「エビデンスに基づく栄養学:くるみと健康に関する研究」 くるみの効能を科学的に研究 シンポジウムを開催

PR TIMES / 2014年10月16日 11時0分



●欧米のくるみの研究者が来日し医学・栄養分野の専門家を対象にシンポジウムを開催

くるみは世界の研究者が注目している健康的な食品です。日常の食生活にくるみを取り入れることが健康によいという研究報告が、世界中で多数発表されています。くるみの健康効果には、LDLコレステロールを低下させ心血管リスクを削減する、また心疾患、癌、脳溢血、脳卒中、高血圧、肥満といった生活習慣病を予防するなどがあげられます。

カリフォルニア くるみ協会では、1995年よりくるみの効能を科学的に研究する諮問機関(Scientific Advisory Council=SAC)を立ち上げ研究を促進してきました。その結果、現在くるみに関する146*の論文が公表され、約30件の研究が進行中です。*2014.10現在

2014年10月4日、JPタワー ホール&カンファレンス(東京・丸の内)で開催された第36回日本臨床栄養学会総会・第35回日本臨床栄養協会総会 第12回大連合大会で、SACの主要研究者が来日し、彼らの研究の成果を特別シンポジウム「エビデンスに基づく栄養学:くるみと健康に関する研究」として発表しました。カリフォルニア くるみ協会は、日本でも今後くるみの調査研究が積極的に行われ、エビデンスの構築がなされることを期待しています。

●くるみを毎日食べると健康上のベネフィットを得られる

くるみの効果をめぐる研究はきわめて幅広く行われており、ひとつかみほど(28グラム)のくるみが、コレステロール低下や抗炎症作用以外にも重大な健康効果を示すことが証明されています。カリフォルニア くるみ協会では1日にひとつかみほどのくるみを食べることを推奨しています。

ナッツ類の中でオメガ3(n-3系)脂肪酸がもっとも多く含まれるくるみは、アメリカ、スペイン、中国、日本、オーストラリア、ニュージーランドなど世界各国で行われた過去の研究によって、心臓の健康指標の改善にきわめて有効な手段となることが示されています(※1)。

くるみは栄養密度の高い食品で、多価不飽和脂肪酸が総脂肪18グラム中13グラムを占めています。くるみはオメガ3(n-3系)脂肪酸であるアルファリノレン酸(ALA)のすぐれた供給源で、1オンス(28グラム)中に2.5グラム含まれており、これはナッツ類で2番目に含有量の多いものの5倍以上に相当します。

米ペンシルベニア州立大学栄養科学部のペニー・クリス=エサートンPhD、登録栄養士は「くるみはさまざまな心血管効果を引き出す」と題し講演し、「心疾患のリスクの抑制に、くるみが重大な役割を果たすことを示す研究結果は増え続けています。心臓に対するくるみの効果としては、コレステロール低下、炎症抑制、動脈機能改善などがあります。くるみを多く取り入れた食事は冠動脈性心疾患の複数のリスク因子に有益に作用します」と述べました(※2)。

スペインのバルセロナ大学オスピタル・クリニックのエミリオ・ロス 医学博士、PhDは「PREDIMED試験:心血管リスク削減の状況を変える」と題し講演し、「炎症反応によるダメージが繰り返されるとやがて動脈硬化の原因となり、これが心臓疾患につながると考えられます。最新の研究でくるみの摂取により血管機能が改善されることが判明しました」(※3)と述べました。

国立循環器病研究センター予防検診部医長の小久保喜弘 医学博士、PhDは「日本の心疾患、メタボリックシンドロームの状況 日本の食事パターンについて」と題して講演しました。日本人を対象とした疫学研究により、動脈硬化や冠動脈性心疾患を予防するために、禁煙、節酒、運動習慣、バランスのとれた食生活などの生活習慣が効果的であることが確かめられています(※4)。年齢に関係なく禁煙することも大切です。食生活では、魚と大豆、野菜、果物、乳製品をバランスよく摂取すること、ナトリウム摂取量を減らすことが循環器疾患を予防するために大切です。

