BULLとJAXA、スペースデブリ拡散防止装置のイプシロンSロケットへの搭載に向けた共創活動を開始
PR TIMES / 2024年6月20日 13時45分
デブリ拡散防止事業 ~宇宙環境保全への貢献~
[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/113020/9/113020-9-0e7a5d6fe6b44daa4216c06dc0cfc067-1920x1280.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
株式会社BULL(代表取締役社長/CEO:宇藤恭士、以下「BULL」)と宇宙航空研究開発機構(理事長:山川宏、以下「JAXA」)は、新たな発想の宇宙関連事業の創出を目指す「JAXA宇宙イノベーションパートナーシップ ※1」の枠組みのもと、スペースデブリ対策関連事業に関する事業コンセプト共創に関する覚書を締結し、共創活動を開始したことをお知らせします。
[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/113020/9/113020-9-af1296a678de22e5159fb007ed7cec43-1363x646.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
|共創活動の背景
近年、世界における通信衛星及び地球観測衛星の打上げ増加に伴い、宇宙空間におけるスペースデブリ(ロケット上段や運用を終えた衛星、破片等)についても年々増加している中、人工衛星やスペースデブリ等の物体同士の衝突リスクが上昇しており、このことは、持続可能な宇宙開発利用を実現する上での大きな課題となっています。スペースデブリの発生を抑制するためには、予めデブリ化を防止するため装置を取り付けておくことで、より早期の軌道離脱を実現することが期待されています。
|共創活動の内容
本共創活動では、BULL社が開発を進めるデブリ対策機器(PMD装置 ※2)をイプシロンSロケットに搭載し、人工衛星分離後も軌道上に残置されるロケット上段部をPMD装置によって早期に軌道から除去することの実現性検討を行います。
BULLは、2023年に株式会社ALE(代表取締役社長/CEO:岡島礼奈)がJAXAと進めてきた共創活動 ※3の成果等を含め、スペースデブリ対策関連事業の資産を承継しPMD装置の開発を進めてきました。本共創活動では、これまでの成果等を踏まえ、大気抵抗を主として活用したPMD装置をイプシロンSロケットへ搭載するための設計条件の整理、及び実際に搭載する場合を想定した運用シーケンスの検討、インターフェースの調整及び安全対策の検討等を行います。
JAXAは基幹ロケットの高度化研究の一環として、軌道上に残置せざるを得ないロケット上段部のデブリ化抑制に向けた検討を行っており、本共創活動を通してこれまでのロケット開発及び運用で培った知見を提供し、イプシロンSロケットへPMD装置を搭載する場合の要求事項やインターフェース条件の検討を行います。
本コンセプト共創によりイプシロンSをモデルケースとした具体的な搭載条件および運用内容が整理されることで、PMD装置のロケットへの搭載に向けた道筋を明確化します。今後急速な増加が予測される地球低軌道上のデブリの発生を抑制するためにミッション終了後のロケット及びその残骸を減らし、スペースデブリ等の物体同士の衝突リスクを将来に向けて低減することが可能となります。BULLとJAXAは、宇宙環境のサステナビリティに貢献する技術開発のひとつとして、スペースデブリ問題への具体的かつ早期の取組みとして本コンセプト共創を進めます。
※1 JAXA 宇宙イノベーションパートナーシップ(J-SPARC)
J-SPARC は、宇宙ビジネスを目指す民間事業者等と JAXA との対話から始まり、事業化に向けた双方のコミットメントを得て、共同で事業コンセプト検討や出口志向の技術開発・実証等を行い、新しい事業を創出するプログラムです。2018年5月から始動し、これまでに48を超えるプロジェクト・活動を進めています。
https://aerospacebiz.jaxa.jp/solution/j-sparc/※2 PMD装置:予め宇宙機に搭載をすることで、ミッション終了後の宇宙機の軌道離脱を早め軌道滞在時間を短縮させる装置※3 ALEとJAXA、宇宙デブリ拡散防止装置の事業化に向けたJ-SPARC事業共同実証を開始
https://www.jaxa.jp/press/2020/03/20200325-1_j.html
[画像3: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/113020/9/113020-9-5fd0fd9854e3ea6f8282a8d6087ea3c5-260x353.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
JAXA イプシロンプロジェクトマネージャー 井元隆行 氏
井元隆行 氏|JAXA イプシロンプロジェクトマネージャー地球を周回する軌道上に残るスペースデブリは人工衛星などとの衝突の危険性があり、デブリを低減する取り組みは今後の持続可能な宇宙開発にとって大変重要です。BULL社が開発中のPMD装置はロケット上段と組合せて再突入を促すことに資するコンセプトであり、デブリ低減に貢献することが期待されます。BULL社と共同してPMD装置のロケット搭載に向けた検討などのコンセプト事業を実施できることは大変有意義であり、本事業が宇宙活動のSDGsに貢献できるように成長することを期待しています。
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株式会社BULL 代表取締役 宇藤恭士
宇藤恭士|株式会社BULL 代表取締役BULLは栃木県宇都宮市を拠点に、宇宙時代のSDGs達成に向けた取り組みを行うスタートアップ起業です。豊富な研究開発実績を有するJAXA様とのJ-SPARCでの共創を通じ、これからの人類共通の課題である宇宙デブリの解決に向けた取り組みができることを大変誇りに思います。宇宙デブリを『これ以上増やさない』PMD装置の事業化に向けた重要な一歩として、ロケット搭載に向けた検討を進めてまいります。宇宙環境のサステナビリティに必ずや貢献できるよう、粉骨砕身の覚悟で臨みます。
株式会社BULLについて
[画像5: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/113020/9/113020-9-5306c10e00ae80bdb2597c05eed9e759-3877x2181.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
BULLは「地球内外の惑星間の行き来を『当たり前』に」をビジョンに掲げ、「天体への(再)突入技術を活かし宇宙利用サービスを安価・簡潔に提供」することを目指すスタートアップ企業です。栃木県宇都宮市を拠点とした産学官連携による事業を推進しています。宇宙デブリの発生を防止する装置開発、軌道利活用のための微小重力実験衛星・装置の開発を進め、新たな時代の宇宙開発におけるSDGsに貢献します。
創業 2022年11月7日
社員数 23名 *2024年7月時点(社員・パート・インターン含む)
拠点 本社 :栃木県宇都宮市中央3-1-4 栃木県産業会館3階
研究所 1.:栃木県宇都宮市豊郷台1-1 帝京大学 宇都宮キャンパス
研究所 2.:栃木県宇都宮市平出工業団地43−40
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