1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. 経済
  4. プレスリリース

東京オフィス賃料 4四半期連続で上昇 2013年第1四半期 (1‐3月)

PR TIMES / 2013年5月21日 14時43分

アジア パシフィック プロパティ ダイジェスト日本版

総合不動産サービス大手のジョーンズ ラング ラサール株式会社(本社: 東京都千代田区、代表取締役社長 河西利信 略称: JLL)は、不動産市場の需給、空室状況、賃料・価格動向を独自に分析し、12ヵ月予測をまとめたアジア太平洋地域の不動産調査レポート「アジア パシフィック プロパティ ダイジェスト(APPD)日本版 2013年第1四半期」を発表しました。東京・大阪マーケット及びアジア太平洋地域の概要は、以下の通りです。なお、今期より東京のホテルマーケットの概要も追加しました。

東京のAグレードオフィス市場


賃料


月額坪当たり31,282円(共益費込)。前期比0.7%、前年比2.6%上昇。4四半期連続の上昇で、緩やかであるものの持続的な上昇が継続。


空室率


4.4%。前期比0.2ポイント、前年比0.5ポイント上昇。


ネットアブゾープション※ 


190千m2 (前期:23千m2 、前年同期:145千m2 )。事業継続性の強化等を理由に立地やスペックのより高い建物へ移転する動きも引き続きみられたが、大勢は当四半期に竣工した新規供給への移転を反映。


供給


第1四半期の新規供給は5棟で合計208千m2 。ストックは前期比3.3%増加。


12ヵ月見通し


企業センチメントの改善、円高修正、外需の緩やかな好転予測等を受け需要は緩やかに回復。2013年通年の新規供給は過去10年平均と比べ70%程度の水準、竣工時期も第1四半期に集中していることから、空室率は下半期にかけて低下傾向で推移。賃料は緩やかな上昇傾向を維持。賃料上昇に加え金融緩和等を背景に活発な不動産投資活動が継続する見通しから、利回りは低下傾向、価格は緩やかな上昇の見通し。

※ 当期中に新たに賃貸された床面積から当期中に退去した床面積を控除したネットの床面積

大阪のAグレードオフィス市場


賃料


月額坪当たり15,752円(共益費込)。前期比0.3%、前年比0.8%ともに下落。下落は7四半期連続だがこの間前期比マイナス幅は0.5%未満まで縮小。


空室率


6.2%。前期比0.2ポイント、前年比1.1ポイント上昇。


12ヵ月見通し


新政権の掲げる経済政策、外需の好転、円安に支えられて需要は持ち直し。2013年通年の新規供給は過去5年平均の2倍以上の規模で、ストックは前年比12%増加も、2014年以降の新規供給は限定的。このため、空室率は一旦上昇後低下の見通し。賃料は弱含みで推移も底打ちに近づき、2013年末までには上昇に転じる可能性も。価格は賃料に先行して上昇、その上昇率は賃料よりも高くなる見通し。

弊社リサーチ事業部長の赤城威志は、「東京Aグレードオフィスの賃料は4期連続の上昇で上昇幅も徐々に加速しています。売買市場では、昨年末の新規J-REITの上場を含め活発な動きが更に目立ってきています。2013年は新政権による景気刺激策及び金融緩和策により更なる経済状況の改善が期待されることから、実物資産たる不動産の市場全体へもポジティブな影響が見込まれ、本格的回復への期待が一層高まっています。」としています。

東京のリテール(商業施設)市場


賃料


月額坪当たり65,551円(共益費込)。前期比3.6%、前年比3.4%ともに上昇。 上昇は2四半期連続。銀座・表参道エリアともに単価の高い低層階で上昇がみられたため上昇率は加速。