コネチカット大学分子細胞生物学准教授のチャールズ・ジャルディーナPhDは「がん予防に向けた食事勧告の根拠となるエビデンス」と題し講演し、くるみを1日2オンス(56グラム)食べると前立腺がんの発生と進行を防ぐことを示した研究を紹介しました。テキサス大学保健科学センターサンアントニオの研究者らによる研究で、くるみを加えない食事を与えられた対照群マウスでは前立腺がんの腫瘍の発生率が44%だったのに対し、くるみを加えた食事を与えられた実験群マウスでは18%に抑えられることが明らかになりました(※5)。

●くるみの良質な栄養で満腹感を

シンポジウムの最後に質疑応答とディスカッションが行われました。座長の1人であるカリフォルニア大学サンフランシスコ校医学部名誉教授のジョエル・サイモン 医学博士は「くるみは脂肪分が多く含まれるので、食べ続けると体重が増えるのではないかという懸念が少なからず見受けられます」と指摘し、これに対して「過去に行われた多くの横断的研究で、くるみを含むナッツ類を食べると、むしろ体重は減ることが明らかになっています(※6)。くるみにはアルファリノレン酸、抗酸化物質、植物ステロール、ビタミン、ミネラルなど健康上のベネフィットをたらす重要な栄養素が含まれます。くるみを食べると満腹感を得られやすいので、次の食事のエネルギー摂取量が減るのでないかと考えられます」という回答が得られました。

同じく座長を務めた茨城キリスト教大学名誉教授でエミリオ森口クリニック院長の板倉弘重 医学博士、PhDは、「日本ではがんや心臓病とともに、脳卒中が3大死因の1つを占めています。脳卒中は寝たきりをもたらす主要な原因でもあり、その予防は重要です。多くの臨床試験で、くるみの摂取が心疾患に加えて脳卒中の予防にも効果のあることが報告されています。健康維持のためにくるみの利用を考えて良いと思います」とまとめました。


(※1) Latest Research Shows Heart Health Benefits of Walnuts in the German Diet
http://www.walnuts.org/news/latest-research-shows-heart-health-benefits-of-walnuts-in-the-german-diet/
(※2)Walnuts Decrease Risk of Cardiovascular Disease: A Summary of Efficacy and Biologic Mechanisms. Journal of Nutrition, jn.113.182907, 2014.
http://jn.nutrition.org/content/early/2014/02/05/jn.113.182907
(※3)A Walnut Diet Improves Endothelial Function in Hypercholesterolemic Subjects. Circulation, 109: 1609-1614, 2004.
http://circ.ahajournals.org/content/109/13/1609.full
(※4)日本の疫学研究の最近の話題 JPHC:動脈硬化と生活習慣. The Lipid, 22(1): 26-37, 2011.
(※5)A Walnut-Enriched Diet Reduces the Growth of LNCaP Human Prostate Cancer Xenografts in Nude Mice. Cancer Investigation, 31(6): 365-373, 2013.
http://informahealthcare.com/doi/abs/10.3109/07357907.2013.800095
(※6)Long-term associations of nut consumption with body weight and obesity. American Journal of Clinical Nutrition, 100(Supplement 1): 408S-411S, 2014.
http://ajcn.nutrition.org/content/100/Supplement_1/408S.abstract

*カリフォルニア くるみ協会 (California Walnut Commission/CWC) とは
現在、カリフォルニアのくるみ産業界は4,000以上の生産者と約90の加工・販売業者から成り、世界で流通するくるみの約3/4を生産しています。1987年に設立されたカリフォルニア くるみ協会は、生産者の課徴金と米国連邦農務省からの資金を得、カリフォルニア州食品農業局(CDFA)の管轄のもとに各種調査・研究、輸出相手国で商品の販売を伴わない啓蒙活動を行う非営利団体です。
対日活動は1986年にスタートし、その主な役割はカリフォルニア産くるみの需要拡大を目的とする宣伝、PR、販売促進、調査などを企画実施することにあります。海外では日本の他に韓国、中国、インド、ドイツ、スペイン、トルコに代表事務所を置き、高品質なカリフォルニア産くるみを広めるための様々なマーケティング活動を展開しています。

カリフォルニアくるみに関する健康情報、レシピ、または産業界に関する情報は、www.walnuts.org(英語)及びwww.californiakurumi.jp(日本語)まで。

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