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学校教育改革・カリキュラムマネジメントの視点で考える「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)を導入する目的」とは?千葉県立小見川高校における取組み

PR TIMES / 2020年1月22日 9時25分

2022年度から全国の高校で実施される新学習指導要領 主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)の視点から「何を学ぶか」だけでなく「どのように学ぶか」を校長以下教職員が主体的に考える

一般社団法人日本図解協会(本部:神奈川県大和市、代表:多部田憲彦)は、千葉県立小見川高校(千葉県香取市、校長:田中三郎)と、「図解を用いた対話から、主体的な深い学びを促す指導方法」の共同研究を2019年7月より開始した。この度、2019年12月25日に京都光華女子大学短期大学部ライフデザイン学科長:小山理子先生(博士、教育学、京都大学)を同校に招き「主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)を導入する目的」について教職員と考えるワークショップを開催した。



【なぜ、千葉県立小見川高校と一般社団法人日本図解協会が共同研究を行うのか?】
小見川高校の田中三郎校長先生は、日本図解協会の多部田代表が高校生時代の恩師にあたる。日本図解協会の取組みを田中校長が新聞を通じて把握し多部田と連絡を取り合ったことにより、1998年に多部田が高校を卒業して以来21年ぶりに再会した。2020年度より多部田が産業能率大学経営学部の兼任教員就任にあたり「図解を用いた対話から、主体的な深い学びを促す指導方法」を研究していること、2022年度から全国の高校で実施される新学習指導要領 主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)に向けてアクティブ・ラーンニングの理解を深めたい小見川高校のニーズがマッチし、共同研究を行うことになりました。


【実施内容】
[画像1: https://prtimes.jp/i/35172/14/resize/d35172-14-864282-3.jpg ]



[画像2: https://prtimes.jp/i/35172/14/resize/d35172-14-337993-0.png ]



【主体的・対話的で深い学び(アクティブ・ラーニング)を導入にあたり、なぜ、「目標−手法−評価」の三位一体の改革が必要なのか?】
<京都光華女子大学短期大学部ライフデザイン学科長:小山理子先生のコメント>
「4名の先生からの成果発表を通じて、それぞれの授業の中でのアクティブ・ラーニング導入についての取組内容と課題の共有がなされました。それぞれの各教科で、「個−協働−個」の学習サイクル、「内化−外化−内化」の学習サイクルを実現させる工夫がなされ、授業改善が着実に進んでいることがうかがえました。ここまでは、先生たち個人の力量で授業改善が進みます。しかしながら、カリキュラムマネジメントにつなげていくためには、「どんな生徒を育てたいのか?」、「そのためにはどのような能力を育成しなければならないのか?」、「その能力を育成するためにはどのような手法が必要か?」という3つの問いに対して、共通の認識を持つことが必要です。そこで、短期大学での事例ではありますが、組織としてアクティブ・ラーニングの導入と学修成果の可視化の事例を紹介しました。どのような学生を育成したいのか(目標)、そのような資質・能力を育成するためにはどのような手法が必要なのか(手法)、またどのように評価すべきなのか(評価)といった「目標−手法−評価」の三位一体の改革です。この事例紹介が、小見川高校での組織的なアクティブ・ラーニング導入の推進、ひいては校訓に掲げられている資質・能力の育成のための教育改革の参考になれば幸いです。」


【千葉県立小見川高校先生方のコメント】
<田中三郎校長先生>
「参加した先生たち一人一人への的確なご助言や短大での事例から学校全体としての取り組みについての示唆をいただき、たいへん有意義な時間を過ごすことができました。来年度以降年間を通して計画的にアクティブ・ラーニングを実施するために、2020年1月以降は6つの資質・能力の育成という観点からそれぞれの先生が目的をもってアクティブ・ラーンニングに取り組んでいってもらいたいと思います。本校の重点目標である6つの資質・能力の育成におけるアクティブ・ラーンニングの意義を理解してもらい自発的に取り組む教員を増やしていくボトムアップの取組が定着への近道だと思います。」
[画像3: https://prtimes.jp/i/35172/14/resize/d35172-14-679321-1.png ]

<研究成果発表を行った各科目担当教員>
1、地歴公民担当(S先生)
「今回は2学期に行った授業によって、生徒に起こった変化を中心に発表させて頂きました。まだまだ課題は多いですが、マッピング等の図解を用いたことによって生徒の授業に対する向き方、理解度に良い変化が起きたのは、 個人的には今後につながる実践になったのではと考えています。小山先生に教えて頂いた「授業方法を取り入れる目的を生徒に伝えること」を今後はより意識して授業を展開していきます。また、多部田先生のワークショップを受けて、自分はこのようなことを考えて生徒を育てたいと思っているのだなと、新たな自分に気づかされました。外化によって斬新な発見をすることができるというのは、生徒も同じだと考えられるので、そのような点も念頭に置いて今後の授業.生徒指導等に励みます。」

2、地歴公民担当(H先生)
「今回の実践報告では、1・2学期における生徒の変化(主に定期試験での記述・論述問題)を中心に報告させていただきました。 私自身がまだ、「主体的 対話的で深い学び」(アクティブ・ラーンニング型授業)についての理解を深められておらず、今回の報告・先生方からのアドバイスをどのように生徒に還元できるかを考えながら、授業づくりや校内の研修体制を考えていきたと思います。」