価格


前期比6.4%、前年比5.6%上昇し投資利回りは低下。賃料同様、2四半期連続の上昇で上昇率も加速。


12ヵ月見通し


株価上昇等を背景に百貨店での高額商品の売上増、雇用環境の改善や外需の回復による消費者心理の改善、外国人観光客の購買増加が続いている中高額商品を扱う店舗の出店が活性化。一方、開発余地が限られることから新規供給は引き続き限定的。賃料は引き続き緩やかに上昇。国内外の投資家の間でも東京のリテール物件に対する関心が高まっており、投資利回りには今後も低下圧力がかかる。賃料上昇とも相まって、価格は堅調に上昇する見通し。

東京のロジスティクス(物流)市場


賃料


月額坪当たり5,839円(共益費込)。前期比0.1%、前年比0.5%の上昇。上昇は7四半期連続で緩やかな上昇基調。


12ヵ月見通し


物流効率化の流れや、好調が続く通信販売業の売上動向、コンテナ取扱個数の増加等を受け、新型物流施設の賃貸需要は引き続き堅調に推移。一方で、新規供給は開発用地が限られるため引き続き限定的。よって今後も需給のひっ迫が継続、賃料は緩やかな上昇傾向が継続する見通し。

東京のホテル市場
要約


景気回復とともに客室需要が増加

2013年第2四半期は4ツ星及び5ツ星ホテルの新規開業の予定なし

平均客室単価(ADR)と客室稼働率の伸びに支えられ一日当たり販売可能客室数当り宿泊売上(RevPAR)が上昇


需要


円安と、近隣アジア諸国と結ばれたオープンスカイ協定による日本での航空便発着数の増加が追い風となり、2013年1‐2月の訪日外客数累計は140万人(対前年同期比13.4%増)に増加。また、景気回復、出張需要の増加、格安航空会社の国内線就航による国内旅行者数の増加等により、国内宿泊需要も堅調。


供給


2013年12月御殿山ガーデン ホテルラフォーレ東京が東京マリオットホテルとして新たに開業予定(248室)。その他の主要な4ツ星・5ツ星ホテルの年内新規開業の計画はなし。


運営パフォーマンス


2012年の東京の1日当たり販売可能客室数当り宿泊売上(RevPAR)は2010年比で3.7%上昇。 東京のホテルは2013年1‐2月で継続的な回復を見せ、RevPARは前年同期比12.5%上昇の26,893円。


12ヵ月見通し


震災後の旅行者数回復を鑑みれば、国内外需要は今後も上向きに推移すると期待。平均客室単価(ADR)と客室稼働率の改善が継続し、RevPARの上昇に繋がる見込み。

弊社ホテルズ&ホスピタリティ事業部 マネージングディレクターの沢柳知彦は、「昨今の円安傾向はインバウンド客増加だけでなく日本人のレジャー旅行先を日本内に留める働きがあることから、当面はレジャー客を中心とした需要増加が見込めます。また、外貨建でみた日本ホテル資産はこの半年で約20%安くなっており、海外投資家による投資意欲が強まることで、ホテル売買がより活性化することが考えられます。」としています。

補足:本レポートの日本での調査対象地区は次の通りです。
東京CBD(中心業務地区):千代田区、中央区、港区、新宿区、渋谷区
大阪CBD(中心業務地区):中央区、北区
東京リテール:銀座と表参道のプライムリテールマーケット
東京ロジスティクス:主に東京都のベイエリア(品川区、大田区、江東区)
東京ホテル:特段の説明がない限り東京所在の5ツ星ホテルマーケット


アジア・パシフィック地域の不動産市場: 低迷する賃貸市場、活発化する投資市場


概況


不動産市場は依然として市場によってまちまちのトレンド。法人テナントは引き続きコスト節減に注目。数年前の記録的な水準と比較すると殆どのオフィス市場で賃貸需要低迷が継続。一方、投資家のセンチメントは改善。2013年第1四半期の投資総額は対前年同期比で大幅増加し、殆どの市場で価格が賃料よりも大きく上昇し、利回りは小幅低下。


