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退院後の高齢患者さんの食生活を守る「訪問嚥下リハビリ・栄養指導の仕組み」を、メディヴァの運営支援先病院にて構築

PR TIMES / 2025年1月16日 14時15分

増加する誤嚥性肺炎による死亡者数の減少のために



株式会社メディヴァ(総合ヘルスケア・コンサルティングファーム、本社:東京都世田谷区、代表取締役社長:大石佳能子)は、運営支援先である水海道さくら病院(茨城県常総市、院長:小嶋 秀治)にて、入院患者に対して、退院後も訪問嚥下リハビリ・訪問栄養指導を行う仕組みを構築しました。本取り組みは、メディヴァの医師兼コンサルタントの久富護が、訪問診療をする中で見えてきた「退院後にご自宅や高齢者施設で適切な食形態や食事介助ができていないケースが多い」という問題に対して、制度面や診療報酬面での課題をクリアして実現しました。

背景
入院時に摂食嚥下指導を受けた患者さんの多くが、退院後に指導内容に沿った適切な食事ができていない実態
水海道さくら病院では、摂食・嚥下機能が低下した患者さんでも「口から食べて元気になってもらう」ことを目指し、嚥下リハビリや栄養指導に力を入れています。
そうした中で、入院中に嚥下リハビリや栄養指導を実施した患者さんが、退院後にご自宅や施設に戻られた際、適切な食事ができていない実態が見えてきました。
水海道さくら病院での実態を調査すると、入院時に摂食嚥下指導を受けた患者さんのほとんどが、退院後にその指導内容の40-50%程度しか遵守できていないことがわかりました。
増加する誤嚥性肺炎による死亡者数
食形態や食事介助方法が、患者さんの食べる機能に合っていないと、誤嚥性肺炎を引き起こす可能性が高まります。
高齢化による誤嚥性肺炎による死亡者数の増加(図1)だけではなく、75歳以上千人あたりの誤嚥性肺炎死亡者数(図2)も年々増加しており、摂食嚥下への取り組みは急務であると言えます。

[画像1: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/41752/17/41752-17-34dac0fdf881fa4ae459ae46c2cbe4c5-2926x2137.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


[画像2: https://prcdn.freetls.fastly.net/release_image/41752/17/41752-17-3e4d8a1f51ee85fd4d7fe05d771a345a-2926x2137.png?width=536&quality=85%2C75&format=jpeg&auto=webp&fit=bounds&bg-color=fff ]


水海道さくら病院での取り組み
弊社の医師兼コンサルタントの久富護は、在宅患者・施設入居者患者のそれぞれに対して訪問栄養指導・訪問嚥下リハビリが行える体制を構築しました。
在宅患者への訪問嚥下リハビリ・訪問栄養指導
言語聴覚士の訪問嚥下リハビリでは、介護報酬の「訪問リハビリテーション費」を算定、管理栄養士の訪問栄養指導では、介護報酬の「居宅療養管理指導」を算定し、以下のフローで実施しています。

1. 医師や看護師が患者さんの栄養状態をチェック
言語聴覚士が作成したスクリーニングシートを基に、通常の訪問診療時に患者さんの状態を確認します。

2. 1.で状態が良くない患者さん宅に、言語聴覚士が訪問嚥下リハビリを実施

3. 2.で栄養指導や調理指導が必要と判断された場合、管理栄養士がご自宅へ訪問し、患者さん宅にて各種指導を実施
施設入居者への訪問嚥下リハビリ・訪問栄養指導
施設の場合は、制度上の制限によって、原則的に訪問リハビリが入れない施設が多くあります。それにもかかわらず、そういった施設には嚥下に課題を持っている高齢者が非常に多く入所されています。
これらの制度面の壁をこえるために、水海道さくら病院では診療報酬上、あまり算定されていないものの有用な仕組みである「退院後訪問指導料」を利用する体制を構築しました。
「退院後訪問指導料」は、退院後に患者さんが入居された施設へ看護師が訪問し、療養上の指導を行うものですが、その際に言語聴覚士が同行し、嚥下リハビリを実施しています。
この仕組みは通常、訪問リハビリが入れない特定施設だけではなく、特別養護老人ホームなどにも訪問が可能となります。
1. 退院後の看護師の施設訪問に、言語聴覚士が同行

2. 退院時にお願いした食形態や食事介助方法が守られているか等を確認

3. 守られていない場合には再度、施設職員に依頼

取り組みの結果
水海道さくら病院では、本取り組みと合わせ、「嚥下内視鏡検査と治療(歯科連携)」「嚥下検査入院」等、摂食嚥下機能の課題に様々なアプローチをしてきました。結果、水海道さくら病院や訪問診療先で誤嚥性肺炎を起こす方が減少しており、取り組みの効果を実感しています。

一方で、「退院後訪問指導料」では言語聴覚士単独での訪問が認められていないため、人件費をいかに確保するかが課題となっています。退院後の施設への訪問リハビリを拡充させるためにもセラピスト単独での算定を認めてもらえるような働きかけをするなど、今後も訪問嚥下リハビリ・訪問栄養指導を継続していけるよう活動をして参ります。



【水海道さくら病院について】
https://www.msakura-hp.com/
所在地:茨城県常総市
病床数:93床(一般38床/障害者27床(内、地域包括ケア17床)/療養28床)
機能:一般急性期、地域包括ケア、透析医療、在宅医療
昭和56年の田中医院(有床診療所)から始まり、一般病床の増床、療養病床の増床、透析センター開設と発展。2015年の関東・東北豪雨では浸水被害を受けながらも、いち早く診療を再開し、途切れることなく地域医療を支えています。

【株式会社メディヴァについて】
https://mediva.co.jp/
2000年設立の総合ヘルスケア・コンサルティングファーム。国内外の医療機関、介護施設、行政、企業をクライアントに、開業・経営支援から、ヘルスケア事業の戦略立案、事業サポート、地域・自治体モデルの構築まで、多様な業務をコンサルタントがサポートします。患者さんと医療職、良い人材と医療界の橋渡しを行い、ヘルスケア分野における革新と価値創造の実現を目指しています。

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