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Alzheimer’s Disease Cooperative Studyによる独立した解析の発表に続き、イーライリリー社、solanezumabの第III相臨床試験EXPEDITION の詳細結果を発表

PR TIMES / 2012年10月10日 12時20分



本プレスリリースは、イーライリリー・アンド・カンパニーが10月8日(米国現地時間)に発表したプレスリリースを日本語に翻訳したものです。内容および解釈について英文オリジナルが優先されます。 http://www.lilly.comをご参照ください


Alzheimer’s Disease Cooperative Study(ADCS)による独立した解析の発表に続き、イーライリリー社、solanezumabの第III相臨床試験EXPEDITION の詳細結果を発表

・ イーライリリーの解析では、以前に発表したように、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症患者を対象にした、二重盲検、プラセボ対照の第III相臨床試験であるsolanezumabの2つのEXPEDITION試験において、認知機能および日常生活機能に関する主要評価項目が達成されませんでした。
・ イーライリリーによって事前に規定された副次解析である併合データでは、軽度のアルツハイマー型認知症患者群において、統計学的に有意な認知機能低下の進行抑制、具体的には34%の進行の抑制が見られました。
・ ADCS によるEXPEDITIONの独立した解析は、2012年8月24日にイーライリリーが発表した主な結果とほぼ同様でした。
・ solanezumabの今後の計画は、規制当局との協議の後に決定されます。

米国インディアナ州インディアナポリス- イーライリリー・アンド・カンパニーは、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症患者を対象とした、二重盲検、プラセボ対照の第III相臨床試験であるEXPEDITION 試験結果の詳細を、本日(米国時間10月8日)発表しました。この発表は、米国神経学会の年次総会において、ベイラー医科大学の神経学教授で、Alzheimer's Disease Research Effie Marie Cainセンター理事長を務めるラッシェル・ドゥーディー博士が、Alzheimer’s Disease Cooperative Study(以下ADCS)として独立的な立場で解析したEXPEDITION 試験結果の発表に続くものです。ドゥーディー博士は、ADCS運営委員会のメンバーです。

イーライリリーは、生データ(EXPEDITION試験で集積された全データ) をADCSに提供し、その後、ADCS の統計専門家がこれらのデータを独立して解析しました。これらの結果が本日の会議で発表されました。

ドゥーディー博士は今回の解析結果について、「アルツハイマー型認知症の研究は、困難を極めています。しかしsolanezumab の第III相臨床試験から得られた結果は、ADCS チームにとって励みになるものでした。アルツハイマー病治療の標的である脳内アミロイドについて理解する上で、医学、学術および科学関係者にとって重要な一歩を示すものです。」と述べています。

イーライリリーはADCS と長年にわたる関係を維持しており、solanezumabの第III相臨床試験データの独立した解析をADCSが実施することは、2つのEXPEDITION試験の主要結果を確認する前に決定されました。

イーライリリーによるEXPEDITION1試験の結果
EXPEDITION1試験は、軽度から中等度のアルツハイマー型認知症患者を対象に、認知機能と日常生活機能の2つの主要評価項目(Alzheimer’s Disease Assessment Scale- Cognitive subscale [ADAS-Cog11]-認知サブスケール、及びAlzheimer’s Disease Cooperative Study-Activities of Daily Living [ADCS-ADL]-日常生活スケール)に基づいて設計されました。

イーライリリーの事前に規定された副次解析では、solanezumabを投与した軽度のアルツハイマー型認知症の患者群は、プラセボ群と比較し、ADAS-Cog11による測定で、認知機能低下の進行抑制が見られ(p=0.008)、18ヶ月の試験終了時において42%の低下抑制を示しました。一方、日常生活機能の低下(ADCS-ADL)においては、統計学的な有意差は示されませんでした。

