認知機能低下リスクの低減と栄養に関するガイダンス、および宅配食/ミールキット開発の手引きを作成し、食品関連企業へ提供開始
PR TIMES / 2025年2月3日 11時45分
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター(理事長:荒井秀典、以下 国立長寿医療研究センター)とエーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役CEO:内藤晴夫、以下 エーザイ)は、国立長寿医療研究センターの監修のもと、エーザイが「認知機能低下リスクの低減と栄養に関するガイダンス」(以下、「ガイダンス」)および「認知機能低下リスクの低減に寄与する宅配食/ミールキット開発の手引き」(以下、「手引き」)を作成し、宅配食/ミールキットサービスをはじめとする食品関連企業への提供を開始したことをお知らせします。
健康的な食事は成長や発達、疾患予防など、生涯を通して極めて重要な役割を果たし、近年では、認知症や軽度認知障害(MCI)の予防にも有効である可能性が報告されています。認知機能低下の早期発見と早期対応の重要性に関する理解が高まる中で、適切な食事は認知症のリスク低減の重要な選択肢の一つと考えられています。
国立長寿医療研究センターでは、認知機能の維持や公衆栄養の向上に資する研究成果を、学術的な発表だけにとどめず、社会実装へとつなげていく取り組みを推進しています。エーザイは、40年にわたる認知症領域での研究開発の知見を活かして様々なパートナーと連携することで、認知症に関する課題解決への貢献をめざしています。今回、エーザイは、国立長寿医療研究センターによる監修のもと、8,269件の国内外の認知機能低下リスクを低減する栄養素や食事に関する研究をレビューし、どのような食事が認知機能低下リスクを低減する可能性があるのかについてガイダンスを作成しました。また、認知機能の維持・向上に関連するエビデンスを客観的に評価し、「認知機能低下の原因となる低栄養およびフレイルの防止」「認知機能低下リスクを低減する栄養素」「認知機能低下リスクを低減する栄養バランス」の観点から宅配食/ミールキットメニューの開発に向けた手引きを作成しました。本ガイダンスおよび手引きは、これらを活用し認知症の啓発活動にご協力いただくことに合意いただいた食品関連企業に対し、ご希望に応じてエーザイが提供するものです。国立長寿医療研究センターとエーザイは、宅配食/ミールキットにとどまらず、より多くの食品関連企業と連携していく予定です。
本取り組みは、国の「共生社会の実現を推進するための認知症基本法」に示される共生社会の実現にも寄与するものです。国立長寿医療研究センターとエーザイは、本取り組みを通じ、産官学連携による公衆栄養の向上をめざすとともに、健康寿命の延伸や高齢者が住み慣れた地域で安心して生活を続けられる社会の実現に貢献してまいります。
以上
[参考資料]
1.「認知機能低下リスクの低減と栄養に関するガイダンス」および「認知機能低下リスクの低減に寄与する宅配食/ミールキット開発の手引き」について
エーザイは、WHOが推奨する栄養的介入の観点から、国立長寿医療研究センターの櫻井孝研究所長等の論文を含めた8,269件の国内外論文をレビューし、国立長寿医療研究センターの監修のもと、食品関連企業がアカデミアの知見を活かして新たな事業を行えるよう、「認知機能低下リスクの低減と栄養に関するガイダンス」と「認知機能低下リスクの低減に寄与する宅配食/ミールキット開発の手引き」を取りまとめました。
<認知機能低下リスクの低減と栄養に関するガイダンスの概要>
高齢期は、糖尿病などの生活習慣病を意識した過栄養予防から、フレイル対策を意識した低栄養予防へとシフトする時期であり、同時に認知症の発症リスクが高まる時期でもあります。認知機能低下を伴う高齢者では、嗜好や食生活の変化により過栄養のリスクが高まる場合や、身体機能や活動量の減少等により摂食量が低下して低栄養のリスクが高まる場合もあり、一般の高齢者よりも栄養の過不足が生じやすいといわれています。本ガイダンスでは、国内外の認知機能低下リスクを低減する栄養素や食事に関する研究をレビューし、どのような食事が認知機能低下リスクを低減する可能性があるのかについて理解を深めることを目的としています。
<認知機能低下リスクの低減に寄与する宅配食/ミールキット開発の手引きの概要>
一般の宅配食/ミールキットメニューは、日本人の食事摂取基準(2020年版、最終更新:同年1月21日)や日本食品標準成分表(八訂)増補2023年(同年4月公表)などを参考に策定されています。本手引きは、これらの基準を遵守した上で「認知機能低下リスクの低減に寄与する宅配食/ミールキットメニュー」を開発するための情報を、管理栄養士の方など、メニュー開発される皆さま向けにまとめた参照資料です。
現在、本取り組みの意義に賛同いただき、本ガイドラインと手引きを活用してメニュー、サービス開発を推進している企業は以下のとおりです※。また今後も多くの企業様との連携ができることを期待しています。
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/63841/14/63841-14-8182479b6693b44f005088edc0e85365-1280x335.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
※各社は、エーザイが作成し、国立長寿医療研究センターが監修した「認知機能低下リスクの低減に寄与する宅配食/ミールキット開発の手引き」に基づき、健康弁当やミールキットの開発・製造を行います。なお、開発・製造は各社の責任のもとで実施されます。
2.国立研究開発法人 国立長寿医療研究センターについて
国立長寿医療研究センターは、6つ目のナショナルセンターとして2004年に開設され、2010年に独立行政法人化、2015年に国立研究開発法人化しました。認知症、フレイルなどの老年症候群に対する先進的な医療を我が国で展開するために、老化に関する様々な基礎研究、臨床研究、疫学研究を行っています。
3. エーザイ株式会社について
エーザイ株式会社は、患者様と生活者の皆様の喜怒哀楽を第一義に考え、そのベネフィット向上に貢献する「ヒューマン・ヘルスケア(hhc)」を企業理念とし、この理念のもと、人々の「健康憂慮の解消」や「医療較差の是正」という社会善を効率的に実現することをめざしています。グローバルな研究開発・生産・販売拠点ネットワークを持ち、戦略的重要領域と位置づける「神経領域」「がん領域」「グローバルヘルス領域」を中心とするアンメット・メディカル・ニーズの高い疾患をターゲットに革新的な新薬の創出と提供に取り組んでいます。
また、当社は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)のターゲット(3.3)である「顧みられない熱帯病(NTDs)」の制圧に向けた活動に世界のパートナーと連携して積極的に取り組んでいます。
エーザイ株式会社の詳細情報は、https://www.eisai.co.jpをご覧ください。SNSアカウントX、LinkedIn、Facebookでも情報公開しています。
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