinanSS Inc.)
所在地:東京都港区赤坂8-4-14 青山タワープレイス8F
設 立:2018年2月
資本金:16,125,000 円
代表者:木村 義弘
事 業:ファイナンスデザインツール「ProfinanSS」開発及び提供、戦略・新規事業に関するコンサルティング
ウェブサイト:https://www.profinanss.com/

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