イーライリリーによるEXPEDITION2試験の結果
EXPEDITIO1の結果に基づき、イーライリリーは、軽度のアルツハイマー型認知症の患者を対象としたADAS-Cog14による評価を主要評価項目として設定するため、EXPEDITION2のデータベースを固定する前にその統計解析計画書を修正しました。ADAS-Cog14 は14項目で構成されており、軽度のアルツハイマー型認知症患者に関連する評価項目が3項目追加されています(1)。EXPEDITION2の試験終了時には、solanezumabを投与した軽度患者群では、プラセボ群と比較して、20%の認知機能低下の進行抑制が見られました。しかし、この差は統計学的に有意なものではありませんでした(p=0.120)。また事前に規定されたADCS-ADL副次解析では、solanezumabを投与した軽度の患者群では、プラセボ群と比較して、19%の日常生活機能低下の進行抑制が見られましたが、統計学的に有意な差ではありませんでした(p=0.076)。

イーライリリーによるEXPEDITION1試験およびEXPEDITION2試験の併合解析結果
事前に規定された併合データを用いた副次解析では、軽度の患者群は、プラセボ群と比較し、ADAS-Cog14測定において34%の認知機能低下の進行抑制(p=0.001)が示されました。また、ADCS-ADL測定において19%の日常生活機能低下の進行抑制が見られましたが、プラセボ群に比べて統計学的に有意な差は示されませんでした (p=0.057)。

EXPEDITION試験では、いくつかの異なるバイオマーカーも評価されました。これらバイオマーカーの中には、solanezumabの有効性を示唆するものもありました。これらの追加データは、ADCS により、 2012年10月29日に、モナコのモンテカルロで開催されるアルツハイマー症臨床試験 (CTAD)会議、あるいは、その後に実施される学術会議において発表される予定です。

EXPEDITION試験において、solanezumab 群で少なくとも1%以上に発現し、かつプラセボ群よりも統計学的に有意に多く見られた有害事象は、狭心症(0.2 %に対し1.1%)のみでした。血管原性浮腫の発現率は約1%で、solanezumab群で11名、プラセボ群で5名に発現し、 統計学的に有意な差はありませんでした。

イーライリリーのシニア・バイスプレジデント兼バイオ・医薬事業本部プレジデント デイビッド・リックスは次のように述べています。「アルツハイマー型認知症は世界中で何百万人もの人々を苦しめている複雑な病気です。アルツハイマー型認知症は、患者さんやご家族、そして私たちの社会に多大な負担をもたらします。今後の道のりはまだ明確ではありませんが、これらの軽度患者群のデータは、潜在的な治療選択肢への一歩を提示できる可能性があると信じています。」

主要評価項目(2)について
ADAS-Cogは、認知機能の治療効果を検出するために行われる重要な臨床試験に適用される標準ツールで、記憶、行為、言語に関する副次試験で構成されています。ADAS-Cogが高いほど、認知障害が高いことを示します。ADCS-ADLでは、本や雑誌を読む、余暇の活動、家事などの日常生活における活動を測定します。ADCS-ADL のスコアが高いほど、機能障害が低いことを示します。

EXPEDITION試験について
EXPEDITION臨床試験は、世界16カ国での軽度から中等度のアルツハイマー型認知症患者を対象にした二重盲検、プラセボ対照の2つの第III相試験で構成されています。いずれのEXPEDITION 試験のプロトコールにおいても、軽度のアルツハイマー型認知症は、基準値となるミニメンタルステート試験(Mini-Mental Status Examination,MMSE)のスコアが20 から26 、中等度のアルツハイマー型認知症は、ベースラインのMMSE スコアがMMSE 16 から19と定義されています。

EXPEDITION1試験とEXPEDITION2 試験の試験デザインは同じです。55歳から94歳までの患者が試験の対象で、EXPEDITION1では1,012 名、そしてEXPEDITION2 試験では1,040名の患者が登録されました。患者は18ヶ月間、400mg のsolanezumabかプラセボを4週間ごとに点滴投与されました。いずれのEXPEDITION試験においても、試験期間中、患者は安定した標準治療ケア(既存の治療法として定義されている)を維持することができました。これらの試験対象患者の85%以上が、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤かメマンチンあるいはその両方を服用していました。


