復職時のトラブルは、就業規則の整備・把握で防ぐ
PR TIMES / 2017年9月27日 12時2分
「産業医業務 基礎・実践講座(休職・復職編)」開催レポート
エムステージは、産業医経験の少ない医師向けに、業務のポイントを学ぶことのできるセミナー「産業医業務 基礎・実践講座」を、休職・復職の対応をテーマに9月16日に開催致しました。
■ポイント
休職とは、私傷病で働けない場合に一定の期間“解雇を猶予する”期間のこと
復職時のトラブルを防ぐために、就業規則の整備・把握が必須
産業医は中立!企業側でも労働者側でもない立場を徹底する
[画像1: https://prtimes.jp/i/19504/14/resize/d19504-14-480723-0.jpg ]
■開催の背景
労働人口の減少などから、労働者一人ひとりが健康である必要性がより高まっている現代。特にメンタルヘルスが大きな課題となっています。健康労働政策研究・研修機構の調査によると、過去3年間で落ち込んだり、やる気が起きないなどのメンタルヘルス不調を感じたことがある人が、25.7%と4分の1を占めています。<下図>
東京女子医大の遠藤源樹先生による「病気による年次有給休暇の取得状況に関する実態調査」によると、新規病休者数が最も多いのが「うつ病、適応障害等のメンタルヘルス不調」でした。労働者のメンタルヘルス不調の増加は、休職者の増加にもつながる問題と言えるでしょう。
そこでエムステージでは、「産業医業務 基礎・実践講座」を開催。産業医経験の少ない医師を対象に、休職・復職対応について講義を行いました。
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■講座の主な内容
今回が三度目の開催となる「産業医業務 基礎・実践講座」では、休職・復職対応における産業医の役割と責任について講義を行いました。
特定社会保険労務士の舘野氏、日本医師会認定産業医の山越氏を講師に招き、休職・復職の法的な意味と流れを解説。その後は事例を基にメンタルヘルス疾患・身体的疾患それぞれにおける具体的な対応方法を学び、ロールプレイで参加者に実践していただきました。
♢就業規則の整備と把握
休職とは、私傷病で働けない場合に一定の期間“解雇を猶予する”期間のこと。休職・復職は法律の定めがないため、判断の仕方は各社の基準に委ねられます。そのため産業医は、休職・復職に関する就業規則を把握し、正しく理解しておく必要があります。就業規則に不備がある場合は企業に促し、休職・復職の発生に備えた整備をしておくことが重要です。
♢職場復帰支援の5ステップ
休職から復職するまでの流れは、5つのステップに分けることができます。特にトラブルが起こりやすいのは復職時。その回避のため、休職中に復職手順を確認することが重要となります。
1.休業開始及び休業中のケア
2.主治医による職場復帰可能の判断
3.職場復帰の可否判断及び職場復帰支援プランの作成
4.最終的な職場復帰の決定
5.職場復帰後のフォローアップ
※厚生労働省「心の健康問題により休業した労働者の職場復帰支援の手引き」より
♢産業医の中立性
産業医は企業側でも労働者側でもなく、中立な立場で業務にあたることが期待されています。例えば、企業側から「休職者に退職するよう誘導して欲しい」といった依頼があっても、その意向に沿ってはいけません。あくまで産業医が判断するのは、医学的な見地からの復職可否や復職に際しての就業制限等。6月6日の労働政策審議会建議でも、産業医の独立性や中立性を高める必要性が論じられています。
♢休職・復職対応に不安を感じる医師
「企業側は復職を受け入れにくそう」
「休職・復職対応には正解がないため難しい」
「事例毎に個別の事情があるため判断が難しい」
休職・復職対応についてどのようなイメージを持っているか、講座の参加者にアンケートを取ったところ、上記のようなリアルな声があがりました。経験値が少なく不安を感じている医師に正しい知識を提供する場が今後も必要です。
■参加医師の感想
今回で三度目となる「産業医業務 基礎・実践講座」。これまでのすべての講座に参加されている医師もいらっしゃいます。産業医面談のロールプレイでは、前回学んだ「産業医の役割」を身に着け、人事役からの無理な要求を上手に受け流す医師も見受けられました。
また、産業医未経験の医師は、「実際に産業医業務に挑戦してみようと思った」と感想を送ってくださいました。
■講師プロフィール
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山越 志保(やまこし しほ)
日本医師会認定産業医/労働衛生コンサルトタント(保健衛生)
都内の病院で内科医として勤務しながら、日本医師会認定産業医・労働衛生コンサルタントを取得し、産業医としての業務を開始。これまで多岐にわたる企業で、産業医業務を行っている。現在は、都内大学病院の兼任助教・大学院生として勤務・研究をしながら、株式会社さくら事務所を設立し、臨床と産業医活動を行う。
[画像4: https://prtimes.jp/i/19504/14/resize/d19504-14-655490-3.jpg ]
舘野 聡子(たての さとこ)
特定社会保険労務士/シニア産業カウンセラー/メンタルヘルス法務主任者/株式会社ISOCIA 代表取締役
民間企業に勤務後、社労士事務所に勤務。その後「ハラスメント対策」中心のコンサル会社にて電話相談および問題解決のためのコンサルティング、研修業務に従事。産業医業務を行う企業で、予防のためのメンタルヘルス対策とメンタル疾患の人へのカウンセリングに従事。2015年に社労士として独立開業、エムステージでは産業医紹介事業の立ち上げにかかわる。
■開催概要
「産業医業務 基礎・実践講座(復職対応と就業規則編)」※医師向け
日時:2017年9月16日(土)13:00~15:00
会場:株式会社エムステージ 東京本社
■次回の開催
「産業医業務 基礎・実践講座(産業医の守秘義務)」※医師向け
日時:2017年10月14日(土)13:00~15:00
会場:株式会社エムステージ内会議室
詳細:https://peraichi.com/landing_pages/view/sangyouipro
■会社概要
商号 :株式会社エムステージ
代表者 :代表取締役 杉田 雄二
事業内容:医師人材総合サービス事業(厚生労働大臣許可13-ュ-010928)
医療機関の経営支援事業
企業向け産業医サポート事業
企業向けヘルスケアマーケティング事業
メディア運営
設立 :2003年5月9日
資本金 :6,250万円
所在地 :〒141ー6005 東京都品川区大崎2-1-1 ThinkPark Tower5階
URL :https://www.mstage-corp.jp/
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