シリーズB追加ラウンドとして5.7億円の資金調達を完了
PR TIMES / 2024年11月18日 10時45分
ディスプレイ業界が注目する「レーザー版有機EL」の開発を加速
株式会社KOALA Tech(福岡県福岡市西区、代表取締役:ファティマ・ベンシュイク)はシリーズB追加ラウンドとして、既存投資家である「九州広域復興支援ファンド」、株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズ、Propagator Ventures AS、新規投資家である京都大学イノベーションキャピタル株式会社、ゆうちょ Spiral Regional Innovation Fund、九州電力株式会社、株式会社ゼンリンフューチャーパートナーズ、グローブアドバイザーズベンチャーズLLP、株式会社エイチ・アイ・エスなどから合計5.7億円の資金調達を完了したことをお知らせいたします。昨年の調達と合わせて当社のシリーズB累計調達金額は総額9.2億円となります。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/45488/10/45488-10-04c118180138e35ce8a462994b00a4f7-3900x2007.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
●資金調達の背景と目的
KOALA Techは、広く普及しているスマートフォンディスプレイ用の有機EL(OLED)技術を基盤に、いわゆる「レーザー版有機EL(注)」と呼べる発光素子の実用化を目指しています。この技術により、スマートグラスなどのXRデバイスや医療用ウェアラブル機器において、従来技術では困難だった高輝度の画像表示や高精度な測定が可能になることが期待されています。
(注)有機半導体レーザーダイオード(Organic Semiconductor Laser Diode, OSLD)
KOALA Techは、2024年5月に米国カリフォルニア州で開催されたSID Display Week 2024において、権威あるDistinguished Paper Award(優秀論文賞)を受賞しました。この受賞は、当社が開発した新しい青色発光素子が、ディスプレイ分野において新たなソリューションとして高い注目を集めた結果です。SID Display Weekを機に、業界内での関心が高まっており、青色に続く赤色、緑色の発光素子を迅速に開発し、ディスプレイ技術としての可能性をより具体的に示すことが急務となっています。
これまでKOALA Techの開発資金は、主に九州関連の投資家の支援によって支えられてきました(注)。九州の大学発シーズを基に、グローバル市場への展開を目指す当社のビジョンに共感をいただいています。今回も、九州に基盤を持つ投資家や、地方発のイノベーション、大学発シーズの成長を支援する投資家から協力を得ることができました。
(注)累積外部調達金額の約55%
調達した資金を活用し、3色発光素子の開発を早期に完了させ、ディスプレイソリューションとして検証を進めるとともに、発光寿命などの特性向上に取り組んでまいります。研究開発、事業開発の体制拡充に着手しており、調達した資金は開発を担う優秀人材の確保にも充当されます。
KOALA Tech採用ページ https://www.koalatech.co.jp/team/#recruitment
●将来の展望
スマートフォンに次ぐ次世代プラットフォームデバイスとして、スマートグラスを含むXRデバイスの普及が期待されています。完全にハンズフリーで利用できるウェアラブルデバイスが広まることで、農業、漁業、建設、運輸など、スマートフォンでは片手が塞がってしまい恩恵を十分に享受できなかった業界に加え、ヘルスケア、教育、観光など、リアルな風景とバーチャルな画像がシームレスに一体化することで新たな体験価値を提供できる業界で、大きな変革が期待されます。
しかし、こうしたデバイスの普及には、軽量化、小型化、高画質化、低消費電力化といった技術的な課題の解決が必要です。
KOALA Techは、これらの課題の根底にあるXRデバイスの光学システム、つまり「画像を光として目に届ける技術」に革新をもたらすべく、「レーザー版有機EL」の実用化に取り組んでまいります。
●投資家コメント
REVICキャピタル株式会社(株式会社地域経済活性化支援機構の100%子会社)
代表取締役 坂本 啓晃
昨年のシリーズBの資金調達に続き、今回の追加ラウンドでも出資させていただきました。KOALA Techが開発を進める有機半導体レーザーは「画質の向上」と「デバイスの小型化・軽量化」を同時に実現可能な九州大学発の次世代レーザー技術です。直近では有機半導体レーザーをスマートグラスなどのウェアラブルデバイス等への実装を目指して研究開発に取り組んでおられます。本件により次世代を担う産業創造に貢献し、また地域における大学発技術の社会実装を通じ、周辺地域における経済活性化に寄与することを期待しております。
株式会社FFGベンチャービジネスパートナーズ
投資事業部 マネージャー 大原 未流斗
前回ラウンドに続き、3回目の出資をさせていただけたことを大変嬉しく思っております。世界初の有機半導体領域において、CEOファティマさんを筆頭としたグローバルなチームが、九州からグローバル市場への展開を目指しています。昨年には開発が大きく進捗し、米国や韓国のビックテックからも注目されています。
日本を代表するスタートアップに成長することを信じて、今回ご出資いただいた株主の皆様と一層連携しながら、弊社も全力で伴走してまいります。
京都大学イノベーションキャピタル株式会社
