国内初!オンライン管理型心臓リハビリシステムの医師主導治験を開始
PR TIMES / 2020年7月8日 17時40分
【記者発表:7月10日(金)11時00分~@ZOOMまたは医学系研究科(吹田キャンパス)】
大阪大学 大学院医学系研究科の坂田泰史 教授(循環器内科学)らの研究グループは、このたび、独立行政法人医薬品医療機器総合機構(PMDA)に治験届を提出し、心疾患に対するオンライン管理型心臓リハビリテーション医療機器(通称:RH-01)の医師主導治験を開始する運びとなりました。
これはリハビリ領域における遠隔医療として国内初の医師主導治験となります。
本治験は、2019年に国立研究開発法人日本医療研究開発機構(以下「AMED」)から「医療機器開発推進研究事業※1」の支援を、株式会社リモハブ※2より機器提供支援を受けています。
[画像1: https://prtimes.jp/i/36290/10/resize/d36290-10-101749-2.png ]
●治験実施に至った背景
日本における年間総死亡数のうち19万6,113人の原因が心疾患であり(死因別死亡数全体の第2位15.2%)、その中でも最多となっているのが心不全(7万1,820人)と報告されています。日本における心不全患者数は120万人以上と推定されており、高齢者に多い疾患であることから今後もさらなる増加が見込まれています。このような患者さんの心肺機能を改善させるため、通院下での心臓リハビリテーション※3が行われてきましたが、実施できている患者さんはわずか1割未満に留まっています。その主な理由として、患者さんが高齢であるが故に頻回の通院が難しいことが挙げられます。
このような課題から、坂田泰史教授らの研究グループは在宅での心臓リハビリテーションを可能とするオンライン管理システムの研究開発を行ってきました。本治験では、頻回の通院が困難な心疾患患者さんに対し、在宅における有効かつ安全な心臓リハビリテーションを実施できる環境を構築するため、オンラインでのモニタリングを可能とする心臓リハビリテーションシステムの有効性と安全性を検証します。医療上のニーズはさることながら、IoT技術を活用することで医療資源の効率化を図ることができ、Society 5.0※4の流れに沿ったオンラインでの管理型リハビリテーションという新しい医療モデルとなることが期待されます。
また、RH-01が普及すると、ウイルス等感染症(COVID-19など)の拡大などの状況下においても、外出による感染のリスクを低減し自宅で心臓リハビリテーションを実施することができることから、質の高い医療を継続して受けることが可能となります。
●記者発表のお知らせ
本治験の詳細に関して、7月10日(金)11時から大阪大学大学院医学系研究科(吹田キャンパス)にて記者発表を行います。ぜひともご取材の程、よろしくお願い申し上げます。
※会場設営の関係上、7月9日(木)17時までに取材連絡を、FAXまたはEmailで送付願います。
【日 時】 令和2年7月10日(金) 11:00~12:00
【形 式】 会場参加 もしくは オンライン参加 をお選びいただけます。
【会 場】 大阪大学 大学院医学系研究科 共通棟3F 中会議室(吹田キャンパス)
【発表者】
坂田 泰史(大阪大学 大学院医学系研究科 循環器内科学 教授)
谷口 達典(大阪大学 国際医工情報センター 特任研究員、株式会社リモハブ 代表取締役)
[画像2: https://prtimes.jp/i/36290/10/resize/d36290-10-773849-1.png ]
●用語説明
※1 医療機器開発推進研究事業
アカデミアにおける基礎研究成果を用いた革新的な医療機器(医療機器プログラムを含む)の研究開発を行い、企業への導出につながる成果、または医療機器の薬機法承認につながる成果を出し、最終的に産学官連携により実用化(製品化)を目指すことを目標とした事業。
※2 株式会社 リモハブ
事業内容: 遠隔心臓リハビリテーション用機器の企画、開発、製造、販売およびリース業
本社所在地:大阪府大阪市 代表取締役:谷口 達典(たにぐち たつのり)
※3 心臓リハビリテーション
心疾患の患者さんが、家庭生活や社会生活にスムーズに復帰できるように、再増悪防止を目的として行う総合的活動プログラム。運動療法や生活指導・カウンセリングなどを含み、運動療法は、医療者の管理のもと、適切な負荷及び時間で実施される。
※4 Society 5.0
狩猟社会(Society 1.0)、農耕社会(Society 2.0)、工業社会(Society 3.0)、情報社会(Society 4.0)に続く、新たな社会を指すもので、第5期科学技術基本計画において日本が目指すべき未来社会の姿として初めて提唱。IoT(Internet of Things)で全ての人とモノがつながり、様々な知識や情報が共有され、今までにない新たな価値を生み出すことで、少子高齢化、地方の過疎化、貧富の格差などの課題克服を目指し、希望の持てる社会、世代を超えて互いに尊重し合あえる社会、一人一人が快適で活躍できる社会を実現する取り組み。
●お問い合わせ
株式会社リモハブ 広報担当
E-mail:info@remohab.com
URL:https://www.remohab.com/
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