南スーダンの飢餓の拡大に警鐘 早期の資金拠出を要請
PR TIMES / 2024年11月8日 14時15分
【ジュバ】国連世界食糧計画(WFP)は、南スーダンにおける来年の活動資金を早期に拠出するようドナーに要請します。支援食料を前倒で準備、備蓄し、2025年以降のコスト高騰や飢餓の悪化を避けるためです。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/145289/12/145289-12-a68c38250b7dfa4ab3f9249741d573bc-800x451.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
この要請は、WFPと国連食糧農業機関(FAO)が発表した「飢餓の『ホットスポット』報告書」の発表を受けたものです。同報告書では、南スーダンが飢餓と死を防ぐために人道支援が欠かせない「最も懸念される国」として特に警戒が必要としています。
来年の人道支援で供給する食料が現在南スーダンに全くない状態であり、WFPは支援食料を前倒して準備するために4億400万米ドルの資金を必要としています。これができなければ、孤立したコミュニティを支援するために来年後半に高額な空中投下に依存せざるを得ず、最も深刻な飢餓に直面している人々への支援が滞る可能性があります。
「支援資金を受け取ってから、実際に飢えた人々の手元に食料として届けるまでに数ヶ月かかることがあります。南スーダンの限られた道路網は通年で通ることが不可能で、特に食料不安が最も深刻な東部と中部ではその傾向が顕著です」と、WFP南スーダン事務所のショーン・ヒューズ代表代理は述べています。
今年中に資金が提供されれば、WFPは12月から来年4月までの短い乾期の間に、陸路で食料を飢餓の深刻な地域に事前に配備できます。
「空中投下はWFPにとって常に最後の手段です。飛行機に1ドル費やすごとに、飢えた人々のための食料に1ドル使われないことになります。しかし、シンプルな解決策があります。大雨と洪水でコミュニティが孤立する前に、陸路で食料を届けておくのです」とヒューズ代表代理は言います。
今年、WFPは飢餓のニーズに応えるため、空中投下する食料支援量を倍増し、約3,000万米ドルの追加コストが発生しました。適時に食料が現地になかったためです。これに対し、2019年には、ドナーからの寛大な支援とタイムリーに食料が到着したおかげで、空中投下を70%削減することができました。
南スーダンでは、すでに人口の56%(710万人)が食料不安を計測する標準の「総合的食料安全保障レベル分類(IPC)」の「急性食料不安」(IPC3)以上のレベルにあり、通常5月から始まるリーンシーズン(1年で食料が最も不足する収穫前の時期)に食料不安が悪化する可能性が高いです。この悪化は、食料価格の高騰、深刻な経済危機、紛争や不安定な治安、スーダンからの避難民の流入、洪水などが原因です。
世界的な政情不安が人道的ニーズを増大させている中、WFPは南スーダンでの支援対象者数や1人当たりの支援量の削減を余儀なくされています。2024年のリーンシーズン中に一定の支援を受けられたのは、飢餓に直面している710万人中わずか38%(270万人)で、大半が半分の配給しか受けていません。WFPが可能な限り多くの脆弱な人々に支援を届けるためには、運営コストの削減が不可欠です。
編集者への注記:
南スーダンでの人道支援輸送ルートには、道路、川、空中投下が含まれます。しかし、道路輸送陸路は年に数ヶ月しか利用できず、河川輸送は時間がかかり、輸送量も限られます。南スーダンでの空中投下は、道路輸送に比べて17倍もの費用がかかり、同じ時間枠で運べる物資の量もはるかに少ないです。
南スーダンのリーンシーズンは毎年5月から8月ごろで、収穫直前のこの時期はコミュニティで最も食料不足に陥り、飢餓が増加する期間です。
2024年には、危機的な食料不足に続く大規模な洪水が発生し、農作物が壊滅的な被害を受け、コミュニティ全体が避難を余儀なくされました。WFPは人道支援を拡大し、洪水の影響を受けた120万人以上を支援しました。
写真のダウンロードはこちら
動画素材のダウンロードはこちら
南スーダンの地図はこちら
# # #
国連世界食糧計画(WFP)は、世界最大の人道支援機関であり、緊急時の命を救うと共に、紛争、災害、気候変動の影響から立ち直る人々の平和、安定、繁栄への道筋を食糧支援を通じて築いています。
企業プレスリリース詳細へ
PR TIMESトップへ
この記事に関連するニュース
-
深刻な飢餓のホットスポット5か所で、紛争による飢きんと壊滅的な飢餓がもたらされると警告
PR TIMES / 2024年11月7日 16時40分
-
マイケル・コース、国連世界食糧計画とのパートナーシップにおけるネクストチャプターを発表
PR TIMES / 2024年10月21日 13時45分
-
危機が深刻化するシリア レバノンの戦火から逃れる人々の流入に伴い支援を要請
PR TIMES / 2024年10月19日 16時40分
-
10月16日は「世界食料デー」~国際NGOプラン・インターナショナルが、世界的な未曽有の食料危機に警鐘
PR TIMES / 2024年10月16日 14時45分
-
戦闘開始から1年 いまだかつてない人道危機の苦境の中で「パレスチナ緊急支援募金」への更なる協力のお願い
PR TIMES / 2024年10月10日 21時40分
ランキング
-
1闇バイト掲載疑惑に「タイミー」反応も... 「勤務日までに全件チェック」に心配の声
J-CASTニュース / 2024年11月8日 15時10分
-
2ウエルシア薬局に不正アクセス=4万人の情報漏えいか
時事通信 / 2024年11月8日 16時48分
-
3脳科学者が語る「誰もが"老害"になる」悲しき必然 自分もすでに「老害脳」化が始まっていたら…?
東洋経済オンライン / 2024年11月8日 16時0分
-
4「水素調理」に「水素栽培」…旅館やホテルが続々“水素”を導入するワケとは?【THE TIME,】
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年11月8日 14時0分
-
5チロルチョコ「虫混入?」騒動対応が見事すぎた訳 迅速な対応と、消費者コミュニケーションの妙
東洋経済オンライン / 2024年11月8日 18時30分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください