MIRAIWOOD(R)︎のパーパスを策定ーサスティナブルデザインへの取り組み
PR TIMES / 2024年11月15日 14時40分
社会課題の解決と循環経済を実現するための事業理念を具現化- MIRAIWOOD(R)︎のサスティナブルデザインへの取り組み
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菱華産業株式会社(本社:東京都中央区日本橋室町4−6−2、代表取締役:藤塚英明)は、自社開発の環境素材「MIRAIWOOD(R)️」を成長させるための事業パーパスを策定しました。また、パーパスを実現するためのビジョン、ミッションを以下のように定義しいたしました。2024年11月8日(金)、このパーパスおよびミッション「サスティナブルデザイン」について発表いたします。
MIRAIWOOD(R)️事業のパーパス(2024年11月8日発表内容)
パーパス
「こどもたちのために、今できること」
人間社会を持続する循環型産業の実現
事業ビジョン
子どもたちが安心くて暮らせるサスティナブルな未来社会を実現する。
その実現のために、MIRAIWOOD(R)️事業にサスティナブルデザインのミッションを導入する。
ミッション
サスティナブルデザインは以下の内容をミッションとして具体化する。
・社会課題を解決する事業設計
・産業課題を解決する事業設計
・自然環境を回復する事業設計
・素材とエネルギーの循環を実現する産業設計
・文化的な生活を持続するための美しく魅力的な製品設計
MIRAIWOOD(R)️事業は、自社の基盤テクノロジーと、サスティナブルデザインのミッションにより、資源とエネルギーのイノベーションを確立し、パーパスである「循環型社会」の実現を目指すためのステートメントをここに発表いたします。
サスティナブルデザインのミッション策定に至った背景
MIRAIWOOD(R)︎は、変化する市場環境とプラスチック成形業界の持続性を向上させることを目標として、プラスチック成形業が導入可能な循環型のバイオマス素材を自社開発、その事業化に取り組んでまりました。しかし、戦後の大量生産によるコスト低減と行政依存の大量廃棄が前提の高度成長期型産業が隅々まで浸透した日本国内においては、製造業のイノベーションが困難な状況にあります。
しかし、世界各国の状況や資源とエネルギー供給の経済的な課題により、大量生産大量廃棄型の産業を持続することが困難となっています。また、大量廃棄の処理や環境負荷も大きな経済負担となっています。
これら産業を取り巻く様々な社会課題を包括して解決する開発力=サスティナブルデザインを自社ミッションとすることは、環境素材の普及と循環経済の社会実装を実現し、長期的な視点では企業価値を高める役割も期待できます。
ミッション「サスティナブルデザイン」の内容
新たに策定されたミッション「サスティナブルデザイン」の基本概念は「社会課題の解決を具体的なかたちにデザインすることで、循環経済を社会実装し、持続可能な未来を創造する」というものです。これは、MIRAIWOOD(R)︎のパーパスを具体化するための実行方法であり、菱華産業株式会社のコアテクノロジーと経営理念に基づいています。
サスティナブルデザイン確立に至ったPOC(実証実験)についての説明
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MIRAIWOOD(R)︎ アップサイクル工程
MIRAIWOOD(R)︎は、2022年~2024年にかけて、自社のコアテクノロジーである木材のアップサイクル+リサイクル技術を社会実装するためのイノベーションPOC(実証実験)を実施しました。
POCは、主に石川県において実施し、伝統産業や地域産業など持続性が求められる産業と実際の開発工程を行うことで、今後の本格的な社会実装への課題を発見するためのものです。
このPOCにより、産業の製造プロセス、産業を取り巻く社会課題、地域社会に生活する人々の課題、そして、最終製品のユーザー体験と、回収リサイクルまでの循環を詳細に調査、分析。加えて、アップサイクルによって得られる資源の金融価値と循環経済システムなど、環境素材を社会実装するために必要な開発要素を具体的に定義することができました。これら、ものづくりの源流から循環する全てのプロセスを一環する大きな思考を「サスティナブルデザイン」としてミッション化を行いました。
循環経済の実現のために
現在の産業では産業廃材としてたくさんの木粉や植物廃材が発生しています。POCでは、廃木粉のアップサイクルが木工産地や林業にとって新たな収入源となる可能性があることや、現在の天然木の製品も活性化する効果を観測することができました。
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カカオハスク(カカオ豆の皮) チョコレートの風味を良くするために取り除かれる 写真提供:株式会社 明治
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山中漆器の製造工程で生まれる廃木粉
地域の産業の持続性
循環経済の社会実装のためには、産業の持続性を基盤として取り入れることが求められます。POCでは、伝統工芸の持続性を高めるサスティナブル素材の木地での工芸実験を繰り返し、工芸の技と道具に適応した「木地」を開発しました。この木地は使いやすいうえ、山中漆器の伝統を受け継ぎ「削る前から美しく」なるようにもデザインされています。
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伝統工芸山中漆器の技を受け継ぐ若い職人(我戸幹男商店)
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完成したサスティナブル漆器木地
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我戸幹男商店によるサスティナブル漆器「椀」 山中塗の天然漆に保護用のマットコーティングが施されている
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株式会社 明治のカカオハスクをブレンドした茶器「CACAO ボンボニエール」山中漆器の加飾挽き+天然漆
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石川県加賀市の新製品開発助成に採択
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山中漆器の木粉で作られた成形品の器(株式会社カノーによる山中塗の仕上げ、金型は菱華産業自社保有製品を使用)
地産地消とサスティナビリティ
このPOC(循環経済の社会実装実験)は、加賀市の新製品開発助成にも採択されています。漆器の木粉アップサイクルは、加賀市のもう一つの主産業である近代漆器(プラスチック成形樹脂の器)も環境素材に転換することに成功しました。このPOCにより、天然木の漆器生産からアップサイクル、地産地消のサスティナビリティ循環を構築するための情報やデータを取得することができました。
MIRAIWOOD(R)️のミッション「サスティナブルデザイン」では、これら地域単位での循環社会を設計し、社会実装を行うことを目指します。
産業の持続性を高めるサスティナブルデザイン
このPOCでは、廃材の処理、石油成分の削減などのほか、材料供給の安定化、産地の雇用の安定化、新しい収入源の確保、伝統技術や文化の継承など、ハード面からソフト面までをつなぐことでサスティナビリティを実現しています。美しい形状の器には、それら多くの社会課題の解決を目指したサスティナブルデザインのミッションが具体化したものだと言えます。
この実験により、MIRAIWOOD(R)️のパーパスとミッションの確立に至りました。
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デザイン開発:森 豊史(建築家、デザイナー)グッドデザイン賞LONGLIFE賞、MoMAニューヨーク近代美術館など
今後の展望
MIRAIWOOD(R)︎は、パーパス「循環経済」を実現するためのミッション「サスティナブルデザイン」による事業戦略と成長戦略を展開しています。並行して、ミッションを遂行するためのオープンなイノベシーションを目指す企業コンソーシアム「MIRAIWOOD(R)︎ FORUM」と、産学連携研究のための「日本橋サスティナブルデザイン会議」を設立し活動を開始いたします。
お問い合わせ
MIRAIWOOD(R)︎ FORUM 公式サイトのフォームよりお問い合わせください。
https://www.miraiwood.com/forum/
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