計測性能と保守性を向上させた水質分析計「TOC-210シリーズ」を発売
PR TIMES / 2024年12月18日 16時45分
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TOC-210シリーズ
東レエンジニアリングDソリューションズ株式会社(本社:東京都中央区、社長:福井 以知郎、以下「東レエンジD」)は、これまで展開してきた、河川・湖沼・海域・工場排水等に含まれている全有機体炭素(TOC)の含有量を分析する全有機体炭素自動分析装置(以下「TOC計」)「TOC-200シリーズ」の計測性能と保守性を向上した新モデル「TOC-210シリーズ」を開発し、12月から本格販売を開始します。
現在、環境規制の強化からTOCの低濃度領域にまで範囲を拡張して監視を行う工場が増加しており、高精度TOC計へのニーズが高まっています。この工場排水監視用途向けを中心にグローバルに販売し、25年度に10億円、30年度には15億円の売上を計画しています。
TOC計は、水質を分析する際に試料を燃焼酸化することで全有機体炭素を測定します。東レエンジDが展開するTOC計は、独自の「低温密封燃焼方式」により、業界最低クラスの低温(650℃)で試料を燃焼させます。これにより、燃焼管や触媒の劣化を比較的緩やかにし、保守頻度の削減に貢献します。また、燃焼時に発生する「ミスト・ヒューム」の影響を低減できることから、検出部の汚れを防止する「プレフィルター」が一枚で運用可能で、運用コストの低減も強みとなっています。
今回、新たに販売を開始する「TOC-210シリーズ」は、低濃度から高濃度までの測定を幅広くカバーするTOC計へのニーズの高まりと、保守性の向上へのニーズに対応して開発したモデルです。従来の低濃度レンジの測定においては、少量での計測が困難であり、一般的な検体量と比較して3~5倍の試料を複数回に分けて機器に注入する必要がありました。このため、検体量が増加することにより、計測器内部に設置している触媒の早期劣化につながり、触媒の交換頻度が上がることに繋がっていました。
「TOC-210」シリーズでは高感度NDIRセンサー※1の装備(オプション)を加えることで、低濃度領域である0-100mg/L(Min:10mg/L)レンジの測定でも従来の約1/5程度の量である、30㎕(一滴分)の試料で測定が可能になりました。特に海水試料やカルシウムを含んだ試料など触媒劣化の早いサンプル測定時に効果を発揮します。加えて、従来機種の場合、試料セットや触媒交換、消耗部品の交換等の際に内部へアクセスがしづらいという構造上の課題がありましたが、独自の設計技術により、より高頻度な日常メンテナンスが必要となる部分のみ装置正面の扉を開いた位置に集約配置するなど、装置構造を見直すことで、消耗部品交換などの保守性を向上させています。
当社は、TOCをはじめ、全りん、全窒素等まで水質汚染物質の発生源である高濃度領域から、放流水や雨水などの低濃度領域まで、あらゆる試料と測定ポイントに対応し、50年以上の技術と実績を基に経済性を追求し、操作が簡単でかつ小型・省スペースなモデルを目指して機能強化を続けてきました。特にTOC計では、国内トップシェアにまで事業を拡大しています。
東レエンジDは、Device、Digital、Designにかかわる技術を駆使して、お客様へ最適なソリューションの提供を目指し、機器やソフトウェアシステムの展開・メンテナンスを通じて新たなソリューションを創造してまいります。
「TOC-210」シリーズの詳細は以下の通りです。
記
1.製品名 : 水質分析計 全有機体炭素自動分析装置(TOC計)
「TOC-210」シリーズ
2.特長 : 1.高感度オプションレンジの追加:
低濃度領域での安定測定
2.保守性の向上:
簡単に短時間で部品交換が可能な設計
3.DXオプション追加:
部品の稼働状況・交換時期・故障状況の把握・管理
3.展開用途 : 上水監視、プロセス監視、放流監視、半導体工場
※1NDIRセンサー(非分散型赤外線センサー)は、特定のガスが特定の赤外線波長を吸収する特性を利用したセンサーで、赤外線光源からの光をガスサンプルに通し、ガスがどれだけの光を吸収したかを測定します。吸収された光の量から、ガスの濃度を計算することが可能です。
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