遠隔医療眼科網膜モニタリング機器「PBOS」AIによる機械学習の結果、網膜断面画像の3D化成功のお知らせ
PR TIMES / 2020年7月29日 9時40分
窪田製薬ホールディングス株式会社(本社:東京都千代田区、以下「当社」)は、当社100%子会社のクボタビジョン・インク (本社:米国ワシントン州、以下「クボタビジョン」)が開発する遠隔医療眼科網膜モニタリング機器「PBOS」(Patient Based Ophthalmology Suite)におきまして、AI(Artificial Intelligence:人工知能)による機械学習の結果、網膜断面画像の3D化に成功したことをお知らせいたします。
[画像: https://prtimes.jp/i/35167/14/resize/d35167-14-371484-0.jpg ]
網膜の中でも視力を司る視細胞の集中している黄斑部の浮腫などの変性は、通常、医療施設において、精密な断層像が得られる据え置き型のOCT(光干渉断層計)を使って検査をしますが、当社が開発する「PBOS」は、必要最低限の機能に絞ることで超小型化・軽量化し、またネットワーク機能を持たせることで患者さん自身が自宅で網膜の状態を検査することができる遠隔医療の実現を目指しています。
開発につきましては、2020年7月に初期型の量産型試作機が完成しており、現在は3D画像機能を含めた更なる機能改善のため、ソフトウェア改良を行っております。3D画像が作成されることにより、網膜の厚さの測定精度が高まるだけでなく、組織からの滲出された液成分の滞留の有無を検出することが可能となります。これは、現在模索しているパートナー企業との共同開発、商業化に向け、当社製品の価値を高めるものと考えております。
本件について、当社の代表執行役会長、社長兼最高経営責任者の窪田良博士は次のようにコメントしています。
「当社では、眼科領域のビッグデータカンパニーを目指し、データの集積と活用を推進しております。我々のPBOSは、IOT(Internet of Things)を駆使してデータの集積をするだけでなく、AIによる機械学習で3D画像を生成することにも成功しています。世界の眼科医療のクオリティーを更に高めるためにも、一刻も早くこのデバイスを世の中に普及させていきたいと思います。」
PBOSについて
高齢化が進む中で、今後はインターネットの普及に伴って遠隔医療分野が充実することが見込まれます。重度の網膜疾患においては、高価な薬剤を1ヶ月あるいは2ヶ月ごとに繰り返し眼内注射で投与することが多く、最適なタイミングでの治療の実現が課題になっています。こうした背景から、当社では、ウェット型加齢黄斑変性や糖尿病黄斑浮腫等の網膜疾患の患者が、在宅あるいは遠隔で網膜の状態を測定するデバイスとして超小型モバイルOCTを開発しています。インターネットを介して、網膜の構造の変化といった病状の経過を、医師が遠隔で診断できるシステムを確立することにより、個々の患者に最適な眼科治療を実現し、眼の健康維持を目指します。
窪田製薬ホールディングス株式会社について
当社は、世界中で眼疾患に悩む皆さまの視力維持と回復に貢献することを目的に、イノベーションをさまざまな医薬品・医療機器の開発及び実用化に繋げる眼科医療ソリューション・カンパニーです。当社100%子会社のクボタビジョン・インク(米国)が研究開発の拠点となり、革新的な治療薬・医療技術の探索及び開発に取り組んでいます。当社独自の視覚サイクルモジュレーション技術に基づく「エミクススタト塩酸塩」においては、糖尿病網膜症およびスターガルト病への適応を目指し研究を進めております。また、網膜色素変性における視機能再生を目指す遺伝子療法の開発や、在宅・遠隔医療分野(モバイルヘルス)における医療モニタリングデバイス(PBOS)、ウェアラブル近視デバイスの研究開発も手掛けております。
(ホームページアドレス:http://www.kubotaholdings.co.jp)
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