蓄電池併設高圧発電設備やAI市場単価予測システムを利用した実証成果
PR TIMES / 2024年6月6日 9時0分
「令和5年度再生可能エネルギーアグリゲーション実証事業」成果報告
日本エネルギー総合システム株式会社(本社:香川県高松市、代表取締役:黒淵誠二、以下「JPN」)およびRE100電力株式会社(本社:東京都中央区、代表取締役:黒淵誠二、以下「RE100電力」)は、このたび経済産業省が実施する「令和5年度再生可能エネルギーアグリゲーション実証事業」の実証成果を報告しました。
本実証はJPNがコンソーシアムリーダーを務め、アグリゲーターとしてRE100電力が参画、さらに10社の実証協力者からなるコンソーシアムを編成し臨んだ実証です。今年度は東京・関西・四国・九州電力エリアの出力合計約4,300kWの発電所にて、蓄電池併設の高圧発電設備やAI市場単価予測システム等を用いて、令和4年度の実証ノウハウを活かしインバランス低減や市場取引での収益拡大など計8つの項目において検証を実施。具体的な事業化に向けた採算性や開発コストに焦点をあてた実証結果※1が得られました。
<コンソーシアム実証体制>
[画像: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/113700/14/113700-14-78624f9b1dab906e0b10bc89d1b2c7dd-978x350.jpg?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]
<主な実証成果>
1. 共通実証
「インバランスの低減」の実証は、発電予測モデルの見直しと実績データの追加により昨年度より予測精度が向上し、AIモデルを用いた実需給に近い予測ほど予測誤差が小さくなる結果が認められました。さらに蓄電池導入時の充放電制御を工夫することで、インバランス低減効果の上昇が期待できます。また、「市場取引での収益拡大」の実証ではAI市場単価予測システムを用いて3つの市場(JEPXスポット市場・時間前市場・需給調整市場三次2.)にて単価予測を行い、収益最大となる販売先選択におけるFIP収入の分析を実施しました。蓄電池を用いたタイムシフトによる収益性の向上を確認しましたが、今後は市場価格予測精度の改善とともに適切な蓄電池容量の検討が必要となります。
2. 独自実証
「低圧FIPの収益性向上」の実証は需給調整市場において2026年度より低圧小規模リソースの活用が可能となることを見据え、調整力供出に必要な設備容量や発電量の検証と経済性の評価を行いました。そして「自己託送率の向上」を目的とした実証では日照時間と日射量に合わせた発電予測の補正を行い、インバランスの低減と自己託送率の向上効果を同時に得ることができました。今後は発電所ごとに1年を通したデータを蓄積し、データベース化することにより補正のレベル向上を目指します。最後に、「エネルギーMIXによる再エネ比率向上」の実証は、自治体でエネルギー脱炭素化・地産地消のニーズが高まっていることを受け、複数電源を組み合わせた再エネ供給モデルの経済性を検証しました。結果、供給単価は許容水準であったものの消化ガスや小水力発電の開発コストが大きく課題が残ったため、今後事業化するにあたり柔軟に出力調整可能な設備の選定や補助金活用の検討を行います。
<今後の事業展望>
JPNとRE100電力は、本実証にて得られた知見を用いて設備の組み合わせによる経済性の比較や、各市場へ対応した自動入札など実稼働を見据えたシステム構築を進めます。さらに、企業規模に隔たりの無い経済的な電力システムの構築と再エネの主力電源化に向けて、本実証で用いたシステムをサービスへ実装し、お客さまの電力需給最適化と事業安定性の確保を図ります。
※1. 一般社団法人環境共創イニシアチブ 「令和5年度 再生可能エネルギーアグリゲーション実証事業」成果報告
https://sii.or.jp/saieneaggregation05/conference.html
※2. 採択時の体制図から実証協力者の変更を反映しています
▶リリース原文:
d113700-14-6e30563651abb2200fbd6b200710b291.pdf会社概要
会社名:日本エネルギー総合システム株式会社
本社所在地:香川県高松市林町1964-1
代表者:代表取締役 黒淵 誠二
設立日:2013年5月7日
資本金:1億円
事業概要:再生可能エネルギー事業、住宅事業、新電力事業 など
URL:https://www.jpn-energy.jp
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