アルツハイマー型認知症について
アルツハイマー型認知症は認知症の最も頻度の高い形態であり、記憶など認知機能の低下を引き起こします(3)(4)。アルツハイマー型認知症の原因は不明で、この深刻な疾患の進行抑制を示す既承認の治療薬は現在のところなく、特定の症状を軽減する治療選択肢に限られています(2)(3)(5)。国際アルツハイマー病協会(ADI: Alzheimer’s Disiease International)によると、現在の世界の認知症患者数は推定3,560万人で、毎年の新規患者数は770万にのぼります(これは、4秒ごとに1人発生しているということです)(6)。患者数は2050年までに1億1,500万人に達すると推測されています(4)。様々な推定がありますが、米国におけるアルツハイマー型認知症患者数は540万人にも達するという専門家の見解があります(3)。


イーライリリー・アンド・カンパニーについて
イーライリリー・アンド・カンパニーは、米国インディアナ州インディアナポリスに本社を置く、革新を追求する医薬品のリーディング・カンパニーです。世界各国の自社研究施設や外部の優れた科学的研究機関との提携による最新の研究成果を用いて、各治療領域で豊富なポートフォリオの医薬品を開発しています。詳細はホームページでご覧ください。 http://www.lilly.com

このプレスリリースには、solanezumabに関する将来予想に関する記述が含まれています。 イーライリリー・アンド・カンパニーの現時点での見解が含まれていますが、あらゆる医薬品の場合と同様に、開発および商業化の過程には大きなリスクと不確実性が伴います。将来の試験結果や患者における結果が現時点での知見と一致すること、または、solanezumabが規制当局から製品としての承認を取得できる、あるいは商業的に成功をおさめるという保証はありません。これらおよびその他のリスクと不確実性に関する詳細な見解については、イーライリリー・アンド・カンパニーが米国証券取引委員会に提出した届け出書をご参照ください。イーライリリー社は将来予想に関する記述を更新する義務を負いません。
1. Mohs R, Knopman D, Petersen RC, Ferris SH, Ernesto C, Grundman M, Sano M, Bieliauskas L, Geldmacher D, Clark C, Thal LJ, and the Alzheimer’s Disease Cooperative Study. Development of cognitive instruments for use in clinical trials of antidementia drugs: additions to the Alzheimer’s Disease Assessment Scale that broadens its scope. Alzheimer Dis Assoc Disord 1997;11(Suppl 2):S13-S21.
2. Robert P, Ferris S, Gauthier S, Ihl R, Winblad B, Tennigkeit F. Review of Alzheimer’s disease Scales: Is There a Need for a New Multi-domain Scale for Therapy Evaluation in Medical Practice?. Alzheimer’s Research & Therapy. 2010; 2(24): 1-13.
3. National Institute of Neurological Disorders and Stroke. “Dementia: Hope Through Research.” Available at: http://www.ninds.nih.gov/disorders/dementias/detail_dementia.htm#1908919213. Accessed on August 13, 2012.
4. Alzheimer’s Association. “2012 Alzheimer’s Disease Facts and Figures.” Available at: http://www.alz.org/downloads/facts_figures_2012.pdf. Accessed on August 13, 2012.
5. Perrin, R., et al. “Multimodal techniques for diagnosis and prognosis of Alzheimer’s disease.” Nature 2009 (461); 916-922.
6. Alzheimer’s Disease International. “Dementia Statistics.” Available at: http://www.alz.co.uk/research/statistics. Accessed on August 13, 2012. 

注: 日本もEXPEDITION1試験およびEXPEDITION2試験に参加しています。


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