当社取締役3名に対する株主代表訴訟(控訴審)の判決が勝訴で終わりました。
PR TIMES / 2022年7月15日 22時40分
当社は、2013(平成25)年7月19日付「当社取締役への提訴に対する当社の対応に関するお知らせ」にてご報告しておりました通り、当時の当社取締役等が、当社の株主から損害賠償請求の提訴を受け、当社は被告側(当時の当社取締役3名)側へ補助参加することを決定し当該訴訟に参加しておりました。その後2021年(令和3年)3月30日に、初審の株主の請求が棄却され当社取締役等の勝訴について同日「当社取締役に対する提訴についての判決に関するお知らせ」にてお知らせしておりました。
昨日(2022年(令和4年)7月13日)に、当該訴訟(控訴審)について判決が言い渡され、判決文を当社の代理人経由で受領しましたので、以下のとおりお知らせいたします。
明日香食品の買収は、買取時点においても当社にとって有利な取引でありましたが、その後、確実に当社の業績に上向きの貢献をし、拡大を続けております。本件につきましては、一般的に成功率が3割とも言われる企業買収の中でも稀有な成功例と自負しております。控訴審判決におきましても、初審判決に引き続き、当社の意思決定に問題がなかったことを明確に認定しております。
当社としましては、当時の当社内で訴訟参加を検討する事前調査において、本件訴訟は当社グループの一部の子会社従業員が結成している労働組合が親会社経営者に対して不当な圧力を加えるために行っている活動の一環と認識しております。同労働組合は当社ならびに子会社を相手取って労働裁判も起こしておりますが、当社自身については労働委員会・裁判所などから当該労働組合と交渉する義務のないとの決定を複数回に渡って毎回受けており、当社には交渉相手として法的義務がないことは明白です。また子会社についてもそのような労働裁判ではほぼ全ての争点において勝訴しております。
当社グループにおきましては、今後ともこのような示威行動に惑わされることなく、筋違いな請求には毅然と対応し、適切適法に株主価値向上のため、積極的に活動してまいります。
1. 訴訟の原因及び提起される(控訴審判決等)に至った経緯
当社は、2013(平成25)年5月31日付「株主からの訴訟請求に関する調査委員会からの報告について」にてご報告しておりました通り、当時の当社株主39名及び、代理人弁護士7名から、当時の当社取締役3名に対する損害賠償提起請求を受領したしました。
提訴請求者からの損賠賠償提起請求の主な内容といたしましては、当社が、2011年6月に実施した企業買収(具体的には、明日香食品(株)及び明日食品工業(株)の買収。詳細につきましては、2011(平成23年)年6月3日付*「明日香食品(株)、明日香食品工業(株)2社の株式の取得(持分法適用の関連会社化)に関するお知らせ」をご参照ください。)について、買収株価評価は純資産方式で評価すべきであり、DCF法及び類似会社比較法を採用したことは不適正であるので、純資産以上の価格で評価した買収金額については、当時の当社取締役3名に対し損害賠償を行うよう要求をしたものでした。
当社といたしましては、改めて当社調査委員会において検討をした結果、
1.未上場会社を買収する際に用いられる株価の評価方法として、DCF法及び類似会社比較法を利用することは最も一般的な方法であり、これらの評価方法を否定すること等はありえないと考えられること
2.明日香食品株式会社等の買収に関しては、損失は起こっておらず、当初の想定を超える経営成績を上げていること
3.買収の意思決定等は適切、適法であり過誤はないこと
といった事実を再確認いたしましたので、当該請求には根拠がないものとして、当時の当社取締役に対しては、損害賠償請求の提起をしない判断をし、その旨を提起請求者に対し回答をしておりました。
その後、2013(平成25)年7月5日付*「当社取締役に対する訴訟提起に関するお知らせ」にてご報告いたしました通り、前述した損害賠償提起請求者が原告となり、当時の当社取締役3名に対し、同様の内容で損害賠償請求を行う株主代表訴訟を提起されることとなりましたので、当社は、原告の損害賠償請求には根拠がないことを主な理由として、被告(当時の当社取締役3名)側で訴訟参加(補助参加)することを決定いたしました。
以降、7年半以上の長期間に亘って訴訟が継続し、その間に明日香食品等は当社グループに対し収益面で多額の恩恵をもたらし続け、当社が当該企業買収に投下した資金の全額回収を既に達成し、更に超過収益を実現していく段階になりました。初審判決は株主の請求を棄却し当社取締役等の勝訴となっておりました。(初審の判決につきましては、2021年(令和3年)3月30日付「当社取締役に対する提訴についての判決に関するお知らせ」をご参照ください。
その後、原告である株主は初審判決を不服として、控訴の提起を行っておりましたが、昨日(2022年(令和4年)7月13日)当社の訴訟代理人から、当該訴訟について初審判決を維持するという控訴審の判決文を受領したとの連絡がありましたので本件の公表に至りました。
*「明日香食品(株)、明日香食品工業(株)2社の株式の取得(持分法適用の関連会社化)に関するお知らせ」
http://www.showa-holdings.co.jp/ir/irfile/sh20110603.pdf
*「当社取締役に対する訴訟提起に関するお知らせ」
http://www.showa-holdings.co.jp/ir/irfile/sh20130705.pdf
*「当社取締役に対する提訴についての判決に関するお知らせ」
http://www.showa-holdings.co.jp/ir/irfile/sh20210330.pdf
2.訴訟の概要
原告 *当時の当社株主39名
被告 当時の当社取締役3名
提起日 2013(平成25)年6月21日
提起した裁判所 千葉地方裁判所松戸支部
提訴内容 当社の行った買収について、買収価格が高すぎるとして、被告に対し損害賠償請求を行うものです。
*初審判決時の原告の人数は36名でした。
*控訴判決時の原告の人数は35名でした。
3.判決の内容
「主文:1.本件控訴をいずれも棄却する。2.控訴費用及び補助参加によって生じた費用(第1審において生じた分を含む。)は、全て控訴人らの負担とする。」といった内容となり、当時の当社取締役3名に対する損害賠償請求はすべて棄却、被控訴人(当時の当社取締役3名)の完全勝訴という形となりました。
4.今後の見通し
当該訴訟については、当時の当社取締役3名に提訴されたものでありますので、当社への影響はございませんが、当社が被告側に訴訟参加した上で、過去に当社が実施した明日香食品等の企業買収が適正であったことが改めて証明される結果となりましたので、大変喜ばしく思っております。明日香食品等の現在の経営状況については、現在も当社連結子会社として堅調に事業を継続しており、当社グループに対し多大な収益面での貢献をもたらし続けております。
なお、本件訴訟については、原告側は引き続き上告することも可能性もありますので、引き続き理不尽な要求で当社グループの経営に一切影響を及ぼすことがないよう、毅然とした対応を進めて参る所存です。
当社といたしましては、今後も企業価値を最大化するよう最善を尽くして参りますので、株主及び取引先をはじめ関係者の皆様には、何卒ご理解いただけますようよろしくお願い申し上げます。
昭和ホールディングス株式会社
代表取締役社長兼最高経営責任者 此下 竜矢
(コード番号 5103 スタンダード市場)
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