オフィス


賃貸活動は引き続き低調。金融セクターがまだ低調のままで、香港とシンガポールでは縮小が継続。賃料は域内市場のほとんどで横ばいないし緩やかな上昇となり、賃貸需要の低調と足並みをそろえている。2013年通年での賃料上昇率は一桁台となると予想。


リテール


小売業者の需要は引き続き健全。同域内を通じて国際的小売業者の参入と拡張に支え続けられており、殆どの市場で賃料の上昇が続いている(前四半期比0.5‐2.5%上昇)。2013年通年で殆どの市場で小売業者の需要は健全な水準を維持する見通し、賃料は緩やかながらも上昇継続の見通し。


インダストリアル


小売業販売額が賃貸需要を継続して牽引、輸出関連セグメントも2012年末よりは若干好調。賃料の上昇率は殆どの市場で控えめなペース(前四半期比0.5‐3.5%上昇)。今年の賃料は殆どのコア都市で緩やかに上昇すると予想。


投資市場


投資家の商業用不動産に対する取得意欲は継続して改善。同域内の2013年第1四半期の投資総額は大幅増加の270億米ドル(前年同期比26%増)。殆どの市場が好調、とりわけ日本が域内取引総額の 40%を占め、牽引。また、不動産価格は域内の殆どの市場で上昇し続けるも、北京は2009年第1四半期以降初の下落を記録(前四半期比5.6%下落)。ジャカルタは前四半期比、前年同期比とも最大の上昇率を記録(それぞれ前四半期比9.7%上昇と前年同期比47.0%上昇)。


見通し


法人テナントは短期的には慎重姿勢を維持する見込みも、下半期には景気改善に伴い賃貸活動が改善する可能性。投資家センチメントは2013年を通じ改善の見通し、今年の商業用不動産投資総額は前年比10‐15%増と健全な増加と予想。殆どの市場とセクターで賃料と価格は継続して上昇、上昇率は10%未満の見込み。利回りは小幅低下の見通し。


「アジア パシフィック プロパティ ダイジェスト日本版(APPD) 2013年第1四半期」の詳細はwww.joneslanglasalle.co.jpをご覧ください。

ジョーンズ ラング ラサールについて
ジョーンズ ラング ラサール(ニューヨーク証券取引所上場:JLL)は、不動産に特化したプロフェッショナルサービス会社です。世界中に存在する専門家チームが、不動産オーナー、テナント、投資家に対し、総合的なサービスを提供しています。2012年度のグループ売上高は約39 億ドルにのぼり、全世界70 ヵ国、1,000都市超の顧客に対しサービスを提供しています。 当社はプロパティマネジメントサービスならびに企業向けファシリティマネジメントサービスのリーディングカンパニーとして、約2億4,200万m2 (約7,300 万坪)の不動産を管理しています。 また、2012年の取引額は63億ドルに達しました。ジョーンズ ラング ラサール グループで不動産投資・運用を担当するラサール インベストメント マネジメントは総額477億ドルの資産を運用しています。

ジョーンズ ラング ラサールのアジア・パシフィック地域での活動は50年超にわたり、現在14ヵ国、78 事業所で25,400名超のスタッフを擁しています。弊社は、2012年インターナショナル・プロパティ・アワード・アジア・パシフィック(スポンサー:HSBC)で「最優秀不動産コンサルタント賞(5つ星賞)」を9ヵ国・地域で受賞、 「Highly Commended(称賛に値する企業)賞」を3ヵ国・地域で受賞、また、2012年ユーロマネー・リアルエステート・アワードにおいてアジア太平洋地域の最優秀不動産アドバイザリー部門賞を受賞しました。詳細な情報はホームページをご覧下さい。www.joneslanglasalle.co.jp

企業プレスリリース詳細へ
PRTIMESトップへ

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

記事ミッション中・・・

10秒滞在

記事にリアクションする

デイリー: 参加する
ウィークリー: 参加する
マンスリー: 参加する
10秒滞在

記事にリアクションする

次の記事を探す

エラーが発生しました

ページを再読み込みして
ください