Funds Startups、1号案件としてディープテック・スタートアップのアイリスにベンチャーデットを実行
PR TIMES / 2024年7月3日 16時45分
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Funds Startups株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:前川寛洋)は、病院や医師向けの人工知能技術(AI)関連医療機器の開発を行うアイリス株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:沖山 翔、以下 アイリス社)に対し、Funds Venture Debt Fund 1号投資事業有限責任組合の第一号案件として6月28日付けで4億円のベンチャーデットを実行いたしましたのでお知らせします。
ディープテック・スタートアップは、人口問題や環境問題など、大きな社会課題を解決するための研究開発を行い製品やサービスを提供するひとつのビジネス領域です。成長までに長い時間がかかり、その間の設備等にも多額の資金が必要となりますが、事業化・収益化までの道のりの長さ等が要因となり、資金供給者が限られているという課題があります。
政府が掲げる「スタートアップ5か年計画*1」や、先日公表された「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 2024年改訂版案*2」においてもディープテック・スタートアップは注力分野となっており、当ファンドでも民間の立場から当領域の発展に貢献したいという思いから今回の投資実行にいたりました。
※1 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/pdf/sdfyplan2022.pdf
※2 https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/atarashii_sihonsyugi/kaigi/dai28/shiryou1.pdf
■投資実行の背景
当ファンドは、金融機関共同研究型というコンセプトを背景に、既存金融の仕組みでは資金供給が難しい分野や企業に対しても正面から向き合い、資金供給を推進することを目標としておりますが、本案件はまさに当ファンドのコンセプトを体現する取り組みであると考えています。
日本においては、ディープテック・スタートアップの発展が注力分野の1つとして挙げられている点からも、特に創業初期を対象とした公的な資金供給の促進や必要な環境整備等が急速に進む一方で、民間による資金供給は未だ難度が高く、対応できる金融機関や投資家は限られています。他方で、当ファンドが投資対象とするレイターステージのディープテック・スタートアップの多くは、技術の商用化に向けたプロセスが大きく進捗したことで、研究開発の継続に伴うR&D費用に加え、プロダクトの量産および販売に向けたグロース費用が必要となり、さらに多額の資金調達が必要になります。
当社はこの分野に対して、リスクマネーを投下できるプレイヤーが増えることで、本当の意味で日本に眠る技術の産業化および社会実装を強力に促進することができると考えております。そのフラグシップとなり得る事例を生み出していくことで、ディープテック・スタートアップに対する資金供給をさらに促進できると確信しています。そういった意義を念頭に、この度はヘルスケア分野における、日本を代表するディープテック・スタートアップであるアイリス社への投資実行を決定いたしました。
■アイリス社ついて
アイリス社は「みんなで共創できる、ひらかれた医療をつくる。」をミッションに掲げ、2017年に創業。現役医師である代表・沖山氏をはじめ、医療従事者、厚生労働省・経済産業省ほかの行政出身者、AI医療領域に特化したデータサイエンティスト、大手医療機器メーカー出身者など多数のプロフェッショナルが揃い、深層学習技術(AI技術)を活用し、医師のもつ匠の技をデジタル化するAI医療機器を開発しています。
■本件について各社からのコメント
・ アイリス株式会社 代表取締役 / 医師
沖山 翔さま
ディープテックには、魔の川(技術開発の困難)・死の谷(製品化の困難)・ダーウィンの海(事業化の困難)の3つのハードルがあると言われます。実現すれば社会を変えることが明らかでありながら、過去には「夢の技術」あるいは「夢のまま実現できない技術」として誰もが着手しないまま残ってきたフロンティアが、ディープテックです。
我々は、「みんなで共創できる、ひらかれた医療をつくる。」をミッションに、これまでに無かった医療技術・人工知能技術の開発と、治験・保険適用を経て商用化までたどり着くことができました。
しかしながらAIは、現場で活用される度にデータと知見が集積され、これを将来の開発に繋げていかなければなりません。Funds Startups様のファンド立ち上げタイミングでご支援を頂くことになり、身の引き締まる思いです。引き続きミッションの実現と、未来の医療の社会実装を進めて参れればと思っています。
・ Funds Startups株式会社 アドバイザー / 静岡社会健康医学大学院大学 准教授
藤本 修平さま
この度、Funds Venture Debt Fund 1号投資事業有限責任組合の第一号案件として、アイリス社に出資されたことを嬉しく思います。革新的なAI新医療機器を開発したその技術・戦略とともに、アイリス社は世界でも有数のヘルステック企業ひいてはディープテック企業になると信じております。いわゆるディープテックは、詳細な業界や技術の分析等、幅広い知見とリスク予測によって資金流入が成り立つ世界です。FVDファンドのように、領域に特化したアカデミアのアドバイザーと手を取り合うことで、ディープテック領域への投資実行の可能性が増すことの意義は大変深く、今後も本領域への積極的な投資を期待しております。
・Funds Startups株式会社 代表取締役 / Funds Venture Debt Fund 代表パートナー
前川 寛洋
この度、当ファンドの第一号案件として、日本を代表するディープテック・スタートアップの1社であるアイリス社に投資できたことを大変嬉しく思います。アイリス社は、「みんなで共創できる、ひらかれた医療をつくる。」というミッションを掲げ、医療業界に関する深い理解と経験、高い技術力、バランスの取れた経営陣等を背景に、AI医療機器の分野を切り拓き、医療業界自体を大きく進化させ得る大変素晴らしいスタートアップであると感じています。また、検討過程においては、アドバイザーの藤本氏の知見を借りることで、アカデミアと協調した事業性評価を行うことができたことも、最終的に投資実行に至ることができた主要因の一つです。これからは資金供給に限らず、弊社が持つリレーションやリソースを活用し、最大限同社の成長に向けたご支援を尽くす所存です。
■Funds Startupsについて
Funds Startups株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:前川寛洋)は「社会的インパクトを創出するスタートアップが、最も理想的な成長を遂げられる仕組みを開発する」をミッションに据え、ファンズ株式会社の100%子会社として2023年12月に設立されました。Funds Startupsでは、Funds Venture Debt FundのGPとして、ファンド運営ならびに金融機関へのベンチャーデットに関する支援を中心に行います。今後については当事業を中核としつつも、スタートアップ専門の投資銀行部門のような役割として、スタートアップの資金調達手段の多様化や環境整備等も手掛けていく予定です。
https://social.funds.jp/fsrelease
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