投資部 投資部員 大林 正佳
次世代のモビリティや情報通信端末において透明ディスプレイの市場が拡大していますが、太陽光下にて情報表示が困難である事が課題となっています。KOALA Techが開発したOSLDは輝度に優れる事から、屋外環境下での視認性を解決する事が期待されます。当社は、国立大学の研究成果の社会実装を目指すスタートアップに対し、投資活動を通じた支援を引き続き行ってまいります。
Spiral Innovation Partners株式会社 / ゆうちょ Spiral Regional Innovation Fund*
General Partner 鎌田 和博 / Associate 水野 翔
KOALA Techの有するOSLDは光の直進性、単色性に極めて優れており、ARをはじめとするXRデバイスの爆発的な普及にあたっては欠かせない技術と考えています。2019年に九州大学が世界で初めてOSLDの実証に成功しており、同大学のシーズをベースに研究開発を進めるKOALA Techが、OSLDの社会実装に最も近いプレーヤーだと弊社は確信しております。
また、ゆうちょ Spiral Regional Innovation Fundでは、地域発のスタートアップへの出資を1つの柱としており、九州発の同社による世界初の壮大なチャレンジを全力で応援させていただきます。
*Spiral Innovation Partnersが、無限責任組合員としてゆうちょ Spiral Regional Innovation Fundを運営
Propagator Ventures AS
パートナー アンドレアス・エンブレム
アジア並びに日本における初めての投資機会であるKOALA Techに再度出資をすることができ大変嬉しく思っております。この度の追加出資は、KOALA Techの経営チームに対する信頼と有機半導体レーザーの開発進捗に対する評価の表れです。KOALA Techが、この技術の実用化を成し遂げ、先端エレクトロニクスの様々な分野で大きな変革をもたらす可能性に対して、一層期待が膨らんでいます。
九州電力株式会社
TS統括本部 イノベーショングループ長 米村 優
Koala Techの有機素材とレーザーを融合させた世界初の技術は、スマートグラスをはじめとした多様な市場において大きな可能性を秘めており、将来のスマート社会の実現に不可欠な技術となることが期待されます。当社は、この技術を使った製品、サービスによる電気事業や情報通信事業、新たな事業等への活用にも期待を寄せています。今後も大学発ベンチャー企業との共創を一層強化、新たな事業・サービスの創出を通じて九州経済の活性化と持続可能な発展に寄与したいと思っています。
株式会社ゼンリンフューチャーパートナーズ
プリンシパル 立花 拓紀
この度、KOALA Tech社に対して出資できたこと大変嬉しく思います。KOALA Tech社が開発する有機半導体レーザー技術は、グローバルに拡大が見込まれるスマートグラス市場を支える次世代の光源として期待されています。九州大学安達教授をはじめとする研究チームの成果を基にしたこの革新的な技術が、エレクトロニクス分野の大きな変革をリードしていくことを期待しております。
株式会社エイチ・アイ・エス
新規事業統括本部 本部長 海津 誠之
この度のKOALA Techへの出資を通じて、革新的な「レーザー版有機EL」技術の実用化を支援できることを大変嬉しく思います。スマートグラスを含むXRデバイスの普及は、観光業界においても新たな旅行体験を創出する絶好の機会となります。旅行者は、リアルな風景とバーチャルな情報がシームレスに融合した体験を楽しむことができ、観光地の魅力をより深く理解することが可能になります。今後の技術進展に大いに期待しています。
グローブアドバイザーズベンチャーズLLP
パートナー 秋山 友紀
KOALA Techの有機半導体レーザーがスマートデバイスのディスプレイに光源として使われることで、映画の中の話だと思っていたことの実現が近づいてきていると感じました。
全く新しい技術を有し、世界の大手メーカーからも注目されるKOALA Techは、世界で活躍する可能性のある数少ないディープテック企業の一つだと思います。今回、株主としてご一緒できることを嬉しく思いますし、精一杯応援して行きたいと思います!
株式会社BANSOU
投資担当 江口 知明
Koala Techが開発を進める有機半導体レーザーについて初めてお話を伺った際、その大きな可能性に胸が高まりました。今後、成長が予想されるマイクロディスプレイ市場において、九州から世界へ飛躍するKoala Techのさらなるご活躍を心より期待しています。
白石 崇宏
Koala Techは九州発のディープテック企業として、革新的な有機半導体レーザー技術を推進しています。この技術は、先進的な市場での競争力を高めるだけでなく、地域経済の発展にも寄与するものと確信しています。九州の地から世界に挑戦するKoala Techの成長を心より期待しています。九州が誇る技術力を活かし、未来の産業をリードする存在になることを楽しみにしています。
●KOALA Techについて
当社は、2019年3月に設立された九州大学発ディープテックスタートアップです。有機光エレクトロニクスの世界的権威である九州大学・安達千波矢教授の業績を礎に、安達研究室のメンバーを中心に創業しました。30年近く夢の技術と言われた「有機半導体レーザー」の実用化に挑戦するため、少数精鋭ながら、欧州やアジアの優秀人材が集結して開発を進めています。2022年には経済産業省J-Startup KYUSHUの初回33社に選定されました。
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