3、福祉担当(I先生)
「発表をしたことによって、日々の授業で何を意識していて、さらにできそうなことは何かを整理することができた。私は、「何を身につけさせたいか」「何のために学ぶのか」が明確にならないことが多いので、生徒に伝えながら自身の確認もしていくことが大事だと感じた。生徒の評価や分析については、やり方自体を各教科で考えなければならないと思っていたが、外部の検査やテストで分析してもらい、結果を使って活動班を組み立てたり、人間性の部分を伸ばす根拠にすることができるとわかった。このことは、各教科のアクティブ・ラーニング型授業への抵抗感を減らし、学校全体で同じ方向を向けるきっかけになるのではないかと感じた。「どのような能力を育てたいか」「なぜその能力が必要なのか」「学校の6つの力」をつなげて考えることは、昨年の若手研修で個々に取り組んだことが、共有されていく感じがしたので、教員の研修でも「個」からの発信を大切にしたい。」

4、英語担当(M先生)
今回、2学期の授業内で行ったディベート活動について発表しました。準備を進める中で、授業での目標や問題点に改めて向き合うことができました。小山先生のお話や多部田先生のワークショップから、「どのような生徒を育てたいか、生徒のどのような資質を伸ばしたいか」というゴールを設定し、活動を取り入れていくことの重要性を学びました。先生方からいただいた貴重なアドバイスを参考に、今後の授業に工夫を加えていきたいと思います。

【なぜ、図解で先生たちの教育目的を可視化する必要があるのか?】
<一般社団法人日本図解協会代表理事:多部田憲彦のコメント>
「2019年7月・8月にかけて行った小見川高校の先生方との対話。11月に行われた公開授業。そして、12月25日の研究成果発表会の3ステップを通じて、先生個々人の創意工夫とたゆまぬ努力により授業改善が着実に進んでいることが理解できました。「アクティブ・ラーニングを導入する目的」については、先生個々人の理解・思いと学校全体としての方向性を擦り合わせる機会を増やすことが、小見川高校での組織的なアクティブ・ラーニング導入の推進に不可欠であると思われます。ポスト・イット(R)︎ふせんと構造三角型図を用いた対話では、「生徒の進路多様性」「生徒の自己実現」「生徒の信頼を得る」が先生方に共通する教育目的であることが可視化されました。共感力・表現力・品格・分析力・継続力・学習力からなる6つの資質・能力の育成を、先生方が理解している生徒の現状(Before)と育てたい生徒像(After)と結びつける取組みが継続されることを期待しております。」
[画像4: https://prtimes.jp/i/35172/14/resize/d35172-14-742484-4.jpg ]

以上。


ーーーーーーー関係者の紹介ーーーーーーー

【千葉県立小見川高校】
大正11年(1922)に小見川町立小見川農学校として設立された時を起点としています。渡辺操先生の無逸塾の創設を起源とするとすでに130年近くになります。略称は「小見高」(おみこう)。1928年の県立移管を経て1951年に現在の校名に改称されました。1997年以降は普通科単独校となっており、2017年4月時点の在校生は489名。水の郷「小見川」に位置する同校のカヌー部、ボート部は全国トップレベルの実力を誇り、卒業後も日本、世界で活躍する多くの選手を輩出しています。また、本校は「小見高古墳トリオ」を定め、広報活動に活用しています。


[画像5: https://prtimes.jp/i/35172/14/resize/d35172-14-237965-5.png ]



【京都光華女子大学短期大学部ライフデザイン学科長:小山理子】
一般企業を経て、京都光華女子大学短期大学部ライフデザイン学科の教員となる。キャリア教育、アクティブ・ラーニングの視点からブライダル、高等教育を研究テーマとし、ブライダル総論、プレゼンテーション演習などの科目を担当している。滋賀県草津市西大路町のホテルボストンプラザ草津と、京都光華女子大短期大学部の学生たちが産学連携で企画したブライダルフェアは関西地区ではテレビ・新聞で取り上げられるほどの取組みに成長している。(京都新聞よりhttps://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/13464

修士(政策科学), 同志社大学、博士(教育学), 京都大学。共著に『アクティブラーニング・シリーズ第2巻アクティフブラーニングとしてのPBLと探究的な学習』 (東信堂)、『プレゼンテーションミニマムエッセンス』(ムイスリ出版)。2019年01月 - 現在, 公益社団法人日本ブライダル文化振興協会, ブライダルコーディネート技能検定委員、2017年09月 - 2018年03月, 愛知文教女子短期大学「生涯保育士養成を目指す大学・地域・保育所の連携型教育プログラム開発事業」, 生涯保育士養成事業委員を歴任。


[画像6: https://prtimes.jp/i/35172/14/resize/d35172-14-759727-6.png ]


【一般社団法人日本図解協会代表理事:多部田憲彦】
1979年千葉県銚子市生まれ。早稲田大学商学部を卒業後、2002年に古河電気工業株式会社に入社。翌年、同社タイ工場の改善を任され、「図解」で会話を繰り返し6ヶ月で改善業務を完了させる。2007年に日産自動車株式会社へ転職し、ルノー日産共同購買本部リージョナル・サプライヤー・パフォーマンス・マネージャーとして海外のメンバーと協働する機会に恵まれる。一方、個人として図解を広める活動を開始。2010年から図解勉強会を主宰、2013年に『図解de仕事術』(明日香出版社)を刊行、翌年からは早稲田大学エクステンションセンター中野校で社会人向け講座の担当などを経て、2018年日産自動車を退職後、現職に。


2019年に新著『図で解りあえる技法』(ソーシャルキャピタル)を刊行し、図解を活用したコミュニケーション教育に力を入れている。また地元銚子市で観光大使を務め、図解で銚子の魅力を可視化する試みを進めている。2020年4月からは産業能率大学経営学部にて「図解で思考力を鍛える」の兼任教員として出講予定。
[画像7: https://prtimes.jp/i/35172/14/resize/d35172-14-456546-7.png ]


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