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南スーダン:スーダン難民が数万人規模で到着、受け入れ態勢と医療の圧倒的不足

PR TIMES / 2012年6月14日 13時48分



プレスリリース
2012年6月14日

スーダンから南スーダンに新たに数万人規模の難民が到着しており、既に受け入れ能力が限界に達している。国境なき医師団(MSF)は、難民キャンプでは現状をしのぐための最低限の条件も整っておらず、医療援助が圧倒的に不足している現状にあると警鐘を鳴らしている。南スーダンの上ナイル州とユニティー州では水や人道援助も圧倒的に不足しており、状況が急激に悪化している。衰弱した状態で到着する人びとに住居、食糧、水の提供ができず、医療援助も難しい情勢だ。

上ナイル州には、過去3週間で約3万5000人が到着した。既存の難民キャンプは既に計7万人が滞在しており、受け入れ能力の限界を超えている。水の十分な確保も難しい状況だ。新たに到着した難民は一時滞在地に身を寄せていたが、地域の水源が底をついたため、1万5000人が6月11日夜、25km離れた最寄りの給水地へ徒歩で移動した。MSFは上ナイル州の一時滞在地で治療と給水活動を行っているが、水の備蓄が底を尽き始めている。

MSFのエルナ・ライニールセ医師は次のように現状を説明している。
「MSFは6月12日早朝に現地に向かい、人びとが移動する道の途中で医療援助と給水を行いました。最善の救命治療でさえ手遅れになるほどの脱水症状を起こし、衰弱状態で死に直面しながら歩き続ける人もいて、本当に見るのもつらい光景でした」

難民たちの現状はこの上なく切迫しており、住居、食糧、水を提供できる滞在地の確保は急を要する。ユニティー州のイダ難民キャンプでは、過去2ヵ月で1日最高1000人の難民が新たに到着し、滞在者数は合計約5万人へと劇的に増加した。

MSFの南スーダンにおける活動責任者アンドレ・ヘラー・ペラシュは語る。
「イダで最も懸念されるのは、診療した患者の半数が水で媒介される病気にかかっていることです。適切な衛生環境と清潔な水があれば簡単に予防できるのですが。患者の大半は子どもで、下痢が命取りになります。繰り返し来院する子もいます。栄養失調の拡大も確認しています」

スーダンからの難民の多くは、数日から数週間かけて徒歩でやってくる。健康状態は、それ以前の数ヵ月間に到着した難民たちよりも悪い。現地で活動する援助団体の尽力も及ばず、先に到着していた難民にも対応しきれていない。現状では、多数の新規難民を受け入れる態勢が圧倒的に不足している。

雨季の到来が、この危機的状況に拍車をかけている。
ペラシュは次のように説明している。
「本格的な雨季に入れば、難民たちの置かれている環境はさらに不安定になります。重要な交通網は既に一部が通行不可能になりかけており、MSFは、最低限の援助を続けている各団体に、難民の増加に応じた活動拡大を呼び掛けています」

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MSFは南スーダンの複数の難民キャンプにて、合計50人以上の外国人スタッフと約300人の現地スタッフによる大規模な活動を行っている。新規難民のなかの重症患者の救急治療をはじめ、週平均6500件を超える診療を提供し、15歳未満の子どもを対象としたはしかの集団予防接種により、感染症の拡大防止にも努めている。

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