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Quantinuum、量子ボリュームで過去最高値である32,768を達成

PR TIMES / 2023年3月9日 16時45分



※本報道資料は、Quantinuumが2023年2月23日に配信したプレスリリースの抄訳です。

 米国・コロラド州・ブルームフィールド、2023年2月23日 -- 世界最大級の統合型量子コンピューティング企業であるQuantinuum(クオンティニュアム、以下Quantinuum)は、
同社のイオントラップ型量子コンピュータが立て続けに2つの記録を達成したことを発表しました。具体的には、H1-1が量子ボリューム(Quantum Volume, QV)で16,384および32,768を達成しました。量子ボリュームはIBMが開発したベンチマークであり、量子コンピュータの性能を示す指標として業界全体で広く利用されています。

 Moor Insights and StrategyのアナリストであるPaul Smith-Goodson氏は次のように述べています。「量子優位性を実現するために必要な、より大規模で高性能な量子コンピュータの継続的な研究開発において、量子ボリュームは重要な意味を持ちます。
Quantinuumは以前から量子ボリュームを増大させることに重きを置いたことにより、現行のアプリケーションに恩恵をもたらしているだけでなく、量子優位性の達成に向けた業界にとってのベンチマーク的な存在ともなっています。」

 今回の新たな性能向上で、量子電荷結合素子(Quantum Charge--Coupled Device, QCCD)アーキテクチャをベースにしたQuantinuumの量子コンピュータは、量子ボリュームの測定記録を3年弱で8回更新したことになります。これは、Quantinuumが2020年3月にコミットした「量子ボリュームを毎年1桁ずつ増加させる」という公約を達成し続けていることを意味します。

 JPMorgan ChaseのDistinguished Engineer and Head of Global Technology Applied ResearchであるMarco Pistoia博士は次のように述べています。「今回の発表は量子コンピューティングにとって注目に値するマイルストーンであり、まさにQuantinuumの技術力に沿った結果です。我々の研究でも明らかなように、過去数年間、Quantinuumの量子コンピュータを活用して様々なアルゴリズムを開発してきたことで、JPMorgan Chaseは量子コンピューティングの最先端に立つことができていると自負しています。今後も、Quantinuumとともに更なるブレークスルーを起こしていきたいと考えています。」

 Quantinuumは、新たなベンチマークの達成を実現した同社の量子コンピュータH-Seriesに関する技術的改善として、デバイスのレーザーの位相ノイズの低減、2量子ビットゲート誤差とメモリ誤差の低減、キャリブレーションプロセスの要素の改善などを挙げ、その詳細を明らかにしています。また、これらの改善により、アルゴリズムの実行時間が短縮され、量子エラー訂正コードの実行能力が向上し、H-Seriesを使用する科学者や研究者にとってより良い結果につながることについての洞察も共有しました。

 Quantinuumの社長兼COOであるTony Uttely氏は次のように述べています。「我々は、ロードマップにおいて期待通りの位置にいます。当社のハードウェアチームは、あらゆる面で技術的な改善を続けています。そして、量子コンピュータの継続的なアップグレードにより、その成果をすぐにユーザーの皆様に実感していただけるよう努めています。」

 5桁の量子ボリュームは、その低いエラーレート、量子ビットの数、非常に長い回路といった特徴から、リアルタイムの量子エラー訂正(Quantum Error Correction, QEC)にとって非常に有益だと考えられます。QECは大規模な量子コンピューティングにおいて不可欠な要素であり、その探究を現在のハードウェアで行うことができれば、大規模なデモンストレーションをより早く行うことができる可能性があります。

 QuantinuumのSenior Director of Offering ManagementであるJenni Strabley氏は次のように述べています。「我々は、急速な技術の進歩をQuantinuumがどのように達成しているのかをお客様や業界関係者の皆様にご理解いただけるよう、できる限りの努力を行っています。今回発表した結果の根拠となるデータの公開もその一環です。我々の目標は量子コンピューティングを加速させることであり、それは業界全体として取り組むことで初めて達成できることだと認識しています。」

関連情報

・Further details on the Quantum Volume tests
https://quantum-journal.org/papers/q-2022-05-09-707/
・Quantinuum’s GitHub repository for Quantum Volume data
https://github.com/CQCL/quantinuum-hardware-quantum-volume
・Quantinuum’s GitHub repository for hardware specifications
https://github.com/CQCL/quantinuum-hardware-specifications
・Read more about the Quantum Volume achievements in this blogpost
https://www.quantinuum.com/news/quantum-volume-reaches-5-digits-for-the-first-time-5-perspectives-on-what-it-means-for-quantum-computing

Quantinuumについて
Quantinuum は、Honeywell Quantum Solutions のハードウェアと Cambridge Quantum のミドルウェアおよびアプリケーションを併せ持つ世界最大級の統合型量子コンピューティング企業です。科学主導・企業駆動(science led, enterprise driven)で、量子コンピューティングと化学、サイバーセキュリティ、金融、最適化などのアプリケーションの開発を加速しています。エネルギー、物流、気候変動、健康などの分野で、世界で最も差し迫った問題を解決するためのスケーラブルで商業的な量子ソリューションを創造することに重点を置いています。米国、欧州、日本に拠点を有し、350 名以上の科学者を含む 480 名以上の従業員を擁しています。
https://www.quantinuum.com/

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