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「サンカクキチ」がグッドデザイン賞を受賞

PR TIMES / 2024年11月5日 16時15分

「居場所のない若者たちの自立を包括的に支援する活動」を高く評価され、「若者のための過ごせる相談窓口」として、2024年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞

特定非営利活動法人サンカクシャ(本部:東京都豊島区、代表理事:荒井佑介、以下サンカクシャ)が提供するサンカクキチが、親や身近な大人を頼ることができず、家にいられない15歳から25歳程度の若者のための「過ごせる相談窓口」としてグッドデザイン賞を受賞しました。



サンカクシャの活動の社会的背景


令和4年度版子供・若者白書によると、相談できる人がいないと回答した若者は12.4%、どこにも居場所がないと回答した若者は1.9%。親を頼れず、どこにも居場所がない若者が全国に約22万人います。
こうした頼れない若者がサンカクシャにつながる背景は主に2つあります。(1)行政や支援機関からの支援依頼、と、(2)本人からの直接の問い合わせです。
(1)行政や支援機関からの支援依頼
全体の相談の6割は行政などからの支援依頼です。これは既存の支援や制度では若者をサポートしきれないことを表しています。
(2)本人からの直接の問い合わせ
全体の相談の4割を占めます。各種メディアをみて、SNSなどで検索して、友達から紹介されて、本人が問い合わせをするパターンが多くあります。
若者の支援は公的支援も少なく、民間の支援も少ないため、全国的に支援が全く追いついていない現状があります。
若者を取り巻く環境と大人への信頼感の低下


親からの暴力や無関心、過干渉などの理由によって家にいられない、また家を追い出されてしまった若者の一部は、「トー横」をはじめとした繁華街へ居場所を求めて集うようになり、犯罪や搾取の構造に巻き込まれています。
ヤングケアラーなどの家庭内で追い詰められる若者は、経済状況が逼迫するほどに、家庭内外での自由を奪われてしまいます。
精神的にも経済的にも不安定になりやすい若者たちが親の援助を受けることなく自活することは容易ではありません。繋がりが希薄化している現代社会において、親以外に頼れる先というものは限られています。
加えて虐待などの背景を抱えて育った若者は大人に対する信頼感が低く、公的な機関への相談に対しても心理的障壁があります。
そのため、安心できる環境で大人と過ごし、少しずつ相談に乗れるような関係を構築できる環境が必要なのです。
サンカクキチの特徴


サンカクキチは、虐待や貧困などの要因により、家にいられない若者のための居場所です。
若者が安心して心と体を休めることのできる環境を獲得し、様々な人との交流や、楽しいと思い得る多様な体験を通じて意欲を回復していくことを後押しすることを目的とした「過ごせる相談窓口」。
若者が安心感を持って日常を過ごせることを第一の目標としています。
水曜・木曜・土曜14-21時で開放し、利用登録した若者は自由に出入り可能で、ゲーム、書籍、楽器などを備え、思い思いに過ごせるほか、オンラインゲームに特化したPCルームを併設しています。
<デザインのポイント>
支援を感じさせない関わりと空間で若者が安心できる環境を提供

作業スペースやPCルームを併設し、多様な過ごし方に対応

居場所だけでなく「住まい」「仕事」の一貫したサポートにつながる事業ハブ



サンカクキチ開設時には、東京都豊島区の「としま子ども若者応援プロジェクト」の一環で、イケア・ジャパン株式会社より、インテリアのご提案と家具の寄贈のサポートをいただきました。同社は、社会的・経済的に困難な状況下にある、またはその危機にさらされている子どもたちやそのご家族が安心して暮らせるために「IKEA Family募金」という活動を行っており、その一環でサポートをいただきました。
居場所を利用する若者たちからのアイディアを元に、イケアのスタッフの皆様によるワークショップを実施し、若者と一緒に家具を組み立てました。
[画像1: https://prtimes.jp/i/82439/18/resize/d82439-18-f78dfbd2e735d69113fe-0.jpg ]

[画像2: https://prtimes.jp/i/82439/18/resize/d82439-18-6c7cb4463ea2826b2b04-0.jpg ]

グッドデザイン賞審査委員による評価コメント


居場所づくりを入口に、相談支援・就労支援・居住支援と居場所のない若者たちの自立を包括的に支援する活動を高く評価した。家族を頼ることができない若者が社会から疎外されるのではなく参加していくためには、既存の制度の隙間を埋めるような福祉サービスがまだまだ必要とされていると言える。道を踏み外しかけている若者にとって、安心して自己開示でき、他人とつながることのできる環境がまだまだ少ないなかで、貴重な役割を担っていると感じる。今後の継続的な運営を期待したい。
▼グッドデザイン賞ウェブサイトでの紹介ページ
https://www.g-mark.org/gallery/companies/9f773087-6147-4d97-8735-15125083ecf2?text=%E3%82%B5%E3%83%B3%E3%82%AB%E3%82%AF%E3%82%B7%E3%83%A3
担当 早川のコメント


サンカクキチは、利用する若者たちの生活に「余⽩」を生む場であって欲しいと考えています。
私たちのもとに繋がる若者たちは、過去の生育過程や、今置かれている過酷さから余裕を失っています。そんな彼らにとって、少しでも深く呼吸ができる場であって欲しい。余⽩があって初めて、自分の過去や今、そしてこれからと向き合うことができます。
私たちは若者を直接変えることはできませんが、彼らが願う姿に変わっていけるような関わりやきっかけを、このサンカクキチで作りたいと思っています。
[画像3: https://prtimes.jp/i/82439/18/resize/d82439-18-2a23b7859c2b7515fccf-0.jpg ]


▼グッドデザイン賞とは
1957年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。
[画像4: https://prtimes.jp/i/82439/18/resize/d82439-18-ba115e6b18e342a98057-0.jpg ]

サンカクシャについて


サンカクシャは、15~25歳くらいまでの親や身近な大人を頼れない若者が孤立せず、自立にむかえるよう、社会サンカクを応援する団体です。
「居場所」「住まい」「仕事」の3つをメインの支援として実施。東京都内で若者が安心できる居場所を1拠点、住まいを失った若者向けのシェアハウスを3拠点、シェルター7部屋、地域の企業と連携した仕事のサポートを展開し、累計450名以上の若者に多様な場や機会を提供しています。
自分が抱える困難に向き合ったり、前を向いて生きていくことへの意欲を失ってしまった若者へ丁寧に伴走し、サンカクシャの活動を通じて、若者が社会との繋がりを得て、安定した生活を送ることができるようになるまでをサポートをしています。
法人概要


特定非営利活動法人サンカクシャ
代表理事:荒井佑介(あらいゆうすけ)
所在地:〒170-0012 東京都豊島区上池袋4-35-12 3階
ウェブサイト:https://www.sankakusha.or.